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夏休み逃避行その1(津軽海峡夏景色)

昨年「船の科学館」の閉館に伴い、旧青函連絡船の羊蹄丸が資料館のとしての役目を終え、解体されるべく四国の新居浜東港へ送られました。
貴重な鉄道歴史遺産と思っていた私にとってこの解体のニュースはショックでした。
ただ連絡船は、まだ2隻残っています。1つは5年前に函館で見た「摩周丸」、そしてもう1つが青森にある「八甲田丸」です。

久しぶりの夏休み大遠征は、青函連絡船のコンプリートを目指し青森へ向かいました。

東京駅に入線するE5系
もちろん青森への足は東北新幹線の最新型E5系。

E5系普通車内 トイレ洗面台もゆったりとしたE5系
飛行機のファーストクラスに匹敵する最高級の「グランクラス」車両が連結され話題になっているE5系ですが、普通車も中々豪華な作りです。
今まではグリーン車等でしか使われていなかった暖色系の照明に、従来の車両より広くなったシートピッチは、カメラ機材を足下に置いても余裕があります。頭を乗せる枕部分も高さ調節が可能で、リクライニングと併せればかなり楽な姿勢でくつろげます。

そんな快適な車両は、東京から新青森まで最短3時間10分で結びます。青森も近くなりました。

可動橋と八甲田丸
八甲田丸は青森駅前の連絡船岸壁に繋留されていました。昔は駅のホームから跨線橋を渡ってすぐに乗船できたそうですが、ホームからの階段は閉鎖され、今は駅の東西を結ぶ連絡橋として使われています。一端、改札口を通ってホームの先端に回ると、かつて貨物列車を連絡船に詰め込む際に使用されていた可動橋も残されていました。

「メモリアルシップ八甲田丸」入口 羊蹄丸から引越してきた人形達
「メモリアルシップ八甲田丸」と呼ばれる資料館として生まれ変わった八甲田丸では、青函連絡船に関わる資料を多数見ることができます。
入口で最初に出迎えてくれたのが、リンゴ売りのおばちゃん人形。この人形見覚えがある…。
そうです。かつて羊蹄丸の中で公開されていた「青函ワールド」の人形達が揃って八甲田丸にお引っ越しをしてきたのです。

八甲田丸の客室 リンゴ売り人形
感動の再会…?。やっぱり何度見ても怖いです。羊蹄丸の時とは異なり、船の客室の様相を残す場所での展示は少し迫力に欠けますが、当時を想像するには十分です。

船員の部屋 操舵室
人形は船員の部屋や操舵室など至る所にあります。物静かな船内で突然視界に入る人影に何度も驚かされました。

煙突 煙突内部
操舵室の脇から外に出るとそこは広い甲板。中央には大きな煙突が聳え、中から煙突の上まで上がる事ができます。

煙突展望台から望む青森湾
煙突からは青森の港が一望できます。半島に挟まれた青森湾はとても穏やか。連絡船の正面にはうっすらと下北半島を望む事もできます。

順路を辿っていくと、車両甲板に着きました。
車両甲板
最近ではほとんど見なくなった懐かしい車両や貨車に感動しつつ、この船が貨車航送を行っていた「海上の鉄路」であった事を改めて感じます。

DD16とキハ82

車両を固定する金具 車両を留める連結器
これらの車両は金具で床に固定されており、揺れる船の中で車両が動かないようにする工夫も見ることができました。線路端にはさらに車両を固定するための連結機もありました。
先ほど見た穏やかな海からは想像できない、過酷な航行が幾度とあったことを容易に想像させます。

エンジンルーム
続いてエンジンルーム。旅客定員1286名、積載貨車48両の大型船を動かす12800馬力のエンジン群は圧巻です。

機械室 配電盤
そして機械室。他の連絡船資料館では見られなかった部分が惜しげもなく公開されており、とても参考になりました。
他の資料館が物足りなく思えてしまう程で、ここが3カ所の最後で良かったとも思えました。

八甲田丸
最後に船が繋留されている港を見学。綺麗な姿を維持しており、嬉しく感じました。
聞けば昨年「機械遺産」に認定されたとか。今後も大切に保存されることを願います。

スクリュー 津軽海峡冬景色の歌碑
側には船に備え付けられたスクリューと、石川さゆりさんのヒット曲「津軽海峡冬景色」の歌謡碑が置かれていました。この歌碑の側に立つと自動で歌が流れる仕組みになっています。

上野発の夜行列車おりた時から…

上野発の夜行列車「あけぼの」青森行
東京から各地に向かっていた夜行列車も数を減らし、上野から出発する定期の夜行列車と言えば、札幌へ向かう「北斗星」と「カシオペア」、秋田経由で青森に向かう「あけぼの」の3列車のみとなってしまいました。
しかも札幌へ向かう2列車は到着時間が深夜の為、青森駅を通過してしまいます。すなわち上野発で青森駅に降りることができる夜行列車は「あけぼの」1本だけ。その「あけぼの」も利用者が少ないことから、先行きを心配する声も聞こえています。

青森駅に到着した「あけぼの」 函館へ向かう特急と並ぶ「あけぼの」
暑い日が続く季節ですが「津軽海峡冬景色」を口ずさみながら、寝台特急「あけぼの」を見送りました。
さすがに新幹線の快適さを体験してしまうと、なかなか乗ろうという気分にはならないかもしれませんが、貴重な夜行列車にはぜひとも頑張ってもらいたいものです。


さて次回は「津軽海峡冬景色」の2番。 ごらんあれが竜飛岬、北のはずれと… ということで、竜飛岬に向かいます。

続く。


使用機材:Nikon D4
     AF-S 28-300mmF3.5-5.6G ED VR
     AF-S ED17-35mmF2.8D


written by 木島 教悦
この記事のカテゴリーは『乗り鉄(旅/名物関連)』です | この記事は2012年08月27日現在の情報です。


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