GXRは、本体とカメラユニットで構成される、新しいカメラシステムです。それぞれのカメラユニットは、焦点距離の異なるレンズと最適化したタイプ/サイズの撮像素子、画像処理エンジンを搭載しています。これを交換することにより、多彩なシーンに対応。表現力への高度な要求をクリア。カメラユニットの着脱にはスライド機構を採用し、すばやく確実なユニット交換を実現しています。
レンズこそ写真の命です。これまでのレンズ交換式カメラシステムでは、マウントやレンズ後玉から撮像面までの距離、いわゆるフランジバックやバックフォーカスを確保するという制約があり、光学性能と小型化を両立させることは困難でした。しかし、マウントを持たず、バックフォーカスも自由に設定できるGXRなら、光学的に最も無理のないレンズ設計と将来的な発展が可能です。この合理的な発想から、コンパクトさと「写り」を妥協することなく追求したカメラユニットが生まれます。
レンズと撮像素子が持っている本来の性能を活かすためには、それらをユニット化するのが理想的といえます。たとえば、撮像素子の表面を覆っているローパスフィルター。このフィルターは偽色や色モアレを防ぐ一方、効果を高めるほどレンズの分解能が犠牲になるというジレンマがありました。これまでのレンズ交換式カメラシステムでは、すべてのレンズに単一のローパスフィルターで対応するため、効果の過不足が避けられません。
それに対してGXRでは、レンズの分解能に最適化した、専用フィルターを設計することが可能です。これにより、しっかり偽色を防ぎつつ、解像力への影響を抑えることに成功しています。
これまでレンズ交換式のデジタルカメラは、撮像素子にホコリが付着しやすいという、システム上の問題がありました。GXRのカメラユニットは、レンズと撮像素子を一体化。交換に際してカメラ内部を露出する必要がないため、ホコリが侵入しにくい構造です。しかも、ユニット内部は遮光壁で厳重に密封。ホコリの多い撮影環境でも、躊躇することなくカメラユニットを交換できます。
一眼レフカメラのマウントがそうであるように、GXRのシステムを象徴するのがガイドレールです。信頼性の高いスライド機構を実現するため、このレールに耐蝕性と強度に優れたステンレスを採用。軟窒化処理によって表面硬度と耐摩耗性をさらに高め、精度のよいスライドと確実な着脱を可能にしました。これと樹脂部材や圧接バネを組み合わせることにより、適度な滑り心地や静粛性も確保しています。なお、開発にあたってはハードな着脱試験を実施。機械的・電気的な接続の信頼性を確認しています。
本体はもちろんカメラユニットも、外装カバーにマグネシウム合金を採用。マグネシウム合金は軽くて強く、成型精度、放熱性、電磁シールド効果にも優れた、デジタルカメラにとって理想的な素材のひとつです。GXRでは、これに高品位と耐蝕性を兼ね備え、滑りにくい梨地の焼き付け塗装を施し、耐久性と信頼性、高級感のある外装を実現しています。
フラッシュを使わず、その場にある光だけで雰囲気のある写真を撮る。被写体ぶれを防ぐ。GXRは、すべてのカメラユニットで最高ISO3200の設定が可能です。高感度な撮像素子と先進の画像処理エンジンとの相乗効果により、高感度でもノイズ感の少ない、自然な画質が得られます。感度の設定はカメラまかせの[AUTO]のほか、自動制御の上限を任意の高さに設定できる[AUTO-HI]、手動による任意設定から選択できます。
仕上がりの画質として[ビビッド][スタンダード][ナチュラル][白黒][白黒(TE)][設定]を用意。さらに、[白黒]、[白黒(TE)][設定]では、コントラストやシャープネスなどを9段階で調整可能。フォトフレームやプリントで楽しむならシャープネスを高めてカリッとした印象に。大判プリントするならシャープネスを下げて、より自然な解像感に。大きな振り幅、きめ細かいステップ数を活かし、好みや目的に合わせて、より自由かつデリケートに画像を仕上げることができます。
