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【etc.】CFexpressカードの選び方…各種規格をご紹介!

【etc.】CFexpressカードの選び方…各種規格をご紹介!

現在、ミラーレスカメラのメディアとして普及が進むCFexpressカード。

しかし種類や用語が多く、分かりづらいため、よく分からないまま使っている方も多いのではないでしょうか。

ここでは、CFexpressカードを選ぶ際に、参考になるよう、情報を取りまとめてみました。

 


目次
  1. フラッシュメモリってなんだろう?
  2. CFexpress カードとは
  3. CFexpressのTLCやpSLCって何?
  4. CFexpress 2.0と4.0
  5. VPG400とは?
  6. 容量はどれくらい必要?
  7. 結局どのカードを選べばいいの?

  フラッシュメモリってなんだろう?

 

フラッシュメモリとは、データ記憶装置のひとつで、電源から通電していなくてもデータを記録できる「不揮発性メモリ」です。

このようなフラッシュメモリは、大きく分けてコストパフォーマンスに優れ、高集積化(=大容量化)が行いやすく、データの書き込みにも秀でたNAND型と、

コストは高くなってしまうものの、高速な読み出しを実現しているNOR型に大別されます。

一般的に、デジタルカメラ向けのフラッシュメモリとして採用されている民生品は、NAND型が主流です。

カメラ用に市販されているCFexpressカードも、NAND型のメモリに分類されます。

 

 

フラッシュメモリは、その筐体の中に無数のセルという小さな部屋を持っており、そこに電子という小さな粒を保管したり、放出したりすることで、情報を記録します。

この電子がある状態、ない状態をそれぞれ1と0とし(2進数)、その組み合わせが情報を形作るわけですね。

セル一つに対し、bitという単位を用い記録され、1bitが8個あつまり8bitになると1Byteとなります。

1Byteはさらに1024個集まる(2の乗10乗)と1Kilo Byte (KB)となり、1KBがさらに1024個あつまって1Mega Byte(MB)、さらにそれが1024個で1Giga Byte(GB)、そして同じようにしてTera Byte(TB)となります。

 


  CFexpress カードとは

 

CFexpressカードは、SanDisk社などが主導したコンパクトフラッシュアソシエーションにおいて策定された、

取り外し可能なリムーバル記憶カード規格の一つです。

PCなどの環境で広く普及した、PCIe(PCとの入出力に関するインタフェース規格)や、

PCIeを基に、SSDなどの記憶ストレージとPCが通信を行うのに最適化されたNVMeといったプロトコル規格に適合しています。

ざっくりいうと、インターフェースは機器の接続に関するかたち、

プロトコルは接続する際、機器とやりとりを行う取り決めのことを指しています。

 

 

 

これらの規格は、通常SSDなどのPC用記憶機器が、PCと通信を行うのに使用されるため、互換性に秀でており、かつ、

従来のSDカードなどのフラッシュメモリと比べ、大容量化・高速転送などを可能にしています。

そんなCFexpressにはフォームファクタという形状規格があり、SDカードに近い小型サイズのType A、既存のXQDカードと同寸法を採るType  B、

さらに大きなサイズとなるType Cなどが存在し、デジタルカメラ製品では主としてType AやType Bが採用されています。

ご自身が使用されるカメラがどのタイプになるかは、事前に確認いたしましょう。

 

 

 


 CFexpressのTLCやpSLCって何?

 

まず前提として覚えておきたいのは、SDカード、XQDカード、CFexpressなどのようなフラッシュメモリである不揮発性メモリは、寿命が存在します。

前述したセルに対し、データの記録を繰り返し行うことで、徐々に劣化していっていき、劣化が進行すると、最終的に記録できないなどの状況になることがあります。

製品によりばらつきはありますが、一般的なフラッシュメモリはで数千~数万回程度の書き込みで寿命にいたるとされています。

 

さて、CFexpressカードの性能指標の一つとして、TLC(Triple Level Cell)とpSLC(pseudo Single Level Cell)などという言葉をよく聞きます。

この「~Level Cell」というのは、前述した1bitを記録する部屋を、どう分けるか、という考え方です。

1つのセルを1部屋で使うSingle、2部屋で使うMulti、3部屋で使うTriple、4部屋で使うQuadなどほか、複数部屋に分かれているものを疑似的に1部屋として使用するpSLCがあります。

現在流通している民生品では、比較的安価なTLCと、やや高価ながら転送速度や製品寿命に優れたpSLCといった形で分かれています。

 

 

なぜこのような形になっているかというと、CFexpressやSDカードのようなフラッシュメモリにおいてセルに1bitのデータを保存する際、

部屋を分けることで保管するデータ量を増やすことが出来ますが、データを読み出し速度の低下や、フラッシュメモリそのものの寿命が相対的に短くなってしまう傾向があります。

pSLCは、pseudo(疑似)という言葉通り、TLC等の複数小部屋に分かれているセルを疑似的に1つのセルとして贅沢に使用する事で、製品寿命や読み出し速度の向上に寄与しています。

一方で、pSLCは、たとえばTLCがベースとなっている場合、本来1セルで3bit記録できるセルを1bitしか記録できず、3bit分の情報を記録するのに3倍のセルが必要となるため、結果的にコストが高くなる傾向があります。

