PanasonicよりLUMIX Gシリーズのハイエンドライン、『LUMIX GX7』が発売となりました。先代の『LUMIX GX1』とは大きく変わった外観デザインですが、マグネシウム製のボディは剛性感があり、ティルト液晶やビューファインダーの稼働もしっかりとした作りで魅力的な仕上がりになっています。 一足早いβ機での撮影ですので、製品版ではよりブラッシュアップされた仕上がりになるかと思いますが、まずはその描写をご覧頂ければと思います。
1枚目から非常に条件の悪いカットで恐縮ですが、このボディの素性の良さを感じたカットです。完全に逆光で、ハイキーに飛ばしていますが全体の雰囲気の自然な事に驚きます。ノイズや色滲みなどが出る事の多い撮り方ですが、『LUMIX GX7』は実に自然で清々しい雰囲気を捉えてくれました。ゴーストも無く、レンズの優秀さも大いに感じさせます。
近接域での撮影、明暗差が激しく見た目以上に暗いシチュエーションでしたが、暗所でもAFは素早く決まります。とっさのカットでも助かるポイントですね。また、手振れ補正の効きの良さも『LUMIX GX7』のオールマイティーな使いやすさに貢献しています。
明るい場所ではEVFが…と思いましたが、想像以上に背面液晶が見やすく、鮮やかに表示してくれるのには驚きました!タッチ液晶は一昔前ではどうも精細さに欠け、見難いものが多かったですが、この背面液晶はコントラストも高く鮮やかな表示で、炎天下でも実に頼りになりました。
バリアングルEVFの活躍は、むしろこうしたシチュエーションにあるかもしれません。マクロでも使いやすい角度で表示が出来、大きく左にオフセットした配置とあいまって自然に構えて被写体を見る事が出来ます。マニュアルフォーカスで微妙なピントを合わせるのであればピントピーキングも使用出来、使い方に合わせた可能性を持っているカメラです。
しかしピント面の描写といい、色味といい深みのある非常に良い画質です。ホワイトバランスオートでも安定した色味を再現してくれ、撮影時の安定感は頼もしいものです。
そして、『Lumix GX7』の魅力を語る上で忘れていけないのが高感度描写の素晴らしさでしょう!!ISO3200でも驚くほど劣化が少なく、このカットでも言われなければ、そんな高感度での撮影とは思われないのではないでしょうか。ディティールの欠損も少なく、今回はβ機ですので拡大画像の掲載はしておりませんが、拡大して元画像を見てもしっかりとした描写をしているのには驚くばかりです。
被写体のつややかさをしっかりと捉えています。白くボケていく様なども実に奇麗ですね。
撮影していても、全体的に”透明感を感じさせる”描写が印象的でした。炎天下での撮影でしたが、そんな事を感じさせない爽やかな描写です。
ちょっと遊びたい時には、もちろんアートフィルターも健在です!いつもの風景を、ちょっと遊んで楽しめる。思う通りに撮れると嬉しいものです!
大きくなったグリップが印象的ですが、個人的にはこの位が小さすぎず大きすぎず、使いやすい良いサイズです。ダイヤル操作系も分かりやすく、動作も素早いのでストレスの無い撮影が楽しめるのではないでしょうか。ソリッドな外観は他のLUMIX機とは一味違った雰囲気を醸し出しています。
マウントアダプターを使用しての撮影でもボディ内手振れ補正も効き、バリアングルEVFにピントピーキングも用意され、さらに高感度耐性も高いという豪華さですから、アダプター遊びのボディとしても非常に優秀な仕上がりです。
新生GX、この完成度の高さはぜひ手にして、実感していただきたいと思います。
Photo by MAP CAMERA Staff