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1067:Zマウントで味わうクラシック『 Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4 Z-mount 』

1067:Zマウントで味わうクラシック『 Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4 Z-mount 』

2026年07月15日

今回のKasyapaでは、コシナから発売された『 Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4 Z-mount 』をご紹介します。すでにソニーEマウント用などで発売され、クラシカルな描写で人気を集めている大口径広角レンズに、ニコンZマウント用とキヤノンRFマウント用が登場しました。6群8枚の対称形レンズ構成を採用し、あえて球面収差を残すことで開放でのなだらかなボケ味と立体感を生み出します。マウントごとに専用の外観デザインが施されており、電子接点を搭載しているためExif情報の記録やボディ内手ブレ補正、3種類のフォーカスアシスト機能など、ボディとの確実な情報通信にも対応しています。さらに、ソニー用よりも最短撮影距離が短縮され「0.27m」まで寄れるようになったことも大きな魅力です。重量はわずか250g(Zマウント用)という軽量・コンパクトなサイズを実現。日常のスナップからテーブルフォトまで、おすすめの1本です。今回は「Nikon Z8」や「Nikon Z7」に装着して撮影をしてみました。ぜひご覧ください。

Z-MountE-Mount
Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4 Z-mount 実写レビュー作例

絞り:F6.3 / シャッタースピード:1/400秒 / ISO:64 / 使用機材:Nikon Z8 + Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4 Z-mount

さっそく、最短撮影距離(0.27m)付近まで寄って撮影してみました。トップが開放F1.4でのカットです。極薄のピント面から、蓮の花びらが幻想的ともいえるボケ味へと滑らかに溶けていきます。比較としてF6.3に絞ると、ピントを合わせた部分のシャープさが際立ちます。絞り値による描写の変化が一目で分かります。

Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4 Z-mount 実写レビュー作例

絞り:F1.8 / シャッタースピード:1/400秒 / ISO:64 / 使用機材:Nikon Z8 + Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4 Z-mount

開放から少しずつ絞り込んで比較してみたところ、興味深い変化が。背景の窓越しに見える丸ボケは、F2あたりから輪郭の硬さに明らかな違いが現れました。一方で、今回のカットで選択したF1.8では、F1.4で見られたハイライトの滲みが程よく収まり、ピントを合わせた被写体がくっきりと浮き上がるような立体感が生まれました。撮影距離や背景の条件にもよりますが、こういう「スウィートスポット」があると思うと、探求のし甲斐があるレンズです。

Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4 Z-mount 実写レビュー作例

絞り:F1.4 / シャッタースピード:1/160秒 / ISO:64 / 使用機材:Nikon Z8 + Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4 Z-mount

開放絞りでのカット。手前にあるプレートの角にピントを合わせています。本来は球面収差による柔らかな滲みが特長のレンズですが、強いハイライトのない室内光の条件下では、開放のなだらかなボケ味を活かしつつも、被写体の金属の質感をシャープに描き出すという一面も見せてくれます。

Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4 Z-mount 実写レビュー作例

絞り:F2.8 / シャッタースピード:1/125秒 / ISO:64 / 使用機材:Nikon Z8 + Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4 Z-mount

F2.8に絞り、画面中央のピンク色の紫陽花にピントを合わせました。絞り込むことで、花びら一枚一枚の質感と重なりがシャープに描写されています。淡い三色の紫陽花の色彩も正確に再現されており、このレンズの確かな実力を感じさせる一枚です。

Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4 Z-mount 実写レビュー作例

絞り:F1.4 / シャッタースピード:1/100秒 / ISO:64 / 使用機材:Nikon Z8 + Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4 Z-mount

改めて開放F1.4での中距離撮影。中央部の文字は滲みの中にありながらもはっきりと読み取ることが出来ます。周辺に向かって柔らかさが増していく様子と、手前側に混ぜたボケも自然なボケ味で、画面に奥行きを与えてくれました。

Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4 Z-mount 実写レビュー作例

絞り:F5 / シャッタースピード:1/60秒 / ISO:64 / 使用機材:Nikon Z8 + Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4 Z-mount

小高い丘の斜面を埋め尽くすように咲き誇る紫陽花。その広がりを画面全体に収めたくて、丘の下からF5まで絞り込んで撮影しました。モノクロームの曇り空に広がる雲のニュアンスも忠実に再現されています。

Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4 Z-mount 実写レビュー作例

絞り:F1.4 / シャッタースピード:1/1600秒 / ISO:64 / 使用機材:Nikon Z7 + Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4 Z-mount

天候の良い日に、逆光下での写りを改めて見てみました。今回のカットのように、強い光が差し込む角度では、画面上部に鮮やかな虹色のゴーストが発生します。これは主に開放付近で顕著ですが、光の入射角(斜光角)によっては少し絞り込んでも現れます。光が滲みながらも、ピントを合わせた葉の脈など芯をしっかりと残すクセになる描写です。

F1.4F8

F1.4
F8

絞り:F1.4 / シャッタースピード:1/8000秒 / ISO:64
絞り:F8 / シャッタースピード:1/250秒 / ISO:64 / 使用機材:Nikon Z7 + Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4 Z-mount

開放F1.4とF8の絞り込み、ビル群を捉えた2枚でその描写の違いを比較します。硬質な被写体に対しては、F8まで絞り込んだカットのほうが、シャープで克明な描写となり、ビル群の質感も際立って見栄えが良いのは確かです。周辺減光も解消されています。一方、開放F1.4の描写は強烈な周辺減光と、ハイライトの滲みが、硬質な被写体でさえ印象を変えてくれます。この二面性こそがこのレンズの魅力といっていいでしょう。

Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4 Z-mount 実写レビュー作例

絞り:F1.4 / シャッタースピード:1/4000秒 / ISO:64 / 使用機材:Nikon Z7 + Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4 Z-mount

Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4 Z-mount 実写レビュー作例

絞り:F2.8 / シャッタースピード:1/1250秒 / ISO:64 / 使用機材:Nikon Z7 + Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4 Z-mount

被写体のディテールを隅々まできっちりと描写したい場合は、F2.8あたりまで絞り込むのをひとつの目安にすると間違いありません。ガラス越しに見える室内のランプやドライフラワーの質感、椅子の編み目のような細い線まで、クリアでシャープな線で描き出してくれます。

Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4 Z-mount 実写レビュー作例

絞り:F1.4 / シャッタースピード:1/6400秒 / ISO:64 / 使用機材:Nikon Z7 + Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4 Z-mount

開放絞りで遠方に沈む夕日を撮影。この滲んだ描写がたまりません。もちろん、絞ることできっちりと写るのですが、このレンズの締めくくりとしては、この写りがベストだと感じます。

Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4 Z-mount 実写レビュー作例

絞り:F1.4 / シャッタースピード:1/100秒 / ISO:400 / 使用機材:Nikon Z8 + Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4 Z-mount

Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4 Z-mount 外観写真1
Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4 Z-mount 外観写真2

Zマウントで味わうクラシック

「クラシック」という名を冠する通り、このレンズの魅力は開放F1.4で見せる、ヴェールをまとったような甘美な滲みや幻想的なゴースト。そして、そこから数段絞り込むだけで、現代のレンズのようなシャープな解像感も得られるという二面性にあります。絞りリングを回すたびにガラリと変わる写りは、被写体や光にどうアプローチするか、撮影者の想像力を掻き立ててくれますし、わずか250gという軽量・コンパクトさと、電子接点がついたことによるピント拡大やExifの記録ができる点など、日常の散歩から小旅行まで、常に持ち歩きたくなるスナップシューターです。光と遊ぶ楽しさを教えてくれる『Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4 Z-mount』。ぜひ、この奥深い世界を体験してみてください。

Photo by MAP CAMERA Staff

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