Nikon DX レンズに新しいレンズが登場しました。『Nikon AF-S DX NIKKOR 16-80mm F2.8-4E ED VR』は、35mm換算で 24-120mm相当の5倍ズーム。
広角側でF2.8の明るさを実現しながら、約480gと軽量に仕上がったレンズはコンパクトなAPS-Cサイズ機とマッチして高い機動力を誇ります。
標準ズームレンズとしての使いやすさを網羅した新しいDXレンズ、気になるのはその描写性能。早速新レンズの実力をご覧いただきましょう。
撮影日は本当に暑い日でした。その様子は画像からも感じていただけると思います。
強い日差しと木陰の明暗差が忠実に再現されています。木の節々の様子からベンチ足元のタイル、広場向こう正面をランニングする人の様子まで、高精細なカメラの能力を存分に引き出す高い解像力を持っているというのがわかります。
F2.8での絞り開放、ワイド端での一枚です。 ピント面の花の解像もよく出来ておりクリアな描写です。背景のボケともうまく描き分けが出来ています。
木々の隙間から強い日差しが差し込む難しいシーンでも花の質感を綺麗に捉え、フレアもハレーションもありません。DXレンズとしては初採用となったナノクリスタルコートの恩恵にも早速肖ることができました。
ワイド寄りではパースが残りますが、広大な風景をダイナミックに切り撮ってくれます。
クリアな描写に派手さを抑えたナチュラルな色乗りです。特に煙突の赤色は好みの色に仕上がりました。
F8まで絞ると素晴らしい解像力で、船の文字は勿論遥か後方の工場の名前さえ描写しきっています。
本レンズは接写も得意とします。最短撮影距離35cmはこんなに寄れるのかと思うくらい近づくことができました。背景のボケもとても綺麗です。
テレ端80mmで寄ればスペック以上のダイナミックな寄りを感じる事が出来ます。これ一本あれば旅行先でもオールマイティな撮影を楽しめることでしょう。
16mmという広角ならではの画面をいっぱいに埋める短冊。絞り込むことで手前から奥までキチンと描写しています。歪みも少ないので広角ならではのダイナミックな構図も楽しめます。
電磁絞りでより安定した露出制御が可能になりました。風になびく短冊の連写撮影時も最適な明るさを維持してくれました。
軽量で便利な標準5倍ズームは室内でも重宝します。旅行など荷物を増やしたくないが撮影にも妥協したくないという欲張りな願いを叶えてくれることでしょう。
光陰の美しさに惹かれて撮った一枚ですがその時の感動を忠実に表現してくれています。
ズームレンズならではの選択の豊富さ。広角で撮るか望遠で撮るか、ズーミングしていると自分の意識の中にはなかった画が見つかる楽しさがあります。
カメラの高感度耐性の向上により低速時のブレに悩むことが少なくなりましたが、4段分の相当する強力な手振れ補正は心強いの一言です。
窓の向こうの灯り。モノクロームでの撮影ですが黒の締まりも上々でドアにかかる照明の光の反射も艶やか。モノクローム撮影も十二分に楽しめます。
この写真を撮った時は西日が強く ガラス張りの目の前のビルが強い光をはねかえしていた結果 とてもメリハリのある被写体になっていました。ストロボでも焚いたかのような光のかかりかたですが実際は自然光。 目の前の光を忠実に写し出してくれました。
タイル一つ一つも丁寧な描写。 窓の反射光やシャドウの被りかたなど、丁寧な画づくり。ズームレンズへの認識を改めさせられる一枚になりました。
19mm(35mm換算:28mm)ではほぼ歪みもなくなります。 たまたま歩きながら、気まぐれにファインダーを覗いて見つけた世界。ズームレンズは普段の自分では見つけられない世界を知るきっかけに溢れています。
見た目によらず軽量ですがフードが意外な大きさ。 しっかり着脱防止のスイッチがついているので落とす心配はありません。 私も旅行に出かけるとなると「足りなかった時のこと」を想定して 何本もレンズを持ち出してしまいますが、いざとなると着脱の手間を考えてしまい、レンズ交換も気付けば結局数回。 いくら名選手の控えがいても出場しなければ意味がありません。 ズームレンズはほぼ全ての状況で活躍出来るマルチプレーヤー。 器用貧乏とは言わせない、妥協をしないレンズ。
旅先では必ずやあなたの期待に応えてくれることでしょう。
Photo by MAP CAMERA Staff
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