24mmでf1.8。このスペックでAPS-Cは数あれど、フルサイズ対応のレンズというのはかなり希少な存在。超大口径広角レンズと言っても良いこの存在、はたしてどんな写りをするのか、スペックだけでも楽しみなレンズです。
開放で最短近くまで寄って撮ってみる。
この描写は…まず、なかなか得がたい描写です。広角になると、被写界深度はどっしり深くなるのが普通。それでもこの明るさがあれば、驚くほどピント面は薄くなります。右上の葉にだけ、かろうじてピントが合う程度。最短撮影距離の短い事もあいまって、「広角レンズであってピントの薄い」という貴重な描写を得られます。
どちらかというとカリカリにシャープなレンズではありませんが、柔らかいトーンの描写は良い印象です。
前ボケ、後ろボケ。広角レンズで明るいながら、驚くほど素直なボケ味で驚いてしまいました。光線次第で煩く出る事もありますが、概ねボケは素直です。
同じくSIGMAより発売されている大口径広角レンズに「20mm F1.8 EX DG ASPHERICAL RF」がありますが、たった4mmの違いでも、使いこなしにはだいぶ違いがあります。24mmは開放の明るさに加え最短の短さもあいまって、広角レンズが好きな方であれば日常的に使える画角、20mmともなるとデフォルメがかなりキツくついてしまうので、常用にはこちらの方が良いかもしれません。
街路でのスナップからポートレートまで、様々に使える24mmという画角。f1.8と、いつものレンズより1段、2段明るくなるということは、それだけ描写のバリエーション、表現の方法が増えるわけですから、これは選択肢として大いに歓迎すべき事だと思います。
Photo by MAP CAMERA Staff