マップカメラ店長がカメラについてアレコレ語る『極私的カメラうんちく』

2008年09月19日
「スーパー夜景モードで夜景がさらに明るくキレイ」「ブレに強い」「微発光モードで室内が自然に」「日付が入る」「水に強い」。とあるカメラ店の店頭で見かけたこれらのうたい文句は、カメラにつけられていたものではない。全ていわゆる「レンズ付きフィルム」に付いていたうたい文句である。 レンズ付きフィルムは当初「使い捨てカメラ」とも呼ばれたが、あくまでレンズが付いたフィルムを販売しているというメーカーの強い主張と、カメラ部分のリサイクルを前提とした販売であったことから、「レンズ付きフ...
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2008年08月20日
オリンピックとカメラには密接な関連がある。 オリンピックといえば世界最大のスポーツイベントであり、その記録や報道を目的として使用される映像機材は数も種類も世界最大級である。オリンピック会場には最新かつ最も信頼性の高い機材が厳選され集結し、またそれらの機材を扱う人々もまた選ばれた人間であり、彼らにとってのオリンピック取材は、それ自体が一つの到達点と呼べるほどのステータスである。 いわば報道関係者なら誰もが色めき立つオリンピックイヤーには、報道需要を見込んだカメラや交換レン...
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2008年07月20日
被写界深度(ひしゃかいしんど)という言葉をご存知だろうか。 理想的な性能を持ったレンズで「点」を撮影すると、その映像は撮像素子やフィルム上に再び「点」となって結像するはずである。これがピントの合った理想的な状態である。しかし、このときもし撮影した点のすぐ手前やすぐ後ろにまた「点」があるとき、これらも撮影条件によっては「実用上」ピントが合っていると判断できる場合がある。この事は言い換えると理論上には一平面上に集まるはずのピントの合った部分が、「実用上」は被写体上においてある...
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2008年06月20日
露出計はシャッター速度や絞りを決定するための重要な「事前情報」を撮影者に与えてくれる重要なツールである。特にフィルムカメラはその事前情報無しには写真を撮ることが出来ない。その意味でカメラの永い歴史の中で「露出計の内蔵」は必然だったといえる。 最初にあった露出計はもちろん単体露出計である。今でこそ「カメラ内蔵ではない」という意味で「単体」と付けるが、露出計がカメラに内蔵される以前は当然「単体」が当たり前だった。 単体露出計には現在でも無電源で作動するものと、電源を必要とす...
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2008年05月20日
光学ガラスの表面はどんなに磨き上げられていても4%程度の反射率を持っている。そのため写真レンズなどの光学製品には、反射防止のためのコーティング技術が導入されていることはよく知られている。 僅か4%の反射率といっても、単レンズは表と裏にそれぞれ2面の反射面を持つため、たった4枚の単レンズを組み合わせただけで8つの反射面が出来てしまう。そしてそれぞれの反射面で4%の透過光を失ったとすると、4枚構成のレンズでは28%程度が反射によって失われてしまうことになる。またそれぞれの表面で反射した...
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2008年04月19日
レフレックスレンズは反射望遠レンズやミラーレンズなどと呼ばれ、天体望遠鏡の分野では極めて一般的なものである。写真用のレフレックスレンズは、天体望遠鏡の技術を転用したものであることは間違いないが、光学的には望遠鏡(カセグレン式)の光学系に、球面収差やコマ収差の補正用に屈折光学系を組み合わせた「カタジオプトリック型」が一般的である。 レフレックスレンズは通常の屈折系レンズに比較してレンズ全長を極端に短く出来る特長があり、また大幅な軽量化も可能である。そのためかつてMF一眼レフの...
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2008年03月20日
「パンケーキレンズ」というレンズをご存知だろうか。 パンケーキレンズの呼称の由来は、言うまでもなくパンケーキ(ホットケーキ)のように薄いという意味で、そこに明確な規定は無いが、レンズの直径に比較して極端に厚みが少ない軽量の一眼レフ用単焦点交換レンズを、概ねパンケーキレンズと呼ぶことが多い。 実はパンケーキレンズを作るには、その「薄さ」が故に幾つかの制約を伴う。 まず極端な大口径化は出来ない。パンケーキレンズの殆どがその明るさはF2~F2.8程度である。これはレンズ全長をより短...
