コンパクトなレンズ交換式一眼カメラ「LUMIX GM1S」が登場した。前モデルの「GM1K」が登場したときはその小ささに驚いたのだが、新モデルの「GM1S」は新機能を搭載してさらに応用力が増したコンパクト一眼カメラとなった。
ブルーとブラウンの2色用意されたボディーは、どちらもグッと引きつけられる高級感のある仕上がり。シルバーをベースにすることでそれぞれの色が映える素晴らしいデザインだ。前後のカバーはマグネシウム合金でコンパクトながら剛性感があるしっかりとした作りをしている。指触りの良い素材がマグネシウム合金を包んで保護の役目を果たす。
何気なくみる景色もサッと撮影。この機動力の良さを実感。
GM1Sの前モデルとの違いはポップアップ式の内蔵フラッシュと、P/A/S/Mモードでもクリエイティブコントロール(デジタルフィルター効果)が使える直感的なインターフェイス、スマートフォン・SNS連携の強化、スナップムービーモード、拡張ISO100などが挙げられる。スマートフォン連携はGM1Sで表示したQRコードでWi-Fi接続が行えるというもの。
GM1Sで撮った写真やムービーをスマートフォンに転送して高画質な写真をSNSに共有したり、スマートフォンをリモコンにして撮影ができる。筆者はスマートフォンで撮った写真を「dropbox」などのクラウドに即バックアップしたりするのだが、GM1Sのスマートフォン連携を利用して空き時間にクラウドにバックアップができて便利であると感じた。
クリエイティブコントロールが、モードダイヤルを切り替えることなく使用できるようになったのはGM1Sの楽しさを増すポイントの一つ。従来はクリエイティブコントロールに合わせて写真を撮っていたのだが、GM1Sはイメージに合わせて露出やホワイトバランスをコントロールし、最後の味付けにクリエイティブコントロールが選べるようになった。今回は波のきらめきが綺麗だったのでクロスフィルターで演出してみた。
コンパクトデジタルカメラのようなGM1Sのコンパクトなボディーは機動性が良く、メモ感覚で写真撮影が楽しめる。しかも大型のイメージセンサーを搭載しているので画質もひと味違う。ピントがあった部分の解像感と柔らかいボケはコンパクトなズームレンズ「LUMIX G VARIO 12-32mm/F3.5-5.6 ASPH./MEGA O.I.S.」の良さだ。手ブレ補正が良く効いて動画撮影にも重宝する。
オートフォーカスの速さもパナソニックのデジタルカメラの特徴だ。カメラを被写体に向けてシャッターを押すと瞬時にピントがあう。防波堤に飛び乗った直後の猫をシャッターチャンスを逃さず撮影ができた。オートフォーカスが連動した秒間5.8コマの連写も実用性があり使いこなしたくなる機能だ。
タッチパネル操作も搭載しており、面倒なオートフォーカスのピンポイント指定もタッチするだけ。このタッチ操作はGM1Sのコンパクトボディーにマッチしており、カメラを構えた状態でピントを合わせたい位置に指が届くのだ。スマートフォン感覚でサッと設定して撮れる、これは便利。
GM1Sとちょっと出かけてのんびり。見上げた空が綺麗だったのでパチリ。カメラが小さいと自由度が増して遊び心一杯に撮影が楽しめた。
GM1Sは女性にも男性にもオススメしたい高級感のあるデジタル一眼カメラだ。普段何気なく見ている景色を自分らしく記録する、そんな作家性がだせる一台だ。
Photo by MAP CAMERA Staff