レンズ内蔵式の手ぶれ補正。特に望遠域での撮影で恩恵のあるこの機能ですが、最近のカメラの高感度対応で更に利便性が上がり、様々なシチュエーションでの手持ち撮影が可能になってきました。そこでこのレンズ、70-300mmという望遠ズームの『EF70-300mmF4-5.6L IS USM 』ですが、Canonの誇るLレンズの中でも高い性能を誇ると噂される本レンズ。果たしてその実力はどれほどのものか、撮影を行いました。
この1枚で、このレンズのポテンシャルをお分かり頂けるかと思います。望遠端300mmでの手持ち撮影。暗い部屋の中での撮影で1/5秒の低速度シャッター。それでのこの写真です。撮影時にはあまり意識していませんでしたが、後にデータを確認して唖然とした次第。このレンズ、望遠域ではかなりの可能性を広げてくれる1本です。
普通なら撮影を諦めるような、暗く厳しいシチュエーションでも気にせず撮影に望めます。その光景を「撮れるか、撮れないか。」その差はとても大きなものです。
雲の切れ間から差す光に照らされた鉄骨、そのビスの質感まで1本1本細密に描いています。望遠レンズならではの圧縮感も面白く、この距離でも後ろはなだらかにボケています。
焦点距離ゆえ、F6.3でもピント面は非常に薄く、被写体が浮き上がったような効果が得られます。ピント面の解像感は鋭く、ボケのなだらかさと良く対比があり立体感を感じられる描写です。これだけボケ味がよいと、安心して前ボケ、後ろボケを撮影に活用できるでしょう!
70mm-300mmと聞くとどうも特殊な焦点距離のようですが、手ぶれ補正の抜群の効きっぷり故、想像以上に様々な状況で活用できるレンズに仕上がっています。いつも歩く街並みでも、今まで考えたことのなかった視点、被写体が見つかるかもしれません!
Photo by MAP CAMERA Staff