CanonPowerShot G7X Mark III
Canon G7Xが3年半ぶりにリニューアル。カメラだけでライブ配信ができるなどスペシャルな機能も搭載され、話題を呼んでいます。特筆すべきはF1.8-F2.8という明るいレンズ。撮影の幅がグンと広がります。また、電子シャッターで最高約30コマ/秒の連写が可能なのも頼りになります。初心者に使いやすく、上級者のニーズにも応えるバランスの良いコンパクトデジタルカメラです。
当機をポケットに入れて、さっそく横浜へ。海沿いを散歩していると、横浜らしい風景に出合いました。小舟が向かってきていたので、急いでG7X Mark IIIを出して電源を入れシャッターを切ったところ、無事に小舟を一緒に撮ることができました。ポケットに入れていても違和感がなく、さっと取り出して撮れるこの機動力こそが最大の魅力です。
秋晴れで日差しが強く、階段一段ずつに強く影がつき、そのコントラストがとても美しかったです。幾何学模様のようで、写真に残したくなりました。暗部もつぶれずに板目を再現してくれる描写は被写体を選ばないで撮影するスナップには最適です。
菊花壇展の入り口に、菊のオブジェが置かれていたので、その一部をクローズアップしてみました。自然に咲いていたならば花々の間隔がもっと開くでしょうが、このように間を詰めて植わっていると華やかでインパクトがあります。紅白の鮮やかな彩りはもちろんのこと、花の中心やつぼみの「黄色い丸」の愛らしさがお気に入りです。観光客が多く、お邪魔にならないようにさっと撮ったのですが、肉眼では気付かなかった花粉の粒まで写っていたのは、嬉しい驚きでした。
メリーゴーラウンドはそれぞれ個性があるので、出会うたびに細部を観察します。こちらのメリーゴーラウンドは美しい水辺の風景が描かれていました。絵を際立たせるために、青空をバックにすっきりとまとめました。施された電飾のガラスやフィラメントの質感まで描写されています。
動きやすそうな制服を着た女性たちが、何やら訓練を行っていました。その数、数百人。休憩中の方に話しかけてみたところ、翌日行われる「全国女性消防操法大会」の準備しているとのことでした。キビキビした動作がとてもかっこよくて、同性ながら見とれてしまいました。
新宿のビル街を歩いていると、ビルのひとつの狭い範囲に強く日が当たり、煌めいていました。普段ならば通り過ぎてしまう場所ですが、いつもと違う発見をして嬉しくなってしまいました。思わずG7X Mark IIIをポケットから取り出して写真に収めました。いつもと同じ道でも気軽にシャッターをきることができるのもコンパクトの特性かもしれません。
綺麗な花束だなと近づいたところ、ひょっこり覗いたサンタクロースと目が合いました。もうそんな季節なのかとビックリしましたが、よく考えたらあと1ヶ月。冬のイルミネーションが各所で始まっているのも納得です。F2.8のボケ味も被写体を際立たせてくれます。
ポケットに本格的なコンデジを
ポケットに収まる10cmほどの小さなボディは携帯性に優れ、どこにでも連れて行くことができます。スマホのカメラの台頭が著しいのは誰もが知るところですが、G7X Mark IIIの明るいレンズと使いやすいズーム域は、スマホに取って代わられることなく、その居場所を確実なものとしています。旅行から日常、ちょっとした作品撮りまで重宝するのは間違いありません。特に、私が個人的に気に入ったのは露出補正ダイヤルです。便利であることは言わずもがなですが、簡単に露出補正できることは、作品作りにおいても大切な要素だからです。露出補正へのアクセスが良好なことから、このカメラで本格的な撮影も楽しんでほしいというキヤノンの想いが伝わってきます。コンパクトでありながら本格派のG7X Mark III。おすすめです。
Photo by MAP CAMERA Staff