絞り:F1.4 / シャッタースピード:1/100秒 / ISO:2000 / 使用機材:Canon EOS 5D MarkIII + SIGMA 35mm F1.4 DG HSM
SIGMAからレンズラインナップの刷新が発表されました。ドイツで開催された『Photokina』でもお話は出ていましたが、Contemporary ・Sports ・Art の3ライン化。今後発売されるレンズ群はこのラインナップに準じて発売されるという事で、今後への意気込みのほどが感じられます。
その中でも『Art』ラインは”芸術的表現を叶える最高の光学性能と豊かな表現力”をベースに開発されているハイスペックなライン。新ブランドでの初の1本という事で渾身の一作とは伺っていましたが、撮影してみればその性能の高さは一目でお分かり頂けると思います。画面が透き通っているかの様なピントの素直さと繊細さ、ボケ味の美しさ。現行の広角大口径としては間違いなくハイエンドに位置する1本で、逆光や暗い場所等の悪条件でも安定した描写をしてくれるのはさすがのものです。
雨に濡れた石畳の、その路石の1つ1つの質感や街頭の照り返しまで実に細やかに描写しています。「開放だから」という言い訳は必要ありません。開放でもバリバリのピントですから、後は作画意図にあわせて絞りを選んで撮影に集中する事ができます。
絞り:F1.4 / シャッタースピード:1/100秒 / ISO:100 / 使用機材:Canon EOS 5D MarkIII + SIGMA 35mm F1.4 DG HSM
絞り:F7.1 / シャッタースピード:1/30秒 / ISO:640 / 使用機材:Canon EOS 5D MarkIII + SIGMA 35mm F1.4 DG HSM
いやはや、良く写ります。広角でもしっかりとピントが決まるのでマニュアルでのフォーカスも容易ですし、色の僅かな滲みまでしっかりと補正しているのでしょう。色再現も透明感のある美しいもので、気持ちのよい描写をしてくれます。フォーカシングも素早く静粛なものですから、動作も機敏で使い勝手の良い仕上がりです。この完成度の高さには正直驚いてしまいました。
絞り:F1.4 / シャッタースピード:1/100秒 / ISO:320 / 使用機材:Canon EOS 5D MarkIII + SIGMA 35mm F1.4 DG HSM
絞り:F1.6 / シャッタースピード:1/30秒 / ISO:320 / 使用機材:Canon EOS 5D MarkIII + SIGMA 35mm F1.4 DG HSM
描写はコントラストで描いていくよりも、しっかりと繊細な線を持って被写体を描いていく雰囲気です。色再現も幅を持ってトーンを拾ってくれますから、RAWデータの展開の仕方も様々。撮影者によって様々な使い方が出来る”表現”の基盤として、使いこなしがいのあるレンズと言えそうです。
絞り:F1.4 / シャッタースピード:1/40秒 / ISO:640 / 使用機材:Canon EOS 5D MarkIII + SIGMA 35mm F1.4 DG HSM
近接撮影では、マニュアルフォーカスも積極的に使いたい所です。ピントが薄く繊細に見え、その前後にボケが大きく見えるマニュアルフォーカスが楽しくなる様なレンズですから、ピントを追っているのも美しく楽しいものですよ。
絞り:F1.6 / シャッタースピード:1/50秒 / ISO:100 / 使用機材:Canon EOS 5D MarkIII + SIGMA 35mm F1.4 DG HSM
絞り:F1.4 / シャッタースピード:1/160秒 / ISO:100 / 使用機材:Canon EOS 5D MarkIII + SIGMA 35mm F1.4 DG HSM
モノクロームで単純にトーンと解像力を見てみても、この存在感のある描写とグレートーンには圧倒されてしまいます。”『最高』の基準を刷新する”その意気込みは半端なものではありません。
絞り:F1.4 / シャッタースピード:1/250秒 / ISO:100 / 使用機材:Canon EOS 5D MarkIII + SIGMA 35mm F1.4 DG HSM
外装の仕上げも刷新され、バレルには『Art』ラインを表す『A』のバッチが。ローレットの細かい細工やフードに至るまでの仕上げも美しく、モノとしてもしっかりとした存在感のあるレンズに仕上がっています。ボディバランスも良く、取り回しも良好。描写性能もハイスペックな完成度の高い仕上がりです。広角で大口径レンズをお探しの方に、ぜひ検討して頂きたい1本です。
Photo by MAP CAMERA Staff
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