2016年4月に『FE 50mm F1.8』が発売され、その3か月後の7月に『Planar T* FE 50mm F1.4 ZA』が発売されたソニーですが、ソニーの50mm単焦点のラインナップに更に新しいレンズが追加されました。その名も『SONY (ソニー) FE 50mm F2.8 Macro』。ソニーFEレンズでは90mmマクロに次ぐ2本目のマクロレンズの登場です!
ソニーFEレンズの中でも比較的リーズナブルなレンズになりますが、リーズナブルであるからこそ気になるのがその「写り」ですよね。
ということで、α7IIに装着して早速撮影へと向かいました。
まずこのレンズを見て最初に思うのが、小さい!ということ。
さすがに『FE 50mm F1.8』(186g)には負けるものの、気になるその重量は236gと十分に軽いです。また、長さも71mmとコンパクト。α7IIのボディにマッチする小型・軽量さが嬉しいですね。持ち運びもらくらくです。
開放がF2.8と、先に発売された50mmたちと比べて少し暗めのレンズではありますが、そのぶんマクロなので寄って撮影ができるため、このように背景をとろとろにぼかすことも可能です。
AFは多少の迷いはあるものの、フォーカスレンジリミッターであらかじめ撮影したい範囲にスイッチを設定しておけば、AFの迷いを軽減することが可能です。マクロ撮影の強い味方ですね。
そしてこの写真ですが、ここから更に1:1まで寄ってみると…↓
まるで上の写真に写っていた植物と同じものには思えないくらいの迫力です!
そして何より、拡大せずとも伝わってくるこの解像感。植物の質感が画面越しに伝わってくるようです。拡大するともっと凄いので、ぜひ皆さん上の画像をクリックしてみてください。リーズナブルと言えども、さすがはマクロレンズです。
と、ここで雨が降ってきてしまったのでカフェで一休み。マクロ撮影はもちろんのこと、こういった何気ないスナップ撮影でも活躍するレンズです。
このレンズの最短撮影距離は16cm!テーブルフォトもらくらくの撮影距離です。パフェを撮影しましたが、まるで中望遠で撮ったかのような一枚になりました。(※このあとスタッフが美味しくいただきました。)
さて、少し歩いて今度は近くの神社まで来ました。雨は止まないどころか強くなるばかり。土砂降りの雨がしっかりと写っています…。
手前の石段をご覧いただくとわかるように、周辺の歪みはほとんど見られません。開放での描写力もさることながら、絞って撮影をするとシャープさがより際立ちます。
最後に、クリエイティブスタイルを「クリア」にして少しイメージを変えて曼珠沙華を撮影しました。(他の写真は全てスタンダードで撮影をしています。) 水滴が綺麗な玉ボケになって、まさに雨だからこそ撮れる一枚が撮れました。むしろ曼珠沙華は雨の日の方が映えるかもしれませんね。
さて、次の写真からは、『FE 50mm F2.8 Macro』のマクロレンズならではの特徴をご紹介いたします。
レンズをぐるぐると繰り出していくと、倍率や距離が一目でわかる指標が顔を覗かせます。
『FE 90mm F2.8 Macro G OSS』に搭載されていたマクロ撮影に役立つ機能は本レンズにも継承されており、中でも、先ほども少し話題に出た「フォーカスレンジリミッター」は特に重宝する機能です。また、AFである程度ピントを合わせておいてから「フォーカスモードスイッチ」でMFに切り替えて細かいピント調整が行えるのも嬉しいポイントですね。
特に1:1での撮影はかなりピントがシビアになってきますから、α7シリーズのピント拡大機能と合わせて使うとかなり効率的にマクロ撮影を行うことが出来ます。
『SONY (ソニー) FE 50mm F2.8 Macro』いかがでしたでしょうか。
小型・軽量でありながらも、マクロ撮影に必要な機能がふんだんに盛り込まれているレンズであると試写をしていて感じました。
参考までに申し上げておきますと、今回の撮影で三脚は一切使用していません。全て手持ちでの撮影です。ボディとレンズのバランスが良い事、α7IIの手ブレ補正の力、そしてレンズ自体が軽量であることがよりマクロ撮影に適した状況を生み出しているのでしょう。
本レンズは『FE 50mm F1.8』と同様にDCモーターを採用しており、従来のEマウントレンズと比べてAFの駆動音が少し大きく感じるかもしれません、静かな場所ではMFでの撮影をおすすめ致します。MFだとピント合わせがうまくできるか心配…と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、電子接点が付いているレンズはMFにした後ピントリングを回すだけでカメラ側が勝手にピント拡大をしてくれるので心配無用です!
ぜひこのレンズでマクロの世界の扉をたたいてみてください。写真の楽しさにもっとはまってしまうに違いありません。
Photo by MAP CAMERA Staff