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『Canon EOS R5 C』 8K実写レビュー

2022年04月18日

使用機材:Canon EOS R5 C + RF14-35mm F4 L IS USM

 

圧倒的な8K画質で注目を集めた「EOS R5」の登場から約1年半。「CINEMA EOS SYSTEM」で培った動画性能と「EOS R5」譲りの静止画性能を合わせ持つハイブリッドモデル『EOS R5 C』が登場しました。本体には放熱ファンを内蔵しており、プロフェッショナルユースに応える安定性も確保。動画機としての完成度をより高めた一台です。早速ですが、気になるその写りと、使い勝手をお届けいたします。全編8Kで撮影された映像作品をお楽しみください。

 

8K MOVIE

Canon EOS R5 C | 8KDCI(8192×4320)10bit / 29.97p / 画質設定から8K視聴可能です

 

撮影の舞台は「港区立郷土歴史館」。この建物は、昭和13(1938)年に米国ロックフェラー財団の支援・寄付のもと、国の機関「公衆衛生院」のために建設されたものです。東京大学建築学科教授の内田祥三により設計され、構造は鉄骨・鉄筋コンクリート造、スクラッチタイルで覆われたゴシック調の外観で、「内田ゴシック」と呼ばれる特徴的なデザインとなっています。

 

撮影セッティング

一見すると「EOS R5」に見えるほど、8Kシネマカメラとしてはコンパクトにまとまっている

 

今回の撮影では、機動性を重視して小三元ズームの中から「RF14-35mm F4 L IS USM」「RF70-200mm F4 L IS USM」の2本で撮影に臨みました。F2.8通しのレンズと比べて2本で600g以上も軽くなるので、ワンオペレーション撮影では重宝するレンズです。収録には「BT.709 Wide DR」を選択。このガンマはBT.709をベースに高輝度部を滑らかに圧縮し、自然な諧調と白飛び、黒つぶれの低減を実現したモードです。「EOS C100」の頃から採用されており、馴染みのあるユーザーも多いと思います。

 

左「Canon Log 3」右「BT.709 Wide DR」との違い

 

「Canon Log 3」は14ストップというラティテュードを存分に活かすことができるルックで、コントラストが低く見えますが、諧調を保って記録されています。「BT.709 Wide DR」は全体的に柔らかいルックですが、ある程度コントラストもあり「Log」のようにポストプロダクション処理を行わず、撮影したデータをそのまま使えるのがポイント。「Log」と「ビデオ」ガンマの中間的なカーブで扱いやすく、カラーグレーディングのベースにも使えます。8Kシネマカメラというと、敷居の高いイメージですが「Cinema RAW Light」「Canon Log 3」での収録に慣れていないユーザーでも一眼・ミラーレス動画のワークフロー同様に制作を進めることも可能となっています。

 

使用機材:Canon EOS R5 C + RF14-35mm F4 L IS USM

 

2層吹き抜けとなっている「中央ホール」、窓からの外光と薄暗い室内の輝度差があるシーンです。撮影時はハイライトが飛ばないように撮影、シャドー部が潰れることも想定して「Canon Log 3」でも撮影していましたが、シャドーを持ち上げてみると諧調が残っており、粘ってくれる印象です。

 

使用機材:Canon EOS R5 C + RF70-200mm F4 L IS USM

 

建物の歴史が刻まれているレリーフ、8Kの圧倒的な解像感はあらゆるものをリアルに捉えてくれます。表面にある微細な凹凸も潰れることなく立体感ある描写は見事。

 

使用機材:Canon EOS R5 C + RF14-35mm F4 L IS USM

 

備え付けの机椅子が設置された階段状の講堂を14mm側のダイナミックな構図で撮影しました。レンズの性能も素晴らしく、手前から奥に向かって広がる空間の隅々まで写っています。「4Kで十分」という方も、一度8Kの世界に触れてしまうと4Kでは物足りなさを感じてしまうほどです。

 

使用機材:Canon EOS R5 C + RF14-35mm F4 L IS USM

 

使用機材:Canon EOS R5 C + RF70-200mm F4 L IS USM

 

使用機材:Canon EOS R5 C + RF70-200mm F4 L IS USM

 

デジタルシネマカメラの新たなカタチ

本機の特徴として「PHOTO/VIDEO」の切り替えスイッチが付いており、VIDEOでは「Cinema EOS」PHOTOは「EOS Rシリーズ」のUIが表示されるなど、双方のユーザーに配慮した設計となっています。動画性能に力を入れた写真機が多く登場する中、『EOS R5 C』は動画に軸足を置きながら静止画にも特化した一台。「静止画も撮るけど、動画がメイン」といったユーザーならきっと大本命となるでしょう。「CINEMA EOS」シリーズでありながら、非常にコンパクトにまとめられるシステム。スタジオから飛び出してあらゆる景色や被写体をアクティブに撮りたい方におすすめしたいカメラです。

(撮影協力:港区立郷土歴史館)

Movie by MAP CAMERA Staff

  

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『Canon EOS R5』 8K実写レビュー

 


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