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984:待望の進化を遂げた軽量超望遠『OM SYSTEM M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS II』
2025年02月14日
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200-800mm相当の幅広い焦点距離をカバーする小型・軽量超望遠ズームレンズがOM SYSTEMとしてついにリニューアルされました。一番のポイントとしてカメラのボディー内手ぶれ補正と協調する「5軸シンクロ手ぶれ補正」に対応し、OM SYSTEMレンズでもトップクラスに迫る最大7.0段の手ブレ補正効果を発揮します。さらにIPX1の防滴性能と防塵に配慮した設計で、三脚座を外せば重量は約1125g。2倍テレコンバーターを併用すれば最大1600mm相当の望遠撮影も可能としています。圧倒的な機動力の高さで野鳥撮影やアウトドアフィールドでの活躍が期待される本レンズ。初めて訪れるスポットでも撮れるのか、動物園ではどうなのかなど撮影してまいりました。ぜひご覧ください。
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食べ物を求めて樹々を飛び回るヒヨドリ、オナガの群れ。35mm判換算800mmのレンズでずっと上を向きながらの撮影でも疲れることなく見続けることが出来ます。ここまで望遠だと肉眼で鳥が動き出す瞬間を捉えるのは至難の業ですが、プロキャプチャー撮影を使うことでジャンプした瞬間を撮ることが出来ました。
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双眼鏡のように使えるので何かが動いたなと思ったときに覗き込んだのですが、オナガが池の奥で水浴びしている姿を撮影しました。35mm判換算800mmの焦点距離でこのサイズ、オナガも見られているとは思わないでしょう。水しぶきを上げる姿を撮りたかったのでシャッタースピードを上げ、RAW現像で明るさを補正しています。ノイズも少なくクリアな仕上がりです。
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「テレコンバーター MC-20」を装着して約1600mm相当で撮影してみました。このカットも手持ちですがブレることなく撮れています。オートフォーカスもしっかりと認識してくれました。
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中間域での撮影。割とよく見かける気がするヒドリガモですが日本では冬だけに見られる鳥だそうです。遠くからだと灰色に見える羽毛ですが白と黒色の細かい模様になっているのがよく分かります。
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ここから動物園に移動しての撮影です。ワイド側開放絞りの設定での撮影ですが、動物の毛並みや陰影のつきかたなど非常に繊細な描写をみせてくれます。
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西日をうけキラキラと輝くフラミンゴ。水浴びを終えたあと、こちらに顔を向けたところを連写で撮りましたが、瞳に光が当たった瞬間を見事に捉えてくれました。水に濡れた艶やかさをよく再現してくれています。
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寒桜が咲いていた場所では多くの方が撮影を楽しんでいました。かなりストレートに夕日が入り込むような構図で撮ったにも関わらずフレアゴーストがほぼ発生せず、逆光性能の高さに驚きました。
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池の真ん中あたりに群生するススキを見ながら、望遠で撮ったら良さそうだなと毎年思っていたので願い叶ったりです。夏は蓮の花が咲き乱れる場所なので、その時期にこれくらいの望遠域があるとより楽しめる予感がします。
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待望の進化を遂げた軽量超望遠
野鳥撮影を始めるのに最適な超望遠ズームレンズとして「5軸シンクロ手ぶれ補正」に対応した『M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS II』。I型のときから評価の高かったズームレンズなので今回の「5軸シンクロ手ぶれ補正」はまさに多くのユーザーが求める待望の進化だったでしょう。野鳥は撮りたいけれど、出会えるかどうか一日の撮影スケジュールでどう撮っていけるか不安でしたが色々と撮ることが出来ました。テレコンバーターを使用しての最大1600mmの超望遠、マクロレンズ並みの撮影や高い防塵防滴性能など専門的な撮影分野においても活躍します。800mmの望遠レンズとしては驚くほど軽量なので、つけっぱなしでも疲れませんしカバンに備えておくのも苦であはりません。身近な野鳥撮影から山・川・海・昆虫など様々なフィールドに持ち出せる超望遠ズーム、ぜひ使ってみてください。
Photo by MAP CAMERA Staff