【Nikon】Nikonの話~マイクロレンズと実効F値の話 | THE MAP TIMES 
Select Language



【Nikon】Nikonの話~マイクロレンズと実効F値の話

[ Category:Nikon|掲載日時:2019年02月06日 12時00分]



D850 AF-S60mmF2.8G


以前よりNikon Fマウントの話をしておりますがその流れでレンズのF値に関して
それもマイクロ(マクロ)レンズに関しての話を掲載していきたいと思います
今回も内容的にはNikon Fマウント初心者の方向けのものとしたいので
なるべく簡易にかるーく紹介してみたいと思います

D850 AF-S60mmF2.8G



まず絞りの値(F値)の基本に軽く触れてみます
現在、一般の絞り値はF1に始まり1段階絞ると露光量が半分になる国際絞りというものが採用されています
つまりこんな感じ

D850 AF-S60mmF2.8G


ちなみに人間の目のF値は約1.0ということです

絞りを開ければ光がたくさん入り被写界深度が狭くなり(ボケ量が増える)
絞りを絞れば光の入る量が減り被写界深度が深くなる(ボケ量が減る)

これを踏まえてマイクロ(マクロ)レンズの話をしていきます

D850 AF-S60mmF2.8G


マイクロ(マクロ)レンズは公称F値(焦点距離を有効口径で割った値)と実効F値(露出倍数を加味したF値)に大きく開きがあります
誤解を恐れずに簡単に言うと理論上のF値と実際にイメージセンサーに受光されるF値に大きく差が出るのです
この話はマイクロ(マクロ)レンズでは仕組みとしては各社共通の話です
しかしながらNikonにおいては「表示」の部分で少し事情が違ってきます
Nikonユーザーの特に初心者の方や初めてマクロレンズを使う方がまず故障しているのではないかと疑うことになる部分なのです
というのも殆どのカメラメーカーは公称のF値をそのまま表示しているので単純にレンズの絞り値がそのまま表示されるのですが
Nikonの場合、露出倍数込みの実効F値表示方式となります
つまり、なにが起こるかというとマイクロレンズで絞りを開放してF2.8に固定していても
被写体に近づくに従ってF値が増加していく(次第に暗くなっていく)
「このマイクロレンズは最短距離では開放F値で撮影できない」
そう見えてしまう(というか実際に表示はそうなっている)ので不良に見えてしまうのです

露出倍数とは露出係数などともいいましてマクロレンズ・中間リング・ベローズを使用したときに
撮像面(イメージセンサー)からレンズ面が大きく離れるために光量が低下し露出量を増やす必要がある
それを数値化したものが露出倍数です


文章にしてみるとそれだけでややこしいです

というわけで図示してみます
AF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8 G EDを使用した場合を考えてみます
開放値F2.8に固定した状態で被写体に接近していくとF値が増加していくわけです
何が起こっているのかというとマクロ撮影ではレンズ全体が繰り出されるからです

null

図にすると少しわかりやすいかもしれません
絞りが同じだとしてもレンズがセンサーから離れるほど光の当たる範囲が広くなり
センサーに当たっている光の量は少なくなる(つまり実効F値は大きくなる)
Nikonの場合はこの状態を踏まえてマイクロレンズを装着した場合は実効F値を表示するようにしています

D850 AF-S60mmF2.8G

開放F値F2.8 無限遠側

D850 AF-S60mmF2.8G

開放F値F2.8 最短距離側

マクロレンズを後ろから確認してみてもわかりやすいかもしれません
最短距離側だと絞りが小さく見えますね
遠のく分だけ絞りが実質絞られた状態と同じなのが分かると思います

ただこの表示だと絞りを一段絞って被写界深度を調整しようと思っても
表示が違ってしまっているのでF値をいくつ絞ったのかがわかりにくいのです
ライティング撮影においては非常に便利なのだとは思います

というわけでNikonでマイクロレンズを使用した場合、実効F値が表示されるので
接写した際に開放F値が変化して増えたとしても不良ではありません

他社のマクロレンズでも仕組みは同じなので光量の変化は起こっていますので条件はおなじなのです
ただ表示されるのは公称F値になりますので違うように見えるわけです

Nikonの歴史はカメラの歴史
積み重ねてきた技術はすばらしいものがあります
少しマイクロレンズの仕組みに触れただけでもなかなか深く興味深い内容になると思います
皆様もこの内容を少し頭の片隅にいれた上でカメラライフを楽しんでみてはいかがでしょうか

