

アウトドアでの撮影に最適な、防塵・防滴仕様の小型軽量ミラーレス一眼カメラ「OM SYSTEM OM-5 Mark II」が登場します。フラッグシップモデル「OM SYSTEM OM-1 Mark II」と同等の防塵・防滴性能(IP53)および−10℃の耐低温性能を備えつつ、約418gという軽量ボディを実現。優れた機動性により、さまざまな撮影シーンに柔軟に対応します。また、ハイレゾショットやライブND(ND2〜ND16)、深度合成といった「コンピュテーショナル・フォトグラフィ」機能をより身近に使えるよう、新たに「CP(コンピュテーショナル撮影)」ボタンが追加されました。「プロキャプチャー」や「ライブコンポジット」など、人気の高度撮影機能もしっかりと搭載されています。さらに本モデルで、OM SYSTEM初となるUSB-C端子を採用。モバイルバッテリーからの充電・給電にも対応し、撮影中の電源確保もより柔軟になりました。外観面では、レンズ交換式カメラとしては珍しいアウトドアユースを意識した新色「サンドベージュ」を採用。従来の「シルバー」「ブラック」と合わせて、全3色のラインナップから選べます。今回は、レンズキットとしても用意されている「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO」との組み合わせを中心に撮影を行いました。コンパクトで高性能なこのシステムがどのような表現を可能にしてくれるのか、ぜひご覧ください。

せっかく紫陽花が綺麗に咲く季節ですので、マクロレンズを使って撮影してみました。『OM SYSTEM OM-5 Mark II』のボディには、最大6.5段分の効果を持つ5軸手ぶれ補正機構が搭載されており、対応レンズとの組み合わせによる「5軸シンクロ手ぶれ補正」では、最大7.5段分という非常に高い補正効果を発揮します。今回は、クラス最高レベルとなる最大撮影倍率2.5倍を実現するマクロレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro」との組み合わせで撮影を行いましたが、手持ち撮影でもブレを感じることなく、しっかりと被写体を捉えることができました。難しい印象のあるマクロ撮影も、この組み合わせなら気軽に楽しむことができます。

キットレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO」の広角端で撮影しました。屋根瓦や彫刻、飾り金具といった細部までシャープに描写されており、このレンズの解像力の高さがうかがえます。晴天の青空と朱色の発色バランスも自然で美しく、視覚的にも心地よい仕上がりとなりました。実はこのカット、「手持ちハイレゾショット」で撮影したものです。新たに追加された「CP(コンピュテーショナル撮影)」ボタンによって、撮影モードの切り替えもスムーズに行うことができました。撮影後には若干のインターバルが生じますが、高精細に記録したい場面では、非常に重宝する機能です。

「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO」のテレ端で撮影しました。本レンズは、35mm換算で24mmから90mm相当の画角をF4通しでカバーできるズームレンズですが、接写性能も非常に優れています。マクロレンズでなくともここまで被写体にしっかり寄ることができ、ボケ味もキレイなため、この1本だけでも、十分に撮影を楽しめる実力を備えています。

次に、「CP」機能のひとつであるライブND(ND16)を使用して撮影しました。この機能は、複数の画像を重ね合わせることで擬似的に露光時間を延ばし、NDフィルターを装着したかのようなスローシャッター効果を得られるものです。水の流れはまるで絹のようになめらかに描写される一方で、柄杓の輪郭はしっかりとシャープに保たれています。NDフィルターを持ち合わせていない状況でも、その場で思いついたイメージをすぐに形にできるのは、とても楽しい体験です。


透明なグラスに映り込むグリーンの色味がとても美しく印象的です。グラスにピントを合わせることで、シャープな輪郭が際立ち、立体感をより一層引き立ててくれました。テーブルに座ったままで気軽に撮影できる接写性能は、やはり快適で魅力的です。

ここでも「CP」機能の一つである「手持ちハイレゾショット」を使用して撮影しました。ビル群やクレーンの細部に至るまで、シャープに描写されており、ビルの小さな文字まで判読できるほどの解像感が得られています。青空のグラデーションも自然で美しく、階調表現も滑らかです。

日が傾きはじめ、光が徐々に穏やかになってくる時間帯。手持ちのモバイルバッテリーがUSB-C対応ということもあり、USB-C経由で充電できるのは非常に助かりました。実は、今回の変更点のなかでも、個人的にはこれが一番うれしいポイントだったりします。


このカットは「OM SYSTEM M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8 II」で撮影しています。「OM SYSTEM M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8 II」はIPX1の防滴性能に加え、防塵にも配慮された耐環境性能を備えているので海辺での撮影でもストレスなく撮影ができ、『OM SYSTEM OM-5 Mark II』にぴったりのパートナーです。ボケを活かした撮影を楽しみたい方にとっても、初めての単焦点レンズとして非常におすすめの一本です。


アウトドアに最適な
『OM SYSTEM OM-5 Mark II』は、「OM SYSTEM OM-1 Mark II」と同等の防塵・防滴性能(IP53)を備え、「OM SYSTEM OM-3」のCPボタンも搭載。まさにOM SYSTEMシリーズの“三男(三女)”のような、ちょうどよいバランス感を持ったカメラだと感じました。本機では「アウトドア」というキーワードがひとつの軸として大切にされている印象があり、「OM-3」よりもさらにユーザーとの距離が近く、これからカメラを始める方にも気軽に手に取ってもらいたい、というメッセージが込められているように思えます(あくまで個人的な想像です)。上位機種と比較すると「CP(コンピュテーショナル撮影)」機能など差はありますが、使いやすく、楽しさを感じられる機能はしっかりと搭載されており、静止画から動体まで幅広く対応できる基本性能も十分に備えています。マイクロフォーサーズならではの軽快さと表現を気軽に楽しめる『OM SYSTEM OM-5 Mark II』、ぜひ一度、手に取ってみてください。
Photo by MAP CAMERA Staff