絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/500秒 / ISO:200 / 使用機材:LEICA M9-P + Elmarit 24mm/f2.8 ASPH.
トラッドな広角側のライカレンズ焦点距離は35mm、28mm、21mmであり、24mmという焦点距離はライカレンズの中では数少ないものである。スナップに重宝されたライカでは広角レンズに人気が集まっていたが、そこに新しく登場したのがこの24mmという焦点距離であった。昨今の高倍率ズームレンズでは一足飛びにすぎてしまう数ミリ違いの焦点距離だが、超広角での数ミリは決定的に違う世界観を持つ。一眼レフではないライカでは強くその焦点距離の持つ意味を考えさせられるのだが、この新しい24mmという画角も実に新鮮で面白いものだ。
惜しくも現行ラインナップからは外れてしまったが、最新の設計で製造された事も有り非常にシャープ。逆光でもひるまないその好描写は頼りがいの有るものだ。空や楼閣のトーンも実に豊富で美しい。
絞り:F2.8 / シャッタースピード:1/60秒 / ISO:400 / 使用機材:LEICA M9-P + Elmarit 24mm/f2.8 ASPH.
古い建物の柔らかな陰影が気持ちいい、タイルに反射する光も柔らかく捉えてくれる。
絞り:F3.5 / シャッタースピード:1/30秒 / ISO:400 / 使用機材:LEICA M9-P + Elmarit 24mm/f2.8 ASPH.
24mmは”超広角”という感覚を存分に持てるレンズだ。狭い室内でもしっかりと広く撮れ、カメラの視座で変わるパース、デフォルメされる空間演出をしっかりと体感出来る。しかし21mmほど手のかからない、そんなレンズという印象だ。神経質なほどシャープな訳でなく、しっかりとトーンの美しい諧調表現が可能な事もあるのだろうが、使い勝手のいいレンズである。
絞り:F4.5 / シャッタースピード:1/250秒 / ISO:200 / 使用機材:LEICA M9-P + Elmarit 24mm/f2.8 ASPH.
水面や、橋脚に反射した光のグラデーションも見事に描く。
絞り:F2.8 / シャッタースピード:1/60秒 / ISO:500 / 使用機材:LEICA M9-P + Elmarit 24mm/f2.8 ASPH.
広角レンズだが、ボケも素直で嫌みが無い。ピント面は非常に緻密な描写で、花弁1つ1つの質感まで伝わってくる様だ。
絞り:F4.5 / シャッタースピード:1/250秒 / ISO:400 / 使用機材:LEICA M9-P + Elmarit 24mm/f2.8 ASPH.
スチールパイプの椅子、その金属の質感も実に艶やかで美しい。質感表現が実に上手なレンズだ。
絞り:F2.8 / シャッタースピード:1/125秒 / ISO:200 / 使用機材:LEICA M9-P + Elmarit 24mm/f2.8 ASPH.
絞り:F4.5 / シャッタースピード:1/1000秒 / ISO:200 / 使用機材:LEICA M9-P + Elmarit 24mm/f2.8 ASPH.
大きな前玉とフードが実に立派なレンズである。しかし重量はさほどでは無く、撮影していて気になる事は無かった。昔のレンズと違って周辺光量も豊富であり、コントラストがつきすぎない点はデジタル機との相性も良いだろう。21mmでは少々広すぎるとお考えの方に、質感描写も出色のこの24mmというのは良い選択肢では無いだろうか。
Photo by MAP CAMERA Staff