2018年12月、手のひらサイズでライカの魅力が愉しめるコンパクトデジタルカメラ「D-LUX7」が発売。あれから5年余りの月日が流れついに後継機『D-LUX8』が登場。そんなコンパクトなボディにライカの魅力が凝縮された本製品をさっそくPhoto Previewでご紹介いたします。
本製品に搭載するレンズ「DC VARIO-SUMMILUX 10.9-34mm F1.7-2.8 ASPH.」は、焦点距離は35mm判換算で24~75mm相当とストリートスナップから旅の記録、ポートレート撮影まで幅広く対応できるのが嬉しいポイント。とある洋館のリビングで撮影した一コマですが、望遠側 開放F2.8で撮影。壁紙の模様から家具の彫刻まで細部まで繊細な表現をしていることに驚きが隠せません。
筆者は「Leica Q」や「Leica X Typ113」など単焦点レンズを搭載したコンパクトなデジタルカメラを長年愛用してきましたが、改めてズームレンズの便利さを実感します。2100万画素(有効1700万画素)の高性能な4/3型CMOSセンサーは見たままの風景を思い通りに描いてくれます。
5つのカラーモード「Standard」「Vivid」「Natural」「BW Natural」「BW High Contrast」を備えており、BWの表記があるものがモノクロとなります。昭和レトロな書斎を「BW High Contrast」で撮影しましたが、優しい光とカーテンの立体感、手前のデスクへのグラデーションが実に美しい描写をみせてくれました。
コンクリート外壁のデザイナーズ建築の前に置かれた岩からノビノビと育つソテツ。おそらく計算し尽くされたその光景に思わず目が留まり、シャッターを切りました。アートの意図を探りながら準広角域、カラーを「Vivid」に切り替えて撮影しましたが岩肌の質感と植物のイキイキとしたファッショナブルな雰囲気を1枚に収めることが出来ました。
スナップ撮影をしていると改めて気がつくことがあります。それは「快適な操作性」、外観デザインは小さな「Leica Qシリーズ」といった印象で直感的な操作性、優れたユーザーインターフェース、ボタン類の配置、そして人間工学に基づきレイアウトされた操作部など撮影に打ち込むことができました。既にライカ製品を愛用されている方なら、その使い勝手の良さにすぐ気が付く事でしょう。
明るいレンズを搭載していることもあり、ナイトスナップも手ブレを気にせず撮影を愉しむことができます。最後の1枚は自動車のヘッドライトを印象的に描きつつ、その前を通過する自動車に動きを出すためF11まで絞り込みました。光学式の手振れ補正機能を搭載しており、片手で撮影したにも関わらずシャッタースピード1/8秒でもブレることなく印象的な1枚に仕上げることができました。
日常に最も身近なLeicaを
ときにはフルオートで撮影。じっくり撮影したいときにはマニュアル操作を選び、素早く撮るスナップショットに。人間工学に基づいたレイアウトで直感的に操作できるユーザーインターフェースはシンプルで、撮影に思う存分没頭することができるでしょう。広角から望遠域まで、どのようなシーンにおいてもライカならではのその場の空気感を感じることのできる素晴らしい描写性能。こんなに身近にライカを感じることのできるカメラは他には無いのではないでしょうか。日々をライカ色に染めてくれるそんな1台をお探しの方にぜひ使っていただきたい1台です。
Photo by MAP CAMERA Staff