【Panasonic】映像制作日記01 LUMIX GH5×V-Log L&10bitを試す
新ファームVer2.0が公開され「4:2:2 10bit ALL-I」記録に対応し、動画機としてより洗練されたGH5。
今回はPanasonicのLogの一種である「V-Log L」も導入したので早速、撮影テストをしてみました。
使用機材:Panasonic GH5 + CN-E15.5-47mm T2.8 L SP + MFT to PL Adapter
C4K/4:2:2 10bit&V-Log L 4:2:2 10bit ALL-I記録
“Royalty Free Music from Bensound“
編集には「Adobe After Effects CC」を使用。
今回はLogでの撮影のためカラーグレーディングが必要となり、最終的なグレーディングは淡いトーンにしました。
そもそも「V-Log L」とは?
「V-Log L」は別売アップグレードソフトウェアキー「DMW-SFU1」を導入する事で使用できる撮影モード。
Logを使用することで、通常の撮影ガンマに比べて幅広いダイナミックレンジ(以下DR)を得ることが出来るため後編集に向いた撮影方式です。
この「V-Log L」の元となっているのが業務向け4Kデジタルシネマカメラ「VARICAM 35」に搭載されている「V-Log」
「V-Log L」との大きな違いは撮影出来るストップ数(DRの再現域)で、「V-Log」が14ストップ以上あるのに対して「V-Log L」は最大12ストップとなっている。
基本的には同じ特性曲線をもっており、「V-Log」をマイクロフォーサーズセンサー用として最適化している。
最初からボディに導入されているDR優先のフォトスタイル機能である「シネライクD」と「V-Log L」の比較。
「シネライクD」も通常設定に比べると良好なDRを得る事が出来るが、見た目の違いは一目瞭然。
「シネライクD」も比較的DRが広いが「V-Log L」の方がハイライトの白飛びや黒の部分の階調がよく表現されていて、DRの広さを実感出来ます。
「V-Log L」では通常の撮影ガンマに比べて幅広いDRを得る一方、
Rec.709などのリニアガンマの映像に比べて、撮影時の見た目が最終的な仕上がりの見た目と異なるので注意も必要です。
しかし、GH5にはLUTアシスト表示機能が付いており、SDカードに保存した任意のLUTを選択して最終的な仕上がりをプレビューしながら撮影が出来るためスムーズな撮影に臨むことが出来ます。
逆光下での撮影
C4K/4:2:2 10bit&V-Log L素材からの切り出し
一見、遠方の階調が失われているようですが、編集で階調を整えると情報が残っており白トビせずに再現できました。
グレーディング後
逆光の厳しい条件ですが、このようなシーンは10bitLogの恩恵を実感でき、編集の幅は通常ガンマよりも大きい。
※4:2:2 10bitは、4:2:0 8bitに比べ2倍の色情報、そして全体として128倍の情報量を持ち合わせている。
夕暮れの撮影
C4K/4:2:2 10bit&V-Log L素材からの切り出し
撮影終盤になると階調表現をテストするのに良さそうなグラデーションの空となってきました。
Log使用時は基準ISOが400~となり、DRを多く得るためか暗所でのノイズ感はやや多くなる印象。
グレーディング後
8bit Logではこのようなシーンでは特にバンディングに気を付けながらグレーディングをしていましたが、
10bitの情報量によって色の破綻など特に気にせずスムーズな編集ができ、豊かな諧調を十分実感できました。
短時間でのテストでしたが、改めてGH5の動画機としてのポテンシャルの高さを実感しました。
今まで8bitで撮影・編集することが多かったですが、一度10bit素材の編集幅を体験してしまうと
8bit素材には戻れないほど良好な結果を得られました。
GH5の豊富な動画機能はまだ試せていないものが多いので、今後もレポートしていきます。
※WEB掲載の都合上、動画・画像は8bitに圧縮およびリサイズされています。
その為、掲載画像ではバンディングが出ている点は留意ください
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