銘匠光学（めいしょうこうがく）というメーカーをご存じでしょうか？
中国の深圳に本社を置く新興光学メーカーです。
低価格ながら外観、レンズともに定評があり、ミラーレスカメラの普及とともに急速に知名度が上がっている今注目のメーカーです。

本日は銘匠光学のレンズシリーズであるTTArtisan（ティーティーアーティザン）から、35mm F1.4 C(フジフイルム X用)をピックアップして作例と共に簡単にご紹介したいと思います。

今回は通常のブラックタイプではなく4月30日に新発売となるシルバータイプをチョイスしてみました。
低価格帯レンズのシルバーモデルはプラスチック感が強いものが多いのですが、本レンズは金属製だけあって質感、見た目ともに上々の仕上がり。
今回ご紹介する「フジフイルム Xマウント用」以外にも「キヤノン EOS Mマウント用」「SONY Eマウント用」「マイクフォローサーズ用」がラインナップされています。

レンズ径は39mmと大口径レンズとしては小型、重量も約180gと非常に扱いやすい仕上がりです。
MFレンズなのでモーターなど余計な部品も必要なく、軽量/低価格に貢献しています。

レンズキャップは金属製の被せ式となっており、一体感も相まって高級感が感じられます。
値段を知らずにレンズだけ見ると、とても9000円以下のレンズには思えないのが凄いところです。

フジフイルム X-Pro3 DR シルバーに装着してみました。クラシカルな見た目がピッタリです。
X-PRO系であれば電子ビューファインダーに切り替えることでMFレンズでもしっかりとピント合わせが出来るので、オススメの組み合わせです。

シルバーといえばX-Tシリーズということで、X-T4にも装着してみました。
シルバー色のレンズはあまり存在しないので、このカラーのレンズを探しているユーザーも多いはず。
質感も本体に対して劣ることもなく、一体感が感じられます。

見た目はもちろんのこと、X-T4であればボディ内手振れ補正が搭載されているのでより一層本レンズを楽しむことが出来ます。
最近人気の高いフジフイルム X-S10もX-T4と同様にボディ内手振れ補正が搭載されているので、そちらとの組み合わせもおすすめです。

では、実際に撮影した写真を少しご紹介いたします。

ふと空を見上げていると、ビルの間を飛行機が飛んでおりすかさずシャッターを切りました。
MFレンズではありますが、サッとピントを無限大の方向に回せば撮影が出来るので、咄嗟の出来事にも対応できました。

大口径レンズなので、開放値F1.4で撮影すれば立体的に仕上げることが出来ます。
よく比較されるオールドレンズと比べるとピントもしっかりしており、柔らかいというよりは硬い描写の印象を持ちました。
この写真はフジフイルム フィルムシミュレーション クラシックネガにて撮影を行っています。

公園の小さな滝をシャッタースピードを上げて撮影しました。
大口径レンズはボケを生み出すだけでなく、シャッタースピードを稼ぐ点でもメリットを感じられます。

光に照れされてキラキラと透き通った新緑を撮影。
こちらも開放値F1.4での撮影ですが、想定していたよりフリンジ(色収差)も少なく、9000円の価格を考えると非常に優秀に思えます。

最短撮影距離は28cmと寄ることができ、小さな被写体も大きく撮影することが出来ます。
撮影倍率は公開されていませんが、体感値としては0.2～0.25倍といったところでしょうか。
MACRO系の名称がつくズームレンズと同程度の性能となっており、寄りの写真も積極的に撮影することが出来ます。

最後に花を接写にて逆光撮影してみました。
今回もフリンジの発生が少なく、非常に綺麗な描写です。
ゴーストの発生はあまり目立ちませんが、フレアは少しだけ強めに感じます。
クラシックネガとの相性が非常に良いので、是非フジフイルムユーザーには試していただきたい一本です。

以上、いかがでしたでしょうか？
今日の時点での金額が8,910円(税込み)と非常にリーズナブルながら描写はしっかりしており、コストパフォーマンスに優れる本レンズ。
ズームレンズしか所有していない方や単焦点レンズを試してみたい方、MFレンズに挑戦してみたい方には非常におすすめできる一本です。
シルバータイプを装着する事で普段のカメラとは違った雰囲気になるので、ブラックとは違った楽しみ方をしてみるのもおすすめです。