ライカ、ハッセル、ヴィンテージカメラなど

写真機の回廊 ~ Dimage Xt~


別にDimage Xtである必要性は全く無い。
いきなりそんな風に言ってしまっては元も子も無いのだが。
数年前デジタルカメラの販売数が爆発的に増加し、あっという間に「デジカメ」は市民権を得た。その中核を担った200~300万画素機たちは今どうしているのだろうか。

ミノルタのDimage(ディマージュ)Xtは、2003年4月の発売。僅か4年半前のことである。
シリーズ初代の「X」は、コンパクトデジカメが銀塩デザインの残像を引きずっていた中で、デジタルならではのスタイルを打ち出し大ヒット商品となる。 当時の主流だった200万画素CCDを搭載。縦にズーミングするの屈曲光学レンズを開発し、3倍ズームでありながら焦点距離を問わず常にフラットなスタイルを保つ。今や当たり前とも言えるフルフラットボディの先駆的存在だ。それまでもフジやカシオからフラットボディの機種は販売されていたが、大半が単焦点レンズ付。
モード変更無しにズーム全域17cmまで寄れるマクロ機構は使い勝手が非常に高く、デジタルカメラのネックであった、起動の待ち時間を大幅に短縮したのも大きなセールスポイントであった。

半年に一度モデルチェンジしなければ、市場から置いて行かれるかのようなデジタルカメラ市場。ミノルタも300万画素化した後継機「Xi」を投入。Xiの次世代機が今回取り上げた「Xt」だ。
XiからXtへの主な変更点は、デザインを一新しシルバーのみだった本体色にブラックとレッドを追加。パステル調のカラーモデルはフジなどからも発売されていたが、思い切った銀・黒・赤というラインナップは新鮮であった。操作性の改善、動画機能の強化やAFエリアも拡大された。


当初からデザインが大きな売りだったのだが、塗装の質感やアルミボディを上手く生かした削り出し部分、 浮き出し・彫り込みのロゴなど現在でも全く古さを感じさせない。
CCDは330万画素1/2.7型原色フィルター。当時の原色・補色フィルターのちょっとした論争も、今となっては懐かしい話である。


前・背面のデザインと同化したグリップはホールドの感触は良好で、構えた時に人差し指がシャッターボタンに、 親指がズームレバーに自然にかかる配置は素晴らしいの一言だ。


ズームレバー左右のボタンは、露出補正やホワイトバランス調整などに機能変更が可能。
個人的には、液晶モニターのサイズを大きくして800万画素程度のCCDを乗せれば 現在の市場でも十分な競争能力があるのではないかとすら思う。

マップカメラさんで当時Xtの販売を担当していた方は、「これをいったい何台売ったことか」と懐かしそうに仰っていた。販売価格をかなり安価に設定し「衝撃特価」と銘打ってプッシュしたため、店頭・通販共に注文が殺到し在庫確保に一苦労だったそうである。


クラシックカメラファンの皆様は先刻ご存知かとは思うが、ミノルタは1928年日独写真機商店として創業。先駆者小西六(コニカ)などと共に日本写真産業を黎明期からを支えたメーカーだ。
奇しくもその二社が合併し、共に去っていったことは何とも言えない巡り合わせである。
今回のメイン画像は少々遊ばせていただいたが、これら名機の一角に「DimageX(Xt)」の名前を入れて良いかは判断に迷う。
発売後僅か数年で、予備バッテリーやACアダプターといったアクセサリーを単体で入手するのは困難な状況だ。更に数年後、どれだけが使用可能かすら不透明なカメラである。

しかしそれは、感材に不安を抱える機械式カメラも似たようなものか。
これからのデジタル時代、「今しか味わえない名機」というのもあっていいのではなかろうか。




written by 純s
この記事のカテゴリーは『Lo-Fi』です | この記事は2007年11月19日現在の情報です。


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