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マップカメラ×シグマ 社長対談インタビュー

 

シグマとFoveonとの出会い

マップカメラ×シグマ 社長対談インタビュー

シュッピン株・小野社長 シグマといえばレンズだけでなく、『Foveon』センサーが絶対的な個性で強みだと思っています。しかし、多くのメーカーがベイヤー型のセンサーを選ぶ中、なぜ貴社は『Foveon』を選ばれたのでしょうか?


株シグマ・山木社長 当時は、私の父が居ましたので、その父が『Foveon』と出会った時、すごいメーカーと知り合ったと言っていました。目指すのはこの方向だと。

父は1999年頃から「これからはデジタルだ」と申しておりました。しかしその前にはデジタルは絶対にフィルムに勝てない、という意見でした。それがある日突然「デジタルだ」と。それを聞き愕然としたことを覚えています。やはり創業者は凄いというか、そういうジャンプを厭わないのです。かつてデジタルはフィルムに勝てないと発言していたことを本人がすっかり忘れているのですから「昔からデジタルだって言っていただろ!」という感じで言うので、苦笑した記憶があります。

ただ当社がデジタルをやっても勝ち目がないというイメージはありました。デジタル画像の技術も無いし、他社と同じこと行っても売れる見込みもない。どうしようかと悩んでいた時に『Foveon』と出会いました。

最初は製品開発のプロジェクトとしてどうなるのか不安に思っておりました。お互い持ち合わせていないものを補い、1台のカメラを作るものでした。補完しあう事で一つのプロダクトをという事に納得はしておりましたが、うまくいくのだろうかと、疑心暗鬼のままだったことを覚えております。そこで父にとにかく現地に飛べと命を受け、技術者を連れてカリフォルニアに足を運びました。

現地の人は基本ポジティブだなという印象を強く受けました。ベンチャー企業という特性もあるのか、「シグマよ、よく来てくれた!一緒にやろう!」と希望に燃えた若者たちばかりでした。その若者たちと触れ合う事でこちらもやる気が芽生え、「これはうまくいく気がする!」とすっかり感化されてしまいました。

そのようなこともあり、帰国する頃には「このプロジェクトは絶対に面白い!ぜひやろう!」と私自身の意識も変わっておりました。


シュッピン株・小野社長 貴社の代名詞『Foveon』搭載カメラの誕生までに、そのようなドラマがあったとは思いもしませんでした。

今日のシグマレンズ、特にArtシリーズの高解像力などはやはり、『Foveon』があったからこそデジタルに強いレンズが作れるではないかと感じているのですが、そこは関係があるのでしょうか?


株シグマ・山木社長 解像力が高いということは、レンズの粗が見えやすいということでもあります。フレアがあれば出ますし、色収差が出れば見えますし、言わば測定器みたいなものでして、自社カメラで使えないレンズに価値はあるのか?という認識を持っています。

『SD9』を発売した時に、ユーザー様から「もの凄く解像力が高いカメラなのに、使えるレンズ少ないぞ」とご意見を頂戴したことを覚えています。確かにそうだなと思いました。

ユーザー様からの様々な叱咤激励を頂戴し、本気で取り組んでいこうという意識が生まれました。ただ当時はコストかけて高い商品を作っても当社のブランドでは販売できないですし、その自信もなかったというのがありました。

しかし、やっぱりそこを突き抜けてやりきらないといけないと思い、新しく作ったのが今の新シリーズのレンズです。
今の始まりは『SD9』であり、そこからシグマという会社がユーザー様に鍛えられ、時には勇気付けられてきました。


マップカメラ×シグマ 社長対談インタビュー

シュッピン株・小野社長 私もお客様の叱咤激励で考えさせられ、様々なことにトライしてきました。ユーザー様からのお声は本当にありがたいと思います

そうしたユーザー様からご支持いただける光学製品を製造するにあたって、『Foveon』を使った測定器をお持ちで、それを用いて製品をテストできる環境が整っているとお聞きしました。