シャッターボタンを一気に押し込むとAF動作をスキップし、即座にレリーズする速写機能です。GXRでは、そのときのフォーカス距離を(1m/1.5m/2m/2.5m/3m/3.5m/5m/∞)から選択することが可能。ステップを細かく設定したことで、さまざまな焦点距離のカメラユニットと被写体、撮影スタイルにきめ細かく対応できます。なお、[スナップ時フォーカス距離]を設定していても、シャッターボタンを半押しすればAFが動作。そのままボタンを押しこむことでAF撮影が可能です。
※[ON][OFF]選択可。[フォーカス]で[マルチAF]または[スポットAF]選択時のみ設定可能です。
※マクロボタンを押しながらアップダウンダイヤルを回すと、フォーカス距離を変更できます。
常時、GXRが自動的に被写体を検出、ピント位置を検出し続ける機能です。シャッターボタンを半押ししたときには、すでに最適に近いフォーカス距離までレンズが駆動しているため、すばやく合焦。快適に撮影することができます。
※[ON][OFF]選択可。[フォーカス]で[マルチAF]または[スポットAF]選択時のみ設定可能です。
フラッシュを浴びた被写体と、白熱灯に照らされた背景。強い日差しに照らされた被写体と、日陰になった背景。画面全体に均一なホワイトバランスを適用する従来方式では、ひとつの画面に色温度の異なる場所があると、どちらかが不自然な色に転びがちでした。GXRはマルチパターンAUTOホワイトバランスを採用。画面を分割し、領域ごとに最適なホワイトバランスを適用。ホワイトバランスの違う被写体と背景を、どちらも自然な色合いで描写します。
シャッターボタンを押している間、連写を継続。指を離すと、その瞬間からさかのぼった複数枚を記録します。連写速度を優先して約1秒間に30枚撮影する[HI]、解像度を優先して連続15枚撮影する[LO]が選べます。
※連続撮影した画像を1つのMPファイル(複数の静止画を1つにしたファイル形式)として記録します。MPファイル画像は、カメラ内で特定のコマを抜き出し、個別のJPEG画像として保存可能です。
※フォーカスおよび露出値、画像サイズは固定となります。
水平出しの基準が得られにくいネイチャー写真。基準が暗くて見にくい夜景写真。そんなときでも、的確な水平出しを行えるのが電子水準器です。日中の街風景などでも、被写体に視線を集中させつつ、カメラが傾くケースも防止できます。構図の安定感が変わります。
安定感があるといわれる3分割構図作りに適した従来のグリッドガイドに加え、2種類のグリッドパターンを用意しました。建築物や商品の撮影など、被写体の中心を決めたいときに有効な4分割+対角線。スッキリした中心視野で、動きのある被写体を捉えやすい2分割。被写体や撮り方に合わせて、3種類のグリッドガイドから選択できます。
GXRは、本体とカメラユニットそれぞれに撮影設定をメモリーし、カメラユニットを交換したとき「どちらの設定を使うか」を、あらかじめ選択することが可能です。どのカメラユニットでも同等の使い勝手や画像の仕上がりがほしいなら、本体側の設定を選択。カメラユニットごとにテーマを決め、設定も変えておきたいなら、カメラユニット側の設定を選択。たとえばズームレンズの付いたレンズカメラユニットは街風景用にモノクロでシャープ、単焦点はポートレート用にカラーで自然な描写というように、逐一設定を変えることなく使い分けるよう選択しておくことができます。
※本体側の設定には、一部引き継げないものがあります。
本体背面にDIRECTボタンを装備しました。撮影モード時にワンプッシュすると、現在の撮影設定を一覧表示。画像の上に透過式で表示するため、画像と設定を同時に確認できて便利です。また、方向キーで項目を選んで設定を変更することができ、撮影の準備がスムーズに済ませられます。DIRECT画面表示中にDISP.ボタンを押すと、画像の透過率を変えることが可能(3段階)。さらにオプションの液晶ビューファインダー装着時は、画像をファインダー、撮影設定を画像モニターに振り分けて表示することもできます。
※撮影モード、マクロ、セルフタイマー、フラッシュの設定はDIRECT画面から変更することはできません。モードダイヤルまたは各ボタンを使って変更してください。
