SONY α7シリーズユーザーには待望のフルサイズセンサー対応Eマウントレンズ『Carl ZEISS Loxia 2/50』の登場です。
すでにSONYブランドで焦点距離の近い「Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA」が発売されていますが、Loxiaは何と言っても銘レンズとしても名高い「Planar」銘のレンズ。
プラナーファンにはたまりません。銘玉プラナーと高精細α7シリーズとの組み合わせはいかに。早速撮影に出掛けてきました。
一瞬の晴れ間の力強い日差しに露出設定を悩まされましたが、暗部側に合わせても白トビすることのない力強い描写です。コントラストの高いZEISSらしさが瞬時に伝わります。
ミラーレス構造のα7はマウントアダプターを介せば、沢山のレンズを使用することができます。
もちろんその中にはZeiss Planarレンズも含まれており、すでにその美しい描写を堪能するが可能でした。それでもあえて「Loxia」の魅力はと問われれば、優れた操作性があげられます。
電子接点を通じてF値データが記録されるのはもちろん、ピント合わせ時に電子ファインダーが瞬時にMF拡大表示に切り替わるのはとても便利です。
特に高精細機では厳密なピント合わせが要求される訳で、大きな回転角の滑らかなピントリングの使いやすさと合わせ重宝しました。
絞りのクリック感も最適です。さらにそのクリックは付属のピンでロックを解除することで無効化することができますから、動画撮影時でもなめらかなボケコントロールが可能になりました。
まさに4K画質を楽しむα7シリーズには最適なレンズと言えるでしょう。
自然な奥行感を演出する程よく柔らかなボケ味です。
周辺減光もほとんど感じられない描写はさすがプラナーと納得させられます。
少しアンダーぎみにすると、より階調の深さが感じられます。白鷺の羽の様子もしっかり伝わってきます。
多くの人で賑わう浅草寺。高い描写力からにぎやかな声が聞こえてきそうです。
常香炉から立つ線香の煙の様子もしっかり捉えています。
光源ボケも綺麗です。光量が少ない中でも柔らかな炎の様子をしっかり伝えています。
隅々まで安定した高い描写力から、今にも消えそうな右端のロウソクの様子もしっかり確認できました。
Zeissらしい鮮やかな発色です。
皆様も一度は目にした事があると思われる有名な巨大提灯をご覧いただければ、その高い色再現性をご理解いただけると思います。
さすがα7シリーズ用に設計されたレンズだけあってカメラの性能を存分に引き出してくれます。少し離れたスカイツリーの細部まで捉える高い解像力には驚きました。
重さ350gと「Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA」と比べ少し重くなったものの、高級感ある金属製鏡筒はコンパクトにまとまっており、コンパクトなα7に装着してもバランス良さを感じます。
持ちやすいサイズ感に加え高い描写性能と優れた操作性は、シーンを選ばず様々なシチュエーションで活躍してくれることでしょう。
Photo by MAP CAMERA Staff