【FUJIFILM】「静」と「動」… RED BADGE レンズの愉しみ方
こんにちは。
大型連休も終わり連休の疲労が溜まっている方も多いのではないでしょうか。
筆者もご多分に漏れず連休があればカメラを片手に遠出をしてしまいます。
さて、皆さんはこの大型連休はどちらに行かれたでしょうか。
一方でどこにも行っていないという方も多いのかもしれません。
インドア派(静)、アウトドア派(動)という言葉があるように連休中の楽しみ方は人それぞれです。
それは写真の世界でも同様で、静物(風景やスナップ)を撮ることが好きな人、そして動体(スポーツや乗り物)の撮影を楽しむ人など様々な方々がカメラを愉しんでいます。
そこで今回は、FUJIFILMの最高級レンズシリーズにあたるRED BADGEの紋章を据えた、フジノン XF50-140mm F2.8 R LM OIS WRを使って「静」と「動」の2つの視点から撮影を愉しんできました。
それでは最後までお付き合い下さい。
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今回使用した機材
X-T5 ボディ ブラック
XF50-140mm F2.8 R LM OIS WR
「動」
まずは動体、動き物の代表格とも言えるモータースポーツを撮影してきました。
シャッタースピードや絞りなどの露出設定を柔軟に変更できるようにするため、マニュアルで撮影を行いました。
さらに今回の撮影では機動力を良くするため、レンズに付属されている三脚座は取り外し、一脚などの固定機材は使わずに撮影を行っています。
時速300キロ以上で駆け抜けるマシンをカメラで追います。
今回使用したX-T5には被写体AF検出に自動車や飛行機、電車など計6個の被写体の検出設定ができるため、こうしたモータースポーツなどで撮る被写体が決まっている場合には大変役に立つ機能です。
また、スポーツファインダーモードは動きが速い被写体に対してとても便利な機能です。
スポーツファイダーモードにすると画面に1.25倍にクロップされた枠が表示され、その枠の外側の被写体を常に認識しながら撮影することができるFUJIFILM独自の機能となります。
これにより、1.25倍のクロップという制約はあるものの、動きの速い被写体も難なく画面内に収めることができました。
まさに、OVFのブライトフレームをそのままEVFに応用したかのようなFUJIFILMらしい発想です。
ところ変わってこちらは空の乗り物です。
同じく時速300キロ以上で離発着を行う飛行機も車と同様になかなか止めるのが難しい被写体です。
XF50-140mmはF2.8通しの明るいレンズなので、望遠端でもシャッタースピードを遅くせずに撮影が可能です。
そのため、被写体ブレを起こすことなく、しっかりとピントの合った写りを得ることができます。
また、AFの駆動方式がLM(トリプル・リニア・モーター)のため、高速性、静粛性、操作性(AF時のレンズ移動が少ない)の3つの観点からも取り回しの良いレンズになっています。
その他にもOIS、5.0段分の手ぶれ補正を備えており、X-T5のようなボディ内手ぶれ補正搭載のカメラと併用することで6.0段分の補正をかけることができます。
この補正効果により、今までのような三脚や一脚に依存するような条件が緩和され、より自由で軽快な撮影表現が可能になりました。
FUJIFILMの最高級レンズシリーズにあたるRED BADGEレンズには、
「ズームレンズでも絞り開放から描写性能はピークであるべき」。この考えのもとに、富士フイルムの最高の技術を惜しみなく投入し、色収差を徹底して抑え、フレア・ゴーストに強い耐性を持つレンズを設計。(FUJIFILMのHPから引用)
という思想があります。
これによって、F2.8の開放でも色収差の目立たないヌケの良さと圧倒的な解像感を体感することができました。
「静」
さて次は静物、止まっている被写体に焦点を当ててみたいと思います。
このXF50-140mmは先述したようにズームレンズにも関わらず色収差が抑えられており、ヌケ感が非常に良いレンズです。
また、コントラストや階調性にも優れており、春の暖かなひだまりの空気感をカラフルに収めることができました。
望遠レンズならでは立体感とボケのきれいさも忘れてはいけません。
菜の花の茎1本1本をしっかりを描写し、その前後のボケ表現もお見事です。
この立体的でシャープな描写ときれいなボケ表現を見る限りだと、ポートレート撮影にも大変活躍してくれるレンズではないかと思います。
レンズ重量も995g(三脚座は含まない)と1kgを切る重さのため、風景やスナップ撮影でもこのレンズの描写力を存分に味わうことができる点も大変魅力的です。
特にF2.8通しの望遠レンズなどは撮影用途を限定することが多くなりがちですが、このくらいコンパクトで軽量であれば様々な場面で活用できるのではないかと実感しました。
大粒の雨が降る中でしたが、防塵防滴仕様のこのレンズには何の心配もいりません。
そのおかげで、雨で霞んだ中で輝く誘導灯の光を、まるで柔らかな空気を纏ったかのように切り取ることができました。
※今回使ったX-T5も同様に防塵防滴仕様のカメラになります。
防塵防滴仕様を謳っていないカメラに装着する場合には必ずしも効果は期待できません。
ここまで、「静」と「動」の被写体をそれぞれ撮りながらこのレンズの愉しみ方を探ってきました。
皆さんはどのような感想を持たれたでしょうか。
筆者の印象としては、とにかく色々な場面で使ってみたくなるレンズだなと感じました。
まさにRED BADGE の銘に相応しい描写力を持っており、被写体に囚われずに活躍してくれるレンズだと素直に感じました。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
この記事が皆様の好奇心を刺激し、
それではまたお会いしましょう。