

タムロンより発売された『 TAMRON 35-100mm F2.8 Di III VXD 』をご紹介いたします。質量565g、どこに持っていくにも手軽で気軽なズームレンズです。実際に『 TAMRON 35-100mm F2.8 Di III VXD E-mount 』で使ってみたところ、色んな可能性を感じることが出来る1本でしたのでぜひ併せてご覧ください。今回は同時発売されたニコンZマウント用で撮影してきました。
まずファーストカットのチューリップ。全体的な見頃はもう少しあとといったところでしたが、一面綺麗に咲いていたエリアがあったので標準域でF11に絞って撮影しました。続いては、桜を背景に菜の花を。開放での描写ですが、前後ともに柔らかいボケ味です。パンフォーカスによる緻密な描写から、ボケを活かした表現まで、どちらも魅力的に描き出してくれます。

望遠端100mmは短いと思う方もいると思いますが、密度のある画を撮ることも出来ます。開放でのピント面の立体感は非常に心地よく、明るめの露出設定にマッチした、ヌケの良い快活な写りを見せてくれました。

満開の桜。開放絞りではやや隅のほうに減光が見られますが、絞ることで均一な光量が得られます。前回E-Mountとの違いとして現像ソフトのレンズプロファイルを使用しています。JPEG撮って出しと比較しても差はほとんど見られませんでした。中央奥の桜の木にピントを合わせていますが、手前側を除き全体的に非常にシャープな写りです。

「フラットモノクローム」でグラスを撮影。表面の凹凸に反射する光を、非常に繊細に描いてくれました。

淡い色合いや細かな網目も、解像感を損なうことなく緻密に捉えています。最短撮影距離は広角端が最も短い仕様ですが、望遠端でも十分に寄ることができ、解像力も高いため、積極的なクローズアップ撮影を楽しめます。

標準域で椅子のポートレート撮影。ピント面と背景が明確に分離され、立体感のある描写が得られました。空間を広く見せるのも、寄って存在感を強調するのも思いのまま。35mmから100mmという画角をこのサイズ感でコントロールできるのは、非常に心強いポイントです。

望遠端で足元の葉を撮影。スッと伸びた葉をシャープかつ立体的に描き出しました。ボケの輪郭が崩れすぎることもなく、極めて自然な描写に好感が持てます。

「BURGERS」や「HOT DOG」といった文字の輪郭が非常にシャープです。看板を支える細いワイヤーや、ネオン管のディテールまで潰れずに描写されており、太陽光がサイドから当たっている青空のグラデーションも見事に表現してくれました。

レコードが回る様子を表現するため、スローシャッターで撮影しました。レンズ側に手ブレ補正機構はありませんが、ボディ内手ブレ補正との組み合わせにより、手持ちでも安定した撮影が可能です。

テーブルフォトも気軽に楽しめるのがこのレンズの良さです。少し絞ることで背景のボケがより整い、被写体が引き立ちます。ボケ量も十分にあるため、スナップレンズとしておすすめしたい1本です。

シャドウ部はしっかりと引き締まり、ステンドグラスの色彩は鮮やかに。非常にコントラストの高い、メリハリのある写りです。

虹色の輪は「花粉光環」と呼ばれる現象だそうです。撮影当日はそれほど実感はなかったのですが、翌日は鼻水が止まりませんでした。できれば遭遇したくない現象ですが、光の環自体は非常に美しいものでした。

F2.8の明るさがあれば、大抵のシーンに対応できます。夜間のスナップでも、街灯などの光さえあれば困ることはありません。一日中これ一本で、あらゆる瞬間を収めることができます。


標準ズームの新提案
「広角側は35mmあれば十分」というのは、多くのレンズを使い込んできたユーザーが行き着く一つの答えかもしれません。テーブル越しに相手を撮るなら35mmは理想的な画角ですし、望遠端の100mmはまさに「痒いところに手が届く」絶妙なカバー範囲です。被写体との適度な距離感を保てるため、小さなお子様がいるファミリー層にも最適。旅行から日常の何気ないスナップまで、常に持ち歩きたくなる『TAMRON 35-100mm F2.8 Di III VXD』。ぜひその使い心地を体感してみてください。
Photo by MAP CAMERA Staff