方向キーは、従来の上下左右だけでなく、斜め方向の操作にも対応。AE/AFターゲット移動やマイクロサムネイルからの画像選択などが、従来よりも快適かつスムーズに行えます。
さまざまな機能設定をあらかじめ登録、モードダイヤルを合わせるだけで瞬時に設定を切り替えられる。GXRはマイセッティングを3つ用意しており、シーンと表現意図への瞬発力を高めています。さらに、使用頻度の低い設定や、特殊な条件で使用したい設定は、あらかじめマイセッティングBOXに登録しておくことが可能です(6種類まで)。いずれかを選択し、すばやくモードダイヤルに割りつけることができます。
ADJ. レバーに、よく使う機能を登録することができます。メニュー機能をショートカットし、ダイレクトに設定を変更できて便利です。中央を押して登録機能一覧を呼び出し、左右操作で機能を選択。+/-ボタンで速やかに設定を完了できます。
ワンプッシュで機能を切り換えられるFn.ボタンを2つ装備。シーンや表現意図に瞬時に対応でき、シャッターチャンスを逃しません。さらに、どちらのボタンにどの機能を登録してあるか、電源オン時や撮影/再生モード切り替え時、モードダイヤル変更時に画像モニターで確認することも可能。誤操作の防止に役立ちます。
画像モニターは3.0型92万ドットの高精細液晶パネルを採用。sRGB比100%の広い色再現領域により、撮影時・再生時ともにリアリティのある画像が得られます。また、大画面と解像力を活かし、撮影した画像を拡大してピントを確認するときも、よりシビアなチェックが可能です。汚れ防止のフッ素コート、キズ防止のハードコート、 反射防止のAR(アンチリフレクション)コートにより、視認性と耐久性にも優れています。
高精細な画像モニターを活かし、最大81画面のマイクロサムネイル表示が可能。大量に撮影した画像から目当てのひとコマを探すのも容易です。さらにサムネイル表示ボタンを押すと、日付ごとのマイクロサムネイル表示に切り替え。その日の出来事を思い返したり、スケジュールをもとに画像を探したりと、再生の楽しみが広がります。
GR LENS A12 50mmのレンズは焦点距離50mm。人の眼とほぼ同じ画角がもたらす、自然な視野が魅力です。広角レンズと比べて被写体と適度な距離感を保つことができ、被写体と会話しながら自然な表情を引き出したり、カメラを意識しないありのままの姿を捉えたりと、キャンディッド・フォトの基本となる焦点距離のひとつです。しかもGR LENS A12 50mmはマクロレンズ。最大撮影倍率1/2倍のクローズアップ撮影が楽しめるほか、絞り開放から周辺部まで解像力、コントラストが高く、キレ味のよい画像が得られます。
※焦点距離は35mm判カメラ換算値
※引き出し式のフードを内蔵しています。
GR LENS A12 50mmのレンズ構成は8群9枚。標準マクロレンズとして特に奇抜な構成ではありませんが、バックフォーカスを確保する必要がない新システムの利点を活かし、各レンズの屈折力をより無理なく、より合理的に設計。大口径非球面レンズの採用もあって、見た目の小ささからは想像できない優れた描写力、画像のすみずみまで解像感あふれる高画質を実現しています。さらに,口径食も少なく,周辺部まで光量豊富でボケの形も自然です。また、フローティング機構により、クローズアップ撮影時に発生しやすい各種収差を補正。撮影距離に関わらず、GR LENSの名にふさわしいヌケのよさとキレ味を発揮します。
同じ焦点距離でも撮像素子が大きくなるほど、豊かなボケが得られます。GR LENS A12 50mmは23.6mm×15.7mmのCMOSセンサーを採用。GR LENSの優れた光学性能を、余すことなく引き出すことが可能です。画像周辺部でも色収差やコマ収差などが少ないため、開放では品のよいボケが楽しめ、絞り込んではカリッと心地よい解像感が得られます。また、広いダイナミックレンジと有効画素数約1230万画素の解像力により、デリケートな階調のニュアンスや、ディテールの再現性が向上。大きなサイズのプリントにも十分な高画質です。
最大撮影倍率で1/2倍のクローズアップ撮影が可能です。この拡大率を活かし、被写体と距離を置いてライティングする、カメラの影が落ちないようにするなど、より自由でクリエイティブなクローズアップ撮影が楽しめます。最短撮影距離はレンズ先端から約7cm。
