【FUJIFILM】X-T4 インタビュー Vol.3


FUJIFILM X-T4 インタビュー

今回『X-T4』に搭載されているメカニカルシャッターは最大15コマ/秒に加え、シャッター耐久性も大幅に進化しました。しかし、どうしても超望遠レンズを付けて動体撮影するようなカメラのイメージが無いように感じます。その点はどのようにお考えでしょうか?

上野 氏: これもおっしゃる通り先入観やイメージかなと思うのです。『X-T3』でもミラーレス機では相当なAF追従性を持っているのに、カメラ雑誌のAF追従性テストなんかでは「予想外に高性能だったのはX-T3だ」とか書かれてしまう。こちらとしては全く予想外だとは思っていないんですけども(笑)

今でも引きずっているなと感じるのが、『X-Pro1』を出した時にコントラストAFしかなく、最初に出したXF35mmF1.4Rが100g以上のフォーカスレンズユニットをDCモーターで動かしていたためにAFが遅かった、という事実ですね。当時はAFを速く動かせる訳が無かったんです。そういうのもあって、「動きものに合わない」「AFが遅い」=Xシリーズというのが、大きなインパクトとして多くの方に擦り込まれてしまったのかなと思います。特に初期の機種以降Xシリーズを使っていない方から「Xは画質は良いけどAFが遅いからね」と今だに言われている気がしますね。

『X-T3』や『X-T4』、『X-Pro3』などに搭載されている像面位相差AFは撮像素子に対して100%のエリアをカバーしています。そしてPro3やT4は-6EVまで合掌する低輝度性能も持っています。カメラが新しくモデルチェンジするたびに画質や機能などが向上していく訳ですが、実はXシリーズの登場以来、今日までで最も進化したのはAF性能です。それも、かなりのジャンプアップです。なので、新しいXシリーズを使っていただくと、皆さん驚いたように「意外と合うね!」と言われるんです。私達としては全く意外では無いんですけど・・・

シャッターなどメカニカルな部分が良くなっても、AFが付いて来ないのでは意味がないと考えていますので、『X-T4』のAFは更に精度が出るよう開発を進めました。AF追従性では特に直進で向かってくる物への反応が素晴らしいですし、今まで少し苦手だった遠ざかっていく被写体に対しても『X-T4』では大きく向上しています。

そして、全てのXシリーズに言えることですが、備わっている顔・瞳AFも常に新しい機種が出るたびに、どうやればより精度を上げられるかと研究して、製品にフィードバックさせています。そう言った意味では『X-T3』→『X-T30』→『X-Pro3』→『X-T4』と、たった1年半の間でもどんどんAF性能が良くなっているのです。

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『X-T4』に手振れ補正が搭載されると話題になった際、X-Hシリーズの後継は出て来ないのでは?という噂がネット上で広まっています。しかし、先ほどのお話の中で「X-Hは今後も継続していく」とおっしゃっていました。多くの方が気になっている点だと思いますので、もう少しお話を伺っても良いでしょうか。

上野 氏: そうですね。まず、X-Hシリーズというのは手振れ補正だけが特徴なのではなく、大型グリップで望遠レンズとの親和性を向上させ、マグネシウムの厚みを増してボディの剛性や堅牢性を高めるなど、非常にタフに作ってあるカメラです。結果、他の機種と比べるとサイズや重量という点では増してしまうのですが、やはりプロの信頼性や、ハイスペックを維持するためにはオーバークオリティと思えるようなことも、このようなカメラには必要だと考えています。Xシリーズでは撮影シーンやスタイルに合わせて、同じ画質を担保しながら、それぞれ特徴を持ったカメラをラインアップしています。ですから、X-HシリーズはX-Tシリーズとは明確にコンセプトが異なるカメラにしていきたいと考えています。動画機能も含め、撮影目的や撮影シーンも異なるユーザーを想定しています。単なるデザインや操作性の違いだけでは2つのシリーズを共存させる意味がありませんから。現在、そういったことを含め鋭意検討中ですので、もう少しお時間をいただければと思います。

 

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『X-T4』の一部機能を、同じセンサーとプロセッサーを搭載している『X-T3』などへファームアップさせる予定などありましたらお聞かせください。

上野 氏: それは今検討中です。確かに主要デバイスが同じであれば新機能を既存機種に搭載することは物理的には可能です。しかし、モデルチェンジに合わせてファームウェア自体も随時マイナーチェンジをしています。そのため、新機種の新しいロジックをそのままコピーすれば、既存機種でも新機能がすぐ使えるようになるとは限らないのです。既存機種へ機能を落とし込むのために専用ファームを新たに開発しなければならない場合もあります。昨今、デジタルカメラの販売競争が非常に厳しい中で、新製品開発を続けながら既存機種のファームウェア開発に割り振れる人員や時間は限られてしまいます。もちろん、ユーザーの皆さんの期待は理解していますので、機種ごとの特徴を考えながら、どの機能を既存機種に落とし込むのがベストなのかを考えていきたいと思います。

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最後にこれから『X-T4』を購入される方、検討されている方にメッセージをお願いします。

上野 氏: 一言でいうとX-T4は「Perfect X」です。静止画・動画のありとあらゆる被写体や撮影シーンに対して極めて高いレベルで応えることのできるカメラで、本当に史上最強のXが完成したと言っても過言ではないと思っています。APS-Cセンサーのメリットを最大限に生かし、ボディだけでなくレンズを含めたシステムのコンパクトさや、例え最高級レンズでも同スペックのフルサイズ用と比べて圧倒的に低価格に抑えられるコストパフォーマンス、そして何より富士フイルムが誇る優れた色再現など、Xシリーズは大変魅力溢れるカメラシステムです。すでにXを使用しているユーザーなら私がいちいち言わなくても分かっていただけていると思いますので、今までXを知らなかった、使ったことがなかったという方に是非『X-T4』を使っていただきたいと思っています。

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[ Category:FUJIFILM | 掲載日時:20年04月10日 11時47分 ]
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