ソニーからフルサイズ対応のEマウントレンズ「Vario-Tessar T* FE 16-35mm F4 ZA OSS」が発売されました。
既に発売されていた「FE24-70mm F4」「FE70-200mm F4」と合わせて開放F値4通しの、俗に言う小三元レンズが揃ったことになります。
まさに待望の1本であった超広角ズームレンズ。さっそく撮影に出掛けてきました。
意地悪な強い日差しと、それを反射させる金属と水面が混在する意地悪な被写体ですが、ZEISSらしいシャープで色乗りの良い描写を披露してくれました。
金属面に写り込む反射画からもその光沢感を感じ取る事ができます。強烈な逆光にも関わらず暗部の再現性の高さに、さすが最新レンズと感動すら覚えました。
送迎デッキから巨大客船を撮影。166.65mの大きな船体を全て捉えることは出来ませんでしたが、その大きさ伝わる見事なワイド感です。
青空や日差しの具合もよく再現された色再現で、温度感もしっかり伝わります。
広角レンズらしいパース感が、よりワイド感を演出します。
少しゴーストが発生しましたが、これだけ強い日差しを取り込んだ事と広角レンズの構成を考えれば良く抑えられていると感じます。
空を飛ぶカモメの立体感も高く、α7Rの高解像力を見事に引き出しているのが分かります。
F値開放でも、周辺減光はほとんど感じられません。
コントラストの高い描写はガラスの艶感をそのままに、反射物の様子もしっかり捉えます。
約28cmの接写で柔らかなボケ味も楽しむ事ができました。
風で左右に揺れる提灯も、リニアモーターの静かで早いAFがしっかり捕まえてくれました。
望遠端35mmの描写も綺麗です。
スナップ撮影等に重宝する焦点距離は、コンパクトなα7シリーズと相まって使い勝手の良さを感じます。
絞り開放からシャープでコントラストの高い描写は、光量の少ない時間帯での風景写真にも重宝します。
もちろん優れた手ブレ補正機能も頼りになります。
高いコントラストに透明感。逆光耐性も素晴らしいの一言です。
贅沢な光学設計とT*コーティングとくれば、その描写力を疑う余地はありません。
小さな鏡筒に約518gの重さ。最初は少し重く感じましたが、その描写力を見て納得。内も外もしっかり造れた品質の良さを感じます。
携帯性に優れたα7シリーズとのバランスも良く、一度手にしたら手放せない1本になりそうです。
Photo by MAP CAMERA Staff