Hektor 7.3cm/f1.9 | Kasyapa for Leica Kasyapa for Leica|(カシャパ フォー ライカ)東京新宿のカメラ専門店マップカメラが提供するLeica専門サイト 
Select Language
Leica M + Hektor 7.3cm/f1.9 絞り:F1.9 / シャッタースピード:1/250秒 / ISO:200 / 使用機材:Leica M + Hektor 7.3cm/f1.9



Leitz社の初期のレンズラインナップは比較的F値の暗いものが多かった。Elmarは50mm/F3.5や90mm/F4.0、大口径として用意されたSummarでやっと50mm/f2.0である。そんな中で唯一F2を切る大口径レンズとしてラインナップされていたのがこの『Hektor 7.3cm/f1.9』だった。"ヘクトール"というのがレンズ設計者であるマックス・ベレーク博士の愛犬の名前であったのはあまりにも有名な逸話だが、丁寧に工作されたその鏡筒の作りは愛着を感じずにはいられない見事なものである。

その描写は戦前の大口径レンズらしいフレアや収差の大きなものである。柔らかく湿度感の有る描写は好みの分かれるところだが、オールドレンズ好みの方であれば一度は使ってみたい描写だろう。




Leica M + Hektor 7.3cm/f1.9 絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/947秒 / ISO:200 / 使用機材:Leica M + Hektor 7.3cm/f1.9

想像以上にコントラストはしっかりとしている。ノンコートのレンズを逆行下で使用している割にはフレアやゴーストも少なく、悪条件でも耐える印象だ。




Leica M + Hektor 7.3cm/f1.9 絞り:F3.5 / シャッタースピード:1/230秒 / ISO:200 / 使用機材:Leica M + Hektor 7.3cm/f1.9



風雨の激しい日だった事も有るだろうが、水の中に沈んだ様なウェットなその描写にはこのレンズの個性がしっかりと出ている。ボディのラインやヘッドライトの滲む光、こぼれる様な光源の描写は現代のレンズではまず望む事の出来ない描写だろう。73mmという焦点距離は実は近接もそこそこ効き、被写体をじっと見つめた様な距離感の心地よい使いやすい焦点距離である。その個性とともに実に魅力的なレンズだ。




Leica M + Hektor 7.3cm/f1.9 絞り:F3.5 / シャッタースピード:1/15秒 / ISO:200 / 使用機材:Leica M + Hektor 7.3cm/f1.9






Leica M + Hektor 7.3cm/f1.9 絞り:F1.9 / シャッタースピード:1/28秒 / ISO:200 / 使用機材:Leica M + Hektor 7.3cm/f1.9






Leica M + Hektor 7.3cm/f1.9 絞り:F4.0 / シャッタースピード:1/2110秒 / ISO:200 / 使用機材:Leica M + Hektor 7.3cm/f1.9

雲の微妙な陰影や、少し重たさを感じさせる様な雰囲気をしっかりと写し取ってくれた。




Leica M + Hektor 7.3cm/f1.9 絞り:F1.9 / シャッタースピード:1/292秒 / ISO:200 / 使用機材:Leica M + Hektor 7.3cm/f1.9






Leica M + Hektor 7.3cm/f1.9 絞り:F1.9 / シャッタースピード:1/400秒 / ISO:200 / 使用機材:Leica M + Hektor 7.3cm/f1.9

F1.9ともなると、最短でのピントはとても薄い。大きなボケ味とともに、人物を撮るにも最適のポートレートレンズとなるだろう。コントラストや解像感が現代レンズの様にキツすぎないのもRAW現像を前提とすれば実に使いやすい。





戦前に生産されたレンズでこのように美しいコンディションを保つものはきわめて少ない。専用のフード、キャップまで揃いこれでフルセット。フードは逆さにしてレンズにかぶせる事で、小さくコンパクトに携行出来る。総真鍮製でガラスも重いので重量はかなりのものだが、その造りの良さは実に魅力的だ。





象眼による絞り値の刻印も美しい状態で残っている。ペイントもつややかで、当時いかに高額なレンズだったかが伺えるようだ。発売時には当然、全ライカレンズの中でも最高価格であったという。その後も長く生産が続けられ、クロームメッキになったものや直進式のヘリコイドを使ったアグファ・カラーシステム対応のレンズ等バリエーションは多い。ライカオールドの中でも抜群の人気を誇るレンズであるが、確かにそれも頷けるものである。



Photo by MAP CAMERA Staff


このレンズのお買い物はこちら

LEICAデジタルボディのお買い物はこちら


レンズカテゴリートップへ戻る"

KasyapaforLEICAトップへ戻る"





[Category: Other Leica Lens|掲載日時:2013年09月23日 13時23分]

PeterKarbe氏ライカSLレンズ インタビュー

ピーター・カルベ氏 ライカSLレンズ インタビュー VOL.3[2019年12月04日]

ピーター・カルベ氏が作ってみたい「リバイバル・レンズ」とは 先ほど、ラインナップの充実という点について話題になりましたが、近年ライカでは「ズマロン M28mm F5.6」「タンバール M90mm F2.2」の様な、かつてのレンズをリメイクして世に出しています。過去に作られたレンズを現代に作り直すということは難しい部分があるのでしょうか? ...
続きを読む
PeterKarbe氏ライカSLレンズ インタビュー

ピーター・カルベ氏 ライカSLレンズ インタビュー VOL.2[2019年12月04日]

日本国内のメーカーはF1.4をはじめ、時にはF1.2やF0.95などの高性能な大口径レンズを発表しています。明るさへのこだわりが強くあるような印象を受けますが、ライカではこの「プライムレンズシリーズ」の開放F値をF2.0としました。 先のプレゼンテーションでもMレンズの「ズミルックス F1.4」に劣らないボケ感や画質のお話がありましたが、ライカにも...
続きを読む
PeterKarbe氏ライカSLレンズ インタビュー

ピーター・カルベ氏 ライカSLレンズ インタビュー VOL.1[2019年12月04日]

前回までのライカカメラ社の光学設計マネージャ、ピーター・カルベ(Peter Karbe)氏のプレゼンテーションを元に、同氏へのインタビューの模様をお届けいたします。 できるだけレンズをクリーンに作る 「ライカSL」で「アポズミクロンM75mm F2.0 ASPH.」「アポズミクロンM90mm F2.0 ASPH.」を使って感じたのですが、他の2,400万画素のカメラと比較...
続きを読む
Peter Karbe氏

ピーター・カルベ氏によるライカSLレンズ プレゼンテーション VOL.2[2019年11月26日]

前回に引き続き、ライカカメラ社の光学設計部門マネージャであるピーター・カルベ(Peter Karbe)⽒のプレゼンテーションをお届けいたします。 高い信頼性を追求 続いては、製品クオリティの信頼性という観点から魅⼒をお話しします。高性能なレンズをつくるためには、光学設計において様々な工夫が可能ですが、一方で安定した一定品質の製品を供給するため...
続きを読む
Leica SL2 + バリオ・エルマリート SL24-90mm F2.8-4.0 ASPH.

LEICA SL2[2019年11月25日]

焦点距離:42mm / 絞り:F11 / シャッタースピード:1/320秒 / ISO:100 使用機材:Leica SL2 + バリオ・エルマリート SL24-90mm F2.8-4.0 ASPH. LEICASL2 M型とは別にライカを支える大きな柱として成長したLマウントシリーズ。その頂点に君臨する『Leica SL』が遂にフルモデルチェンジを果たした。今回のKasyapa for Leicaでは最新機種『Leic...
続きを読む



閉じる