シグマ17-70mm F2.8-4 DC MACRO HSMは、デジタル一眼レフのキットズームレンズに「あると便利」を付け足した満足度の高いレンズだ。一般的なキットレンズの焦点距離は18-55mmだが、本レンズは広角端が17mm・望遠端が70mmと、より広く・より大きく写すことができる。35mm判換算で約25.5-105mm相当(1.5倍として換算)の4倍ズームレンズとなる。これが便利な点の一つ。
そして、F値が広角端でF2.8、望遠端でF4とキットレンズよりも明るいレンズとなっている。ちなみに、焦点距離別にF値を調べてみたところ、17mm F2.8から始まり、24mmでF3、28mmでF3.2、35mmでF3.3、50mmでF3.8、70mmでF4となっていた。キットズームレンズの望遠端である55mmのF5.6と比較すると、1段以上明るいこととなる。これはシャッタースピードを一段分速くできるだけではなく、単純に光の通る量も多くなるのでファインダーも明るく見える効果がある。
さらに、製品名にMACROと謳っているように「寄れる」レンズとなっている。ズーム全域で最短撮影距離22cmとなっており、望遠端である70mmではレンズ先端から約4.7cmまで被写体に寄る、いや迫ることができる。望遠端で寄れるので小物をを大きく写したり、パースによる歪みの少ないマクロ撮影が可能である。もちろん、広角端で背景を広く写した広角マクロ的な表現も楽しむことができる。
最後に紹介する便利機能は、なんと言っても「あると便利」な手ブレ補正機能(OS)だ。望遠端のF値が4で明るいとは言え、高画素機で35mm換算で105mm相当ともなれば手ブレも気になるところ。手ブレ補正があればファインダー像も安定し、じっくりと撮影に集中できるというもの。
得意の近接撮影で氷を玉ボケに演出。
被写体に寄って撮影すると、17mmでもこれだけ背景をぼかすことができる。
何気なく撮った写真でも、何年後、何十年後にみると記録として価値は出てきます。一杯写真を撮りましょう。
赤いテントと白いビルのコントラストが気に入ったので、ズームレンズで切り取ってみた。どの範囲まで写すかが、ズームレンズならではの楽しみでもある。
シグマ 17-70mm F2.8-4 MACRO OS HSMは、冒頭で説明したキットズームレンズより便利な4つの特徴を持っておりオールマイティーに使えるレンズだ。レンズ選びには、もっと望遠が欲しい・もっと広角が欲しいなど焦点距離からくる要素が大きいが、写真の幅を広げる上でもう一つのあると良い要素は、なんと言っても寄れる事だと思う。被写体を大きく写すことで力強さや繊細さを表現できる。是非17-70mm F2.8-4 MACRO OS HSMでその世界を楽しんでみて欲しい。
Photo by MAP CAMERA Staff
使用機材:Nikon D7000 + SIGMA 17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM