高画質と手ブレ補正を両立した待望の超広角ズーム「EF16-35mm F4L IS USM」が発売されました。
待望の新製品は現行広角ズームの「EF17-40mm F4L USM」と比べ、周辺部の画質が大幅に向上しているとの事。
よりワイドに撮りたい広角レンズでは願ったりの進化に胸が高鳴ります。さっそく撮影に出掛けてきました。
大きな水たまりの水鏡のシーンでは、写り込みの細かい質感に加え、隅々まで均一性のあるクリアーな描写に高い光学性能を感じることができました。
絞り開放でも、周辺光量減を感じない綺麗な描写です。細かいタイルの模様もしっかり捉えており、高画素センサーとの相性の良さも感じます。
僅かではありますが「EF16-35mm F2.8L II USM」より軽量になったのも大きな魅力です。
いざ旅行に持ち出すとなると標準レンズとセットで持ち出す機会の多い広角ズームは、全体の重量を考えると少しでも軽くしたいと思うもの。
さらにフッ素コーティングされたレンズは、溶剤を使わずに簡単にクリーニングできるので荷物はよりスリムになります。
撮影に出掛けた日は生憎の空模様。時より強くなる雨脚に機材が濡れてしまいましたが、防塵防滴構造と水滴の付きにくい前玉のおかげで、撮影に集中することができました。
僅かなブレも拾ってしまう高精細カメラでは、約4段分の補正効果を持つ「IS」が頼りになります。
感度を低めに維持する事で、水の透明感やウエットな質感を損なう事無く撮影できました。
歴史あるキヤノンの手ブレ補正ですが、広角ズームレンズでの搭載は本レンズが初。高精細カメラをお使いならば選ばずにはいられない1本です。
最短28cmの接写も可能なので被写体に寄って撮影すれば、広角レンズとは思えない綺麗で大きなボケを楽しむことができます。
明暗差の激しいシーンでも、暗部の質感がしっかり残っています。
上段、中段、下段と歪みの無いスーッとした直線が、歪みの少なさを証明しています。
インナーフォーカスの早いAFは瞬時に合焦します。
歩きながらの撮影でもビンテージ自転車の細部までしっかり捉える事ができました。
便利な広角ズームレンズは、APS-Cフォーマットのカメラとの組み合わせでも高画質な標準ズームとして重宝します。
フルサイズとAPS-Cの2台持ちの方はもちろん、いすれかへ乗り換えを考えている方にとっても、永く使える便利なレンズです。
Lレンズに相応しい高い描写性能と、使いやすい数々の機能は掛け替えのない1本になることでしょう。
Photo by MAP CAMERA Staff