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LEICA SUMMILUX SL50mm F1.4 ASPH.

2020年09月18日

絞り:F2 / シャッタースピード:1/1600秒 / ISO:100 / 使用機材:Leica SL2 + ズミルックス SL50mm F1.4 ASPH.

 

2016年に発売された『ライカ SL』用の初めての単焦点レンズとなる『ライカ ズミルックス SL50mm F1.4 ASPH. 』。9群11枚のレンズ構成には2枚の非球面レンズを、4枚には異常部分分散ガラスを用いた贅沢な造り。Mレンズで慣れ親しんでいる私にとってオートフォーカス対応の「ズミルックス」というのもどこかこそばゆいのですが、それよりも驚いてしまうのはその迫力のあるサイズ感。しかし開放絞りから解像するその描写を見ると納得してしまうレンズです。それでは早速ご覧ください。

水面の奥にフォーカスを当てたのですが、揺らいだ水面の前ボケの柔らかさに「ズミルックス」っぽさを感じました。こういった写りになるレンズは他に見ないような気がします。

 

絞り:F1.4 / シャッタースピード:1/100秒 / ISO:100 / 使用機材:Leica SL2 + ズミルックス SL50mm F1.4 ASPH.

 

開放絞りでの1カット。光が透過されたグラスがなんとも艶めかしい写り。しっかりとしたコントラストでスッキリした画です。

 

絞り:F1.4 / シャッタースピード:1/200秒 / ISO:100 / 使用機材:Leica SL2 + ズミルックス SL50mm F1.4 ASPH.

 

どのカットを見てもピント面のキレの良さに感動です。モノクロも絶妙なトーンで描写します。『ライカ SL2』はノイズを極力処理しないカメラなのですが、その素養もこのレンズとの相性が良いように感じます。

 

絞り:F1.4 / シャッタースピード:1/320秒 / ISO:400 / 使用機材:Leica SL2 + ズミルックス SL50mm F1.4 ASPH.

 

金属に使う感想としてふさわしいのか分かりませんが、なんとも言えない「色っぽさ」を感じます。メタルカラーの赤の発色や光の反射の艶っぽさが素晴らしいです。

 

絞り:F1.4 / シャッタースピード:1/200秒 / ISO:800 / 使用機材:Leica SL2 + ズミルックス SL50mm F1.4 ASPH.

 

 

絞り:F1.4 / シャッタースピード:1/250秒 / ISO:100 / 使用機材:Leica SL2 + ズミルックス SL50mm F1.4 ASPH.

 

あえて開放絞りで撮ってみましたが、綺麗なフレアが発生します。ピント面の解像やコントラストには全く悪影響がなく、ポートレートなどではむしろ良いアクセントになるのではないでしょうか。憶測にはなりますが、あえて開放絞りで収差を残したのかもしれません。個人的にもこういった個性は大好物です。

 

絞り:F3.5 / シャッタースピード:1/500秒 / ISO:100 / 使用機材:Leica SL2 + ズミルックス SL50mm F1.4 ASPH.

 

 

絞り:F1.8 / シャッタースピード:1/125秒 / ISO:100 / 使用機材:Leica SL2 + ズミルックス SL50mm F1.4 ASPH.

 

実は今回のカットには数枚撮って出しを採用しています、その理由は何と言っても「色が良い」から。こちらの1カットもそうですが撮って出しの色が素晴らしいのです。質感描写も見事です。

 

絞り:F2 / シャッタースピード:1/1250秒 / ISO:100 / 使用機材:Leica SL2 + ズミルックス SL50mm F1.4 ASPH.

 

ガラスの光沢感が実によく出ていると思います。ボケもうるさくなく、被写体がより引き立ちます。

 

絞り:F1.4 / シャッタースピード:1/1250秒 / ISO:100 / 使用機材:Leica SL2 + ズミルックス SL50mm F1.4 ASPH.

 

こちらも撮って出しの1枚。長い廊下の先の窓から漏れる光が印象的だったので撮りました。こんなシーンに遭遇した時、自分のイメージ通りに写ることはなかなかありません。レンズの写りが良いからこそ成立した1枚です。

 

絞り:F2.2 / シャッタースピード:1/80秒 / ISO:400 / 使用機材:Leica SL2 + ズミルックス SL50mm F1.4 ASPH.

 

窓から入り込む光が優しく室内に拡がります。先ほどのカットもそうですが、その場の光や雰囲気を汲み取る力がとてつもなく優れている気がします。このレンズがあれば、諦めなくてはいけないシーンなどこの先無いような気にもなります。

 

 

 

一つの到達点。

正直な気持ちを言ってしまえば、初めてこのレンズを持った時「大きすぎる」と思いました。すでにライカのレンズはそのコンパクトさで素晴らしい画質を誇るレンズが数本もある中、このレンズを選ぶ理由はどれほどあるのだろう、と。しかし実際に使ってみて、ここまで写りというものを追求したレンズはないのではないだろうとかとも思いました。解像やコントラストには一切の妥協もなく、「ズミルックス」の名にふさわしい描写の美しさ。一度使ってしまえば虜にされてしまうライカのレンズがそこにありました。描写に求める要素が全て詰まった、ある意味一つの到達点に達したのかもしれません。『ライカ ズミルックス SL50mm F1.4 ASPH. 』ぜひ使っていただきたい一本です。

 

Photo by MAP CAMERA Staff

 

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