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2008年02月19日
シフトレンズという一眼レフ用の交換レンズをご存知だろうか。 シフトレンズは、主に建築写真や商品撮影などに利用される一眼レフ用の特殊レンズである。そのため実際にシフトレンズを必要とする場面には、一般的な撮影をしている範囲ではまずお眼にかかれない。 シフトレンズの構造は通常のレンズとは大きく異なり、レンズ鏡筒が前部と後部に別れている。そして後部はカメラボディ固定されたまま、前部がピント合わせのための垂直移動はもちろん、なんと水平方向にも移動する構造を持っている。さらに水平方...
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2008年01月20日
一眼レフメーカーには「接写」に特化した性能を持つレンズが必ずラインナップされている。マクロレンズと呼ばれる分野である。またマクロレンズには、焦点距離別のラインナップがあり、大抵のメーカーでは50ミリ程度の標準系と100ミリ程度の中望遠系の概ね二種類がラインナップされていることが多い。そして場合によっては200ミリ程度の望遠系がラインナップされている場合もある。焦点距離の違いは、ワーキングディスタンスと呼ばれるレンズ先端から被写体までの距離に反映する。望遠系のほうが離れた位置から同...
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2007年12月20日
最近のデジタル一眼レフでは、「ライブビュー機能」という言葉をよく耳にする。 今年のオリンパスE-410/510の発売以降、昨年までは殆ど見かけることが無かったライブビュー機能が各社から次々と発表され、年末に発表された新型機ではことごとく搭載されている状態である。 これほどまでデジタル一眼レフにライブビュー機能が搭載されることになった理由とは何なのだろうか。 「ライブビュー機能」とは撮影「前」の映像をカメラ背面の液晶モニターで確認できる機能のことで、一眼レフ以外のデジタルカメラでは...
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2007年11月20日
事実上の35mmフルサイズフォーマット(FXフォーマット)を採用した、デジタル一眼レフニコンD3が発表された。35mmフルサイズフォーマットを採用したデジタル一眼レフとしては、しばらく孤高の存在だったEOSシリーズへの対抗として、二大メーカーのニコンから発表されたD3の意味は非常に大きい。そしてニコンD3の登場によって、一つのメーカーが異なる大きさの撮像素子フォーマットのデジタル一眼レフを同時にラインナップする「デュアルフォーマット」あるいは「マルチフォーマット」の時代に入ったといえる。フルサイ...
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2007年10月20日
「ゴミ問題」といえば、新聞の一般紙なら環境問題の話題だが、カメラ業界では、一転レンズ交換式デジタルカメラの話題になる。 いまさら説明の必要は無いかも知れないが、ここで言う「ゴミ問題」はデジタルカメラがレンズ交換式になった時から始まった。フィルムカメラのときには1カットごとに新しいフィルム面が次々と繰り出されていたため、一度フィルム面にゴミが乗っても、その後のカットで再びゴミが付くことは無かったが、固定された撮像素子で撮影を続けるデジタルカメラでは、一度撮像素子にゴミが付いて...
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2007年09月20日
今年のPIE2007でオリンパスの超音波モーター搭載の交換レンズが発表され、またこの8月にはペンタックスから超音波モーター搭載の交換レンズが発売となり、これによって超音波モーターによるAF駆動方式が一眼レフメーカー各社からほぼ出揃った。各社呼び名は様々だが、おおむね同様の特徴を謳ったものである。 今でこそ、超音波モーターはAFレンズの理想的な駆動デバイスとして広く認知されているが、1988年に世界で初めてキヤノンが写真用レンズとして商品化した頃には使い道が全く見つからない新技術だった。そ...
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2007年08月20日
超広角レンズは、1950年代のレンジファインダー機や目測式のカメラから本格的な実用化が始まったが、当時はレンズを断面図で見たときに、「絞り」を挟んだ後ろ側と前側が、同じような形に作られたレンズが主流だった。後に通称ビオゴンタイプと呼ばれるこのレンズ構成は、フィルム面ぎりぎりまで設計上のレンズ配置が可能であるため、短い焦点距離のレンズを設計する上では利に適っていたといえる。 ところが、レンジファインダー機の後に台頭してきた一眼レフでは、ビオゴンタイプの設計の自由度が逆に災いして...
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2007年07月20日
先日のオリンパスE-510の発売で、一眼レフの手振れ補正技術がメーカー各社から出揃ったことになる。 手振れ補正技術には大きく分けて3種類があることは以前にもこのコラムで取り上げたことがあるが、現在一眼レフやコンパクトデジタルカメラで採用されている手振れ補正技術は、そのうち光学式手振れ補正と、撮像素子シフト(ボディ内蔵)方式の2種類である。 実はこの2種類の方式には「基本的技術」にそれほどの違いは無い。カメラ本体やレンズに内蔵された角速度センサーがカメラやレンズの動きを感知し、CPU(...
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