【大人の自由研究】Planar vs Summilux !!
夏休みも残り数日というところで、焦って仕上げる夏の自由研究
9月も第2週を迎えましたが、これまでとは一味違う夏休みだったことを加味して提出を認めてください…
幼き日の夏休みを思い出しながらご一読していただけると幸いです。
PlanarとSummilux
ドイツ、いや世界を代表する二大レンズメーカーCarl ZeissとLeicaの代表レンズの名前です。
どちらも長い歴史と素晴らしい描写性能を兼ねそなえた銘レンズですが、どちらが優れているか気になる方は多いかと思います。
本記事ではCONTAX Planar 50mm F1.4 AEJとLeica Summilux M50mm F1.4 ASPH 4thの比較を行いました。
描写の違いやクセ、それぞれの良さに迫っていくことを目標に両雄の描く光をご覧ください。
また、マウントアダプターはRAYQUALのヤシカコンタックスレンズ/ライカMボディ用を使用しています。
すでにご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、
Carl ZeissはLeicaMマウント用にZMシリーズのレンズを販売しています。
今回あえてCONTAXレンズを選んだのは、フィルム時代に活躍していたレンズが現代の最先端レンズとどこまで競うことができるか筆者自身が知りたかったからです。
いくつか作例を比較しながらそれぞれの良さをお伝えしていきます。
焦点距離:50mm / 絞り:F1.4/ シャッタースピード:1/100秒 / ISO:100 / 使用機材:Leica M-P(Typ240) + CONTAX Planar 50mm F1.4 AEJ
焦点距離:50mm / 絞り:F1.4/ シャッタースピード:1/100秒 / ISO:100 / 使用機材:Leica M-P(Typ240) + Leica summilux M50mm F1.4 ASPH 4th
レンズを付け替えるとこっちを向いてくれなくなってしまいました…
前ボケの美しさ・毛並みの解像感はほとんど差はありません。
目を凝らすとPlanarの方は後ボケが二重線になっていますがSummiluxは自然なボケ具合、流石です。
ここからは1枚ずつご覧ください。
焦点距離:50mm / 絞り:F1.4/ シャッタースピード:1/400秒 / ISO:100 / 使用機材:Leica M-P(Typ240) + CONTAX Planar 50mm F1.4 AEJ
こちらも後ボケが少し気になりますが、強い逆光の中かなり粘りのある描写を得ることができます。
葉の周りの滲みは幻想的な雰囲気を演出したい際などに活かしてみてはいかがでしょうか。
焦点距離:50mm / 絞り:F1.4/ シャッタースピード:1/250秒 / ISO:100 / 使用機材:Leica M-P(Typ240) + Leica summilux M50mm F1.4 ASPH 4th
ほぼ正面に夕日を捉えての一枚。
さすがにフレアがでていますが、ボケの滑らかさや滲みの無さでPlanarとは違う現代的な描写を実現しています。
焦点距離:50mm / 絞り:F1.4/ シャッタースピード:1/100秒 / ISO:100 / 使用機材:Leica M-P(Typ240) + CONTAX Planar 50mm F1.4 AEJ
ガラス越しの鏡にピントを合わせてみました。
Planarは前ボケが非常に落ち着いているので、被写体の前にボケを配置すると一層美しく被写体を浮き立たせることが可能です。
ガラスと鏡の質感・反射の表現も文句なし。
焦点距離:50mm / 絞り:F1.4/ シャッタースピード:1/100秒 / ISO:100 / 使用機材:Leica M-P(Typ240) + Leica summilux M50mm F1.4 ASPH 4th
この比較ではほとんど違いを見つけることができません、反射している光の滲み方が違うことくらいでしょうか。
今回の比較では後ボケと滲みの点でSummiluxが非の打ち所のない現代的な写りを実現していること、
Planarも年代を感じさせない解像力・質感描写を発揮し、オールドレンズらしい光を使った遊びができるということがわかりました。
ここまでの比較でお忘れの方がいらっしゃるかもしれませんが、今回使用したSummiluxは非球面レンズ搭載の現行品、対してPlanarはヤシカコンタックスブランドで1970年代に発売したものです。
現代の贅を尽くしたSummiluxか、旧き良き光を操るPlanarか、写したい光や瞬間に応じてお選びください。