GR LENS A12 50mmは、高精細なHD動画撮影が楽しめます。画像サイズは1280×720、アスペクト比16:9、フレームレート24 コマ/秒。最高でISO3200の高感度、開放F2.5と大型撮像素子ならではのボケ味を活かし、これまでのムービーカメラとはひと味違った印象的な作品を撮ることが可能です。また、GXR本体側にHDMI端子を装備。ハイビジョン対応テレビと接続すれば、撮影した動画を大画面で観賞することができます。
特にクローズアップ撮影時は、撮影倍率が高くなるほど被写界深度が浅くなるため、AFよりMFの方がピントを合わせやすいことがあります。GR LENS A12 50mmはマニュアルフォーカスリングを装備。本体側の[フォーカス]設定で[MF]を選択すると、リングの操作による直観的でスピーディなピント合わせが可能です。また、[フォーカスリング設定]で[AF+MF]を選択すれば、AFでのフォーカシング後にフォーカスリングを回してピントを微調節することができます。
RICOH LENS S10 24-72mmは、広角24mmから中望遠72mmの光学3倍ズームを搭載しています。広々とした風景や狭い室内の撮影に有利な広角レンズ。肉眼に近い画角を持ち、自然な視野が得られる標準レンズ。一点に眼を凝らしたときの見え方に近く、ポートレートなどによく用いられる中望遠レンズ。広い焦点距離を一本でカバーでき、さまざまな被写体に対応することが可能です。また、広角側でぐっと被写体に近寄り遠近感を強調するなど、写真ならではのユニークな視覚効果も楽しめます。
※焦点距離は35mm判カメラ換算値
レンズ構成は7群11枚、高速AFに有利なリアフォーカス式です。第1レンズに採用した大口径非球面レンズを始め、計4枚の非球面レンズを最適配置。さらに特殊低分散ガラスを使用するなどして、コンパクトでありながら広角24mmにおいても画像周辺部の歪みや色にじみを抑制。すべての焦点距離で高い解像力とコントラストを実現しています。生産にあたっては、レンズ群の光軸や撮像素子の傾きをミクロン単位の精度で調整。画像のすみずみまで優れた光学性能を確保したうえで、撮影者の手元に届けられます。
RICOH LENS S10 24-72mmは、最短撮影距離約1cm(広角時、レンズ先端より)のクローズアップ撮影が可能です。さらに、通常撮影より大きな拡大率が得られる[ズームマクロ]では約17×132mm、デジタルズームを併用すれば約4.3×3.2mmの範囲を画面いっぱいに捉えることができます。
常用ズームとして活躍するRICOH LENS S10 24-72mm。優れた携帯性と高画質をハイレベルに両立するため、撮像素子に1/1.7型の高感度CCDを採用しました。高感度、低ノイズの特性をもつCCDにより、ISO100~3200の幅広い感度設定が可能。高感度撮影でも階調性のある自然な画質が得られます。
RICOH LENS S10 24-72mmはCCDシフト式の手ぶれ補正機構を搭載しています。その場にある光で雰囲気を描写したい夕暮れやパーティシーン、フラッシュの使用が禁止されている美術館や公共施設、フラッシュの光が届かない夜景などで、手ぶれを防ぐのに効果的です。また、ISO3200までの高感度に対応しているため、手ぶれと被写体ぶれを両方とも抑えた画像を得ることができます。
取り付けが簡単なバヨネット式の自動開閉式レンズキャップ(LC-2)を用意。レンズの保護やキャップの紛失防止に有効です。何より、撮影のたびにキャップを着脱する手間と煩わしさを解消でき、撮影の機動性が高まります。また、21mm相当の広い画角が得られるワイドコンバージョンレンズ(DW-6)、135mm相当の望遠撮影ができるテレコンバージョンレンズ(TC-1)も用意。広角側の遠近感、望遠側の圧縮効果がさらに強くなり、より豊かな表現力を楽しむことが可能です。フード&アダプター(HA-3)を介して装着。HA-3装着時は、フィルター(φ43mm・汎用品)を利用できます。