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Leica オーバーホールの現場へ Vol.2


ライカ、オーバーホール取材第2弾!
前回までの記事は>>こちら



いよいよ、M6の分解工程にはいります!電気露出計の入ったM6を分解する場合には静電気などで基盤を痛めない様、アースを着けての作業となるそうです。



手際よく、サッサと外されていく外装パーツ。ピンセットが踊る様、というのは誇張ではなく、実感です。



シンクロニップルなどを回す際には、必ずボディとの間に紙を挟みこみます。「お客様の大事なカメラですから、傷などつけてしまっては大変なので。」と高橋さん。う~んさすがプロフェッショナルです。細かい心配りがあってこその作業なのです。



そうこうしていると、あっという間にトップカバーが外れました!



M6の電子パーツが見えますが、本当に狭い隙間に配線を行っている様。「露出計の配線を除けば、M6とM4はほとんど同じ内部機構だと言っていいと思います。」配線の下は、歯車でびっしりなのです。




配線を一旦外します。問題があれば、ここで新しい基盤に交換する事も出来ます。



様々なネジ、パーツの分解の為にストックされた膨大な工具類。プラスネジ1つとっても回しやすさ、食いつき、長さ、様々に違います「特に個体によって異常に固く締まっているネジなどもあるので、工具のバリエーションは自然と増えてしまいました。」との事。市販の工具もそのままではなく、様々な加工が施されてほぼオリジナルに作り変えられているものも。1つ1つに歴史が刻まれています。



ついにファインダーブロックも外れました!これこそライカが究極のレンジファインダーとされた所以。



外装の貼り革を剥がします。伸びてしまわないよう、手際良いながらもコツのいる作業です。ちなみにこの作業、M4やM3などではヴァルカナイトという合成樹脂で形成され、ネジは外部に出ているので必要ありません。




外装のダイキャストが外れました!外部のダイキャスト外装の硬性と、内部シャーシの堅牢さがライカの頑丈さの1つの所以です。加工精度も一目で分かる位に高く、いかにもドイツといった印象のガッシリとしたフレームです。



こんなにシッカリした造り。「古い機種でも、内部パーツにとても硬性を感じる事が多いです。」とは高橋さん談。いまでも活躍するライカ・カメラの秘密は、やはり内部機構の確りとした造りにあったんですね!



こちらはM6に使われている露出計の受光セル。左は経年変化で白く曇ってしまったもの。右は新品。ツヤと反射の違い、お分かり頂けますでしょうか。この部分が曇ってしまうと、当然露出計の値が狂ってしまうものです。こうした電気部分も、スペアパーツがあれば修繕していきます。



M6の分解も佳境に入りました!ダイキャストパーツにセッティングされているスローガバナーやフィルムカウンターを取り外していきます。



右奥に見えるのがシャッター幕。ここまで分解して、やっと終わりとなります。



これまで分解されたパーツたち。本当に小さなギアや歯車も、かなりの数にのぼります。これらが1つ1つ組み合わさり、あのライカの性能を形作っていると考えると凄いものです!!



分解が終ったら、これから清掃、グリスアップ、組み立て作業に入ります。
ベンジンでパーツ1つ1つを丁寧に洗浄、古く固まったグリスや、土、砂、ホコリまで、想像以上に汚れているものです!



このイカ墨の様に黒い液。これは何と透明だったベンジンのクリーンアップした後の姿!!しかもこれでライカ1台分と言うのですから驚きです!!
私も使用しているライカM4、こんなになっているんでしょうか…なんだか不安になってしまいます。



「ライカはやっぱり頑丈なカメラで作りが良いですから、あまり頻繁なオーバーホールは必要ありません。もちろん使用環境や頻度によって違うものですが、1度オーバーホールすれば数年はそのままでも快調に動いてくれると思います。」うむむ、やはりそうなのですね。1台のライカを手入れしながら、長くにわたって使い続ける。一生涯使い続けられるカメラである事が、ライカが名機である所以なのでしょう。



こちらはグリスアップの為のガラスシリンダー。ギアやカムの場所によって、粘度や特性の違うグリスを使い分けていきます。ただグリスアップするだけでは、ライカのあのフィーリングは生み出せないと高橋さんは言います。



長年にわたって使い続けられてきた工具たち。中には往年のライツ社純正の専用工具もあり、職人の手となり活躍しています。



これはハッセルブラッド用の検査パーツ。もちろんハッセルブラッド社純正品。ミラー角やマウントの歪みなどを確かめます。



こちらは2眼レフの雄、ローライフレックスの検査具。Made in Germany、純正工具です。



ライカのオーバーホールは1台あたり、少なくとも1日~2日間はかかるそうです。組み上げてみて、感触を確認し、また調整を行う。「どうしてもライカは感触を気にされる方が多いので、そういった面も含めて調整して行きます。」との事。「かつての名機たちがまた息をふきかえし、往年の輝きを取り戻して持ち主の元へ帰っていくのは嬉しい事です。」とも。
しっかりしたメンテナンスが受けられるというのは、使っていてとても安心なもの。しっかりとしたメンテナンスを受けたライカは、フォトライフのかけがえの無いパートナーとして活躍してくれる事と思います!


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written by マップカメラ・EC
この記事のカテゴリーは『Leica特集』です | この記事は2012年04月02日現在の情報です。


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