SIGMAArt 28mm F1.4 DG HSM
今回のKasyapaでは、2019年1月25日発売の単焦点広角レンズ『SIGMA Art 28mm F1.4 DG HSM』のフォトプレビューをご紹介いたします。
シグマで28mmというと『SIGMA 28mm F1.8 EX DG ASPHERICAL MACRO』の存在が思い浮かびます。17年も前に発売されたレンズですが、非常に評価の高い1本でした。
本レンズはマクロ機能こそ無いものの、そのぶん明るさがF1.8からF1.4にパワーアップしています。待望のシグマの新28mmの登場を待ち望んでいた方も多いのではないでしょうか。
冒頭の写真は船着き場を開放で捉えた1枚です。シグマらしいシャープな写りを見せてくれながらも、背景のボケ味は非常に滑らか。若干の周辺の光量落ちが見られますが、それが逆にメインの被写体を際立てる良いアクセントになっています。
広角レンズを手にすると、ついつい海に足を運んでしまいます。目の前に広がる海とレインボーブリッジを隅々までしっかりと写してくれました。
明るいレンズなので屋内での撮影もお手の物。また、最短撮影距離が28cmと短くテーブルフォトにもぴったりの1本です。
何気なくシャッターを切った1枚ですが、吸い込まれるようなボケ味に惚れ惚れ。Artレンズ特有の柔らかい輪郭のボケのおかげで背景のボケがうるさくなることもありませんでした。
カラフルな扉が印象的なオフィスビル。この写真をご覧いただくと、徹底的に歪みが抑えられた本レンズの実力が分かっていただけるのではないでしょうか。私自身、拡大をしてみてあまりの解像感に息を飲みました。
カモメが飛び立つ瞬間を捉えたところ、カメラ目線をいただきました。カモメの顔に落ちている影のせいかニヤリと笑っているようにも見えます。
しかし、飛んだ瞬間を撮ろうとは思いましたがこんなにうまくいくとは思いませんでした。ちなみに、連写した中の1枚ではなく1コマ撮影です。瞬時にピントを合わせてくれる本レンズのAF性能の高さには恐れ入りました。
さすがの逆光耐性です。葉っぱの間から漏れる強い光をものともしません。
満を持して登場した、SIGMAのArt 28mm。
『SIGMA Art 28mm F1.4 DG HSM』いかがでしたでしょうか。
特殊レンズをふんだんに使った贅沢な1本であるのにも関わらず、見た目は意外とコンパクト。『Canon EOS 5D Mark IV』とのバランスも非常に良かったです。
広すぎることもなく狭すぎることもない、絶妙な焦点距離である“28mm”。それゆえに撮影者の腕が問われるレンズだなと使うたびに感じます。
本レンズはF1.4という明るさを誇ることから、寄って撮影をすると広角レンズで撮ったとは思えないくらい大きく美しいボケを得ることが出来るのが魅力です。使い方によって様々な顔を見せてくれるとても面白いレンズでした。
Photo by MAP CAMERA Staff