D850 AF-S60mmF2.8G

D850 AF-S60mmF2.8G

余談です
ここに計算方式を掲載します
実効F値 = 設定したF値 × (1 + (撮影倍率))
となるそうです
























〓〓タイムズフォト〓〓〓〓商品ピックアップ〓〓



[ Category:Nikon|掲載日時:2019年02月06日 12時00分]



≪前の記事 記事一覧 次の記事≫

キヤノン 【新元号令和、平成を振り返る】平成に誕生した「L」レンズ、勝手に8選 2019年04月22日
キヤノン EFレンズで振り返る平成。 「平成」に誕生した「個人的に推せる」EFレンズの数々を写真と共に紹介します。 今回は数あるEFレンズから、筆者が特に思い入れの強い8本を選出しました。 EFレンズは多くの種類から構成されていますがその中でも「Lレンズ」から厳選します。 鏡筒に刻まれた鮮やかな一本の赤いラインには特別感があります。 プロ品質と呼ぶに相応しい卓越した描写性能と優れた操作性、耐環境性・堅牢性を備えたレンズです。 EF50mm F1.0L USM(1989年/平成元年) 当時、35mm一眼...
続きを読む
Canon EOS 8000D+SIGMA 17-50mm F2.8 EX DC OS HSM 【新元号令和、平成31年間を振り返る】平成最後の目黒川桜まつり 2019年04月21日
新元号の発表が迫る平成31年3月の終わり。 愛用の一眼レフを片手に初めて目黒川桜まつりに足を運びました。 「さて、レンズはどれにしようか」 初めての場所だし、混雑すれば自由に動けないかもしれない。 広角か、望遠か、単焦点か…。 そうは言っても、機材をあれもこれも持っていけるわけでもない。 そんな時に持ち出すのは、 「SIGMA 17-50mm F2.8 EX DC OS HSM」 2010年にキヤノン用が発売され、かれこれ10年近く経過しますが、 未だに人気の衰えない平成のロングセラー商品となります。 ...
続きを読む
【新元号令和、平成を振り返る】フィルムカメラからデジタルカメラへ 【新元号令和、平成を振り返る】フィルムカメラからデジタルカメラへ 2019年04月20日
初めて意識的に写真を撮ったのは18歳でした。高校を卒業し、進路がバラバラになる友人達を撮るためにフィルムのコンパクトカメラで撮影をしていました。 それから写真を撮るようになり、アルバイトをしてNikon FM10と50mmを購入。 ボディは壊れるまで使いました。 当時はカメラと言えばフィルムカメラの時代で、進学先で出来た友人達やライブハウスで撮影したりする日々を送っていました。 その頃から「ロンドンの街をフィルムで撮りたい」という夢があり、2016年にお休みをいただいて渡英。 ...
続きを読む
【SONY】遂に始動!驚愕の動物リアルタイム瞳AFの実力!(実写作例多数掲載) 【SONY】遂に始動!驚愕の動物リアルタイム瞳AFの実力!(実写作例多数掲載) 2019年04月19日
SONY α7III(動物リアルタイム瞳AF) + SEL100400GM 2019年4月11日 α9に続いてα7RIII、α7IIIの大規模アップデートが実施されました。 今回のアップデートでは初めて動物を対象にしたリアルタイム瞳AFが搭載されました。 ペットを飼っている方は待望の機能、待っていた方も多かったと思います。 実際の使い勝手はどうなのか? 本当に瞳にAFが合うようになるのか? そんな疑問にお答えすべく、今回は動物リアルタイム瞳AFにスポットを当てて行きたいと思います。 筆者はロングコートチワワ(白)...
続きを読む
SIGMA MC-21 【SIGMA】マウントコンバーターMC-21発売開始! 2019年04月19日
フルサイズミラーレスLマウントユーザーのお客様、大変お待たせいたしました。 使用できる交換レンズ数が広がる大好評のマウントコンバーター「MC-21」、本日発売開始です! ラインナップがまだまだ限定的なLマウントにあって、既に発売されているEFマウントレンズやSAマウントレンズを取り付けられます。これは素晴らしい。 2019年4月19日時点で、対応を謳うレンズは以下の通りです。 【35mmフルサイズ】 12-24mm F4 DG HSM | Art 14-24mm F2.8 DG HSM | Art 24-35mm F2 DG HSM | A...
続きを読む

[↑TOPへ戻る]