しかし、実際のSLCで同容量を実現しようとした場合、pSLCよりもさらに高コストとなってしまうため、pSLCは、ある程度の製品寿命やパフォーマンスを実現しつつも、SLCと比較しコストも抑えているというNANDと言えます。

 

 

SLCとTLCの比較(例)。TLCのほうが、1セル当たりのデータ保存可能量が多いため、低コストで大容量化を実現可能。

一方で、1セル当たりの書き込み回数が多くなり、製品寿命はSLCやpSLCと比較し短くなります。


 CFexpress 2.0と4.0

 

CFexpressは、Type AからType Cの間で、採用するPCIeのレーン数が異なります。

レーン数は、たとえばCFexpressと接続される機器をつなぐ道路と考えることができます。

レーン数、すわなち道路の数が多ければ、より多くの車で通行、つまり通信ができるので、データの高速転送が叶います。

Type Aでは1レーン、Type Bでは2レーン、Type Cでは4レーンが採用されています。

さらに、このPCIe規格にも世代が存在し、新しい世代は前世代に比べ、1レーンあたり2倍のデータ転送能力を備えます。

現在、CFexpressカードで主流となっているPCIe世代は3.0と4.0であり、

「PCIe 3.0を採用するCFexpress 2.0規格」と、「PCIe 4.0を採用するCFexpress 4.0規格」が存在します。

 

 

これは先ほどのように道路にたとえた場合、CFexpress 4.0のほうが、通過する車の速度がとても高速であるイメージで、

同じ時間で比較した際、より複数の車(情報)をやり取りすることができます。

一方で、CFexpress 4.0は転送速度は高速となりますが、比較的高価格となり、また通信速度を十分に発揮するためには

PC側やリーダーでも規格に対応した周辺機器をそろえる必要があります。

 

 


 VPG400とは?

 

上記とは別に、VPG400という規格があります。

これは、前述したコンパクトフラッシュアソシエーションが策定した、動画の転送に関する規格で、

対応したカメラでVPG400規格に準拠したメモリーカードを使用すると、

最低でも400MB/sの書き込み速度を保証するというものです。

VPG400は、カメラ側でも対応している必要があり、既存のカメラ製品では、キヤノン R3やR5などが対応しています。

8K動画や高速連写を継続的に行うビデオグラファー・フォトグラファーの方は、チェックすべき項目です。

 


 容量はどれくらい必要?

 

実際に撮影に必要な容量については、カメラや撮影者によって様々となります。

例えば、2400万画素のJpegデータのサイズを仮に20MBと仮定した場合、64GBでは単純計算で3200枚の写真を撮影することが可能となります。

ただ厳密にいえば、メモリーカードに含まれるメタデータや、撮影画像のデータサイズも一律ではないため、これより減少することもあるでしょう。

また、同じ2400万画素でもRAWデータで記録した場合は、撮影可能枚数はもっと少なくなります。

 

その他、メモリーカードに撮影画像を記録した際に含まれるメタデータは、カメラのメーカーや機種ごとに異なっています。

原則、画像記録ができない、読み込めないなどといったトラブルを防ぐため、カメラごとにフォーマットしたメモリーカードをご使用いただくことを推奨いたします。

 

ユーザーの方個々人で様々な考え方があると思いますが、下記に個人的な所感から目安を記載いたします。

 

①2400万~3600画素のカメラで、RAW画像を記録したりするが、連写などはあまりしない、普段使いが中心。
→32GBから128GBほどがオススメです。

②2400万~3600画素のカメラで、動画撮影をメインで使用したり、高速連写を行うことがある。

→128GBから512GBほどがオススメです。

③4500万~6000万画素以上のカメラで、RAW画像を記録したりするが、連写などはあまりしない、普段使いが中心。

→64GBから256GBほどがオススメです。

④4500万~6000万画素以上のカメラで、動画撮影をメインで使用したり、高速連写を行うことがある。

→256GBから1TBほどがオススメです。

 

また、分けられる範囲で、細かくメモリーカードの容量を分けて複数枚所持されたほうが

いずれかのカードが不具合に直面した場合の対応が可能なため、複数所持を推奨いたします。

 


 結局どのカードを選べばいいの?

 

上記を踏まえたうえでも、複数のメーカーや、複数のラインナップがあり、迷ってしまう方もいらっしゃるかもしれません。

そんな時おすすめのCFexpressカードを下記でご紹介いたします。

 

①価格は抑えつつCFexpressカードが欲しい
TLCを採用するなどで、価格を抑えたラインアップです。


 

②高速な転送速度や、高い耐久性のあるCFexpressカードが欲しい

pSLCの採用や、CFexpress 4.0規格に適合しているラインアップです。


 

③高いクオリティを求められる動画撮影や、高画素で高速連写を行うためのCFexpressカードが欲しい

VPG400など、最低継続書き込み速度などのスペックから、クオリティの高い動画撮影におすすめなラインアップです。

 


以上、CFexpressカードの選び方を、さっくりご紹介いたしました。

ちなみに、当社では新品のほか、中古のCFexpressカードもお取り扱いしております。

もし、価格を少しでも抑えたい!という方は、ご覧になってみてください。

▼CFexpressカードやカードリーダーのお取り扱いはこちら!▼
MapCameraのCFexpress関連製品一覧

[ Category:etc. | 掲載日時:25年06月11日 19時00分 ]

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