株シグマ・山木社長 『A1』という測定器です。

産業用に販売されているイメージセンサーはあまり良いものがありません。当時も自社用のMTF測定器は持ち合わせておりましたが、センサーが良くありませんでしたので、それで測定しても製品を良い性能へと磨きあげることはできませんでした。

それならば、と当社にはFoveonセンサーがありますのでそのセンサーを用いることで正しく測定することとしました。それを経て量産して使おうとなったわけです。今ではレンズの全機種・全数検査で使用しています。


 

新たなレンズの展開と 未来のシグマ

マップカメラ×シグマ 社長対談インタビュー

シュッピン株・小野社長 新シリーズのレンズの今後として、どのような展開をお考えですか?


株シグマ・山木社長 まず既存の一眼レフ用レンズでいうと、すべて新シリーズへ切り替えていきます。今までのレンズで新カテゴリーに分けられるものもあるので、それらは徐々に切り替えていくという認識で良いと思います。

それと、まだまだ新しいレンズはあると思っています。当社でいうと『SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM | Art』とか、『SIGMA 50-100mm F1.8 DC HSM | Art』、世界初のF2ズームである『SIGMA 24-35mm F2 DG HSM | Art』など。そういう今までの一眼レフのレンズに限らず、ミラーレス用でもなかったようなスペックの新しい企画も行いつつ、既存レンズのリニューアルも含め、まだまだやることはたくさんあります。


シュッピン株・小野社長 既存レンズの一新も非常に気になるポイントですが、興味が寄せられるのは、やはりミラーレス対応のレンズだと思います。

ミラーレスで言うと、ソニーのフルサイズミラーレス機が業界でかなりの勢いを見せています。そこにシグマのレンズを期待する声もかなり大きいのではと思うのですが、その辺りはいかがでしょうか?


株シグマ・山木社長 フルサイズミラーレス対応レンズですが、恐らく将来は他のメーカーもフルサイズミラーレスに参入してくるだろうと思われます。その時には我々は取り組んでいかなくてはならないと思っていますし、今、一部で注力して取り組んでいるところなので、そのうちお目にかかれる時が来るのではないかと思います。

ただ、そうなると多品種少量の生産になってしまいますので、シグマとしての立ち位置をしっかり把握した上で、万人受けしないかもしれませんが、写真好きやプロに満足していただけるものをしっかりと作っていければと考えています。


シュッピン株・小野社長 なるほど、貴社の強い意志を改めて感じることができます。

近年はフルサイズミラーレス機が登場して、業界の流れが大きく変わってきました。
このカメラ・レンズ業界の10年後はどうなるとお考えですか?


株シグマ・山木社長 そのご質問はどのような規模感になっていて、どうなっているのかも本当に予測がつかないです。

しかし、写真と映像は絶対に無くならないものだと思いますし、より高画質で高品質な写真に対する欲求に限りはないと思っています。写真は180年の歴史がありますが、誕生から今日まで、そこはずっと変わらないことです。

当社としては写真が好きな人達、映像が好きな人達に対してしっかりと仕事をしていき、ファンを作っていくことが大切だと思っています。シグマのレンズが好き、シグマという会社は信頼できるなど、それらのポイントにしっかりとコミットしている限りはユーザー様からご支持をいただけるのではないかと思います。

無闇やたらにボリュームを追うなどのビジネスを行うのではなく、地道に、着実にお客様にご支持をいただけるような仕事を行っていければと考えています。

当社の方向性をぶらすことなく、現状の規模を維持しながら少しずつ成長させていき、雇用や地域に対する責任も果たす。そして技術を磨き、良いものを作り、お客様から信頼を得るというところに徹しようと思います。


シュッピン株・小野社長 今回工場を見学させていただく中で、山木社長が会うスタッフ皆さんに「こんにちは」と声を掛けて先頭を切って歩いていく姿を拝見し、山木社長のお人柄、そしてシグマという企業のぶれない方向性が改めてよく分かりました。本日は誠にありがとうございました。


  
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[ Category:
SIGMA|掲載日時:11月09日 16時14分]



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