絞り:F2.8 / シャッタースピード:1/100秒 / ISO:100 / 使用機材:SIGMA dp2 Quattro
今年のCP+で大きな話題となったdp2 Quattro。
近代芸術作品のような大胆なデザインは他のカメラとは一線を画する存在感と美しさがある。
そして驚異の解像力を誇るDP/dpシリーズの心臓部であるFoveon X3。フィルムと同じような構造を持つ3層センサーは今回のQuattroシリーズではさらに進化を遂げ、Merrillの4600万画素から2900万画素へ縮小したものの、従来比での解像度が30%アップしたと公表する驚愕のスペックを持つセンサーだ。
上記の写真を見てもその非凡な性能を垣間みれるはずだ。ピントの合ったつぼみと水滴は実に繊細で立体感のある描写をしてくれる。
はたして新しいdp2 Quattroはどんな世界を見せてくれるのか、早速カメラを携え撮影に赴く事にした。
絞り:F4 / シャッタースピード:1/60秒 / ISO:100 / 使用機材:SIGMA dp2 Quattroハイライトが当たる部分の鈍い光り方など大理石の質感表現が見事な一枚だ。
絞り:F6.3 / シャッタースピード:1/1000秒 / ISO:100 / 使用機材:SIGMA dp2 Quattro
絞り:F2.8 / シャッタースピード:1/500秒 / ISO:100 / 使用機材:SIGMA dp2 Quattro
まず初めてカメラを握ったときの印象は、想像以上に手になじむという事。
微妙な曲線で前面部へ迫り出したグリップ部は指先でピタリと押さえる事ができる。そして背面のセレクターボタン部。この部分がすこし内側へはみ出しているのだが、これがちょうど親指の上へ引っかかり、本体重量を支えることができるのだ。
もちろん手や指の大きさでこの感じは変わるとは思うが、このボディデザインはしっかりとカメラを使う為に考えられたものだ。
そしてもう一つの理由は熱源である電源や電子回路をセンサーやレンズ部から離す事を目的に考えられている。このデザインはカメラの性能をフルに活かすために設計されているという事も忘れてはならない。
絞り:F3.5 / シャッタースピード:1/60秒 / ISO:100 / 使用機材:SIGMA dp2 Quattro少し渋い色合いもFoveonが得意とする表現の一つだ。
絞り:F3.5 / シャッタースピード:1/400秒 / ISO:100 / 使用機材:SIGMA dp2 Quattroレンガの解像感もさることながらグレーの濃淡も階調豊かだ。本格的なモノクローム写真もこのカメラは楽しむことが出来る。
絞り:F2.8 / シャッタースピード:1/125秒 / ISO:100 / 使用機材:SIGMA dp2 Quattro
絞り:F4.5 / シャッタースピード:1/50秒 / ISO:320 / 使用機材:SIGMA dp2 Quattro浮き出たサビと剥離した塗装の色合いがすばらしい。この扉の重厚感が伝わってくる。
絞り:F2.8 / シャッタースピード:1/60秒 / ISO:100 / 使用機材:SIGMA dp2 Quattro
絞り:F4.5 / シャッタースピード:1/50秒 / ISO:800 / 使用機材:SIGMA dp2 Quattro金属、ガラスなど光沢のある固いイメージの被写体は非常に得意なカメラだ。
デザインにばかり目を奪われがちだが、操作性・ボディバランスなど使うカメラとしてしっかりと考えられている点がプロダクトデザインとして素晴らしい。
そしてシャッターを切れば圧倒的な解像力と表現力で撮る者を魅了する。
美しいカメラで、美しい写真を撮る事が出来るSIGMA dp2 Quattro。一枚一枚自分の作品を撮る事に向き合える一台だ。
Photo by MAP CAMERA Staff