先日開催された「CP+」での盛り上がりでも分かるように、今年は各メーカーから期待の新製品が目白押し。その中でもSIGMAから発表された高スペックのコンパクトデジタルカメラ「DP Merrill」シリーズは高い注目を浴びています。そのDPシリーズに搭載されるレンズと同じ設計のレンズが一足早くマイクロフォーサーズ用として発売されました。
コンパクトカメラ用に設計されたレンズは小型軽量で持ちやすいサイズ。小さなマイクロフォーサーズカメラのボディに装着してもとてもバランスが良く、使いやすい大きさです。そして小さいながらもこのレンズは、「APS-Cサイズの4600万画素センサーに対応するレンズ」なのです。
画素数が約4倍、より大きなセンサーのカメラに対応するレンズだと想像するだけで、このレンズの性能の高さが伺えます。
実際の撮影も納得の高画質でした。クリアでコントラストの高い画質は反射光にも強く物の質感もしっかり描写してくれます。
レンズを振るとカタカタと音がします。これは新開発のリニアAFモーターの採用でレンズ内にギアの構造が無く、通電しないとレンズの位置が固定されないとの事。一瞬不安になりましたが、静かで高速なピント合わせの威力は絶大で、ピント合わせの速さが売りのマイクロフォーサーズカメラの機能を十二分に引き出してくれます。
単焦点レンズならではの自然で美しいボケ味。全体的にシャープな描写をするのでピントの合っている部分が特に強調されるイメージがあります。
遠景を撮るとよく分かる、絞り開放からの高い解像力と画面全体での安定した描写。夕暮れの薄暗くなりつつある光のバランスもよく再現されています。
欲を言えば60mm相当の焦点距離からもう少し接写機能が欲しかったこと。背景のボケが綺麗なだけに余計にそう感じます。
クリアでコントラストが高めのクッキリとした描写のレンズはスナップやポートレートに最適で、驚愕センサーの「DP Merrill」シリーズでも期待ができる高性能でした。
それでいてコストパフォーマンスにも優れているのは嬉しい限り。SONY NEXシリーズのEマウントの発売も予定されておりこちらも楽しみになってきました。
Photo by MAP CAMERA Staff