ライカビギナー奮闘記の4回目は「GoToトラベル キャンペーン」の助成を受け、伊勢参りに出掛けてきました。
これまでは、大きな一眼レフと約1KgのF2.8ズームを2本持参するのが旅の定番でしたが、システム乗り替えによりボディとレンズ合わせて1Kg未満と大幅なダイエットに成功。多少忙しい行程でも、身軽になった恩恵は大きく快適な旅が楽しめました。改めて軽量機材の有り難さを実感しました。
使用機材:Leica M10-P +SUMMICRON M35mm F2 ASPH.(第4世代) 1/45秒 / F2 / ISO 100
東京駅から早朝の新幹線に乗り名古屋へ。そこから近鉄特急に乗り換え伊勢市駅へ。伊勢神宮外宮まで約3時間半の道のりです。
伊勢神宮は外宮と内宮の2箇所に分かれており、一般的に外宮から参拝するのが習わしとされています。
参道をすすんでいると、早々に警備の人に制止を求められました。そして、私のカメラをチラッと見た後「フラッシュ焚かなければ写真撮っても大丈夫ですよ」と一言。
状況が飲み込めないまま前方に目をやると正面から神職の方が一列に歩いてきました。玉砂利を踏む音まで揃った綺麗な行進に思わず見とれてしまいます。反応が遅れた上に、白い装束と木漏れ日が重なるとレンジファインダーの二重像がとても見づらく、ピント合わせにまごつきます。改めて経験不足を痛感しました。
使用機材:Leica M10-P +SUMMICRON M35mm F2 ASPH.(第4世代) 1/350秒 / F2 / ISO 100
伊勢神宮は20年に一度社殿を建て替える式年遷宮が行われます。平成25年まで正宮があった古殿地の前に縄で囲まれた石がありました。「三ツ石」と呼ばれるもので、建て替えの際、お祓いをする場所だとか。そんな神聖なものが道の真ん中にあるとは驚きです。
使用機材:Leica M10-P +SUMMICRON M35mm F2 ASPH.(第4世代) 1/2000秒 / F2 / ISO 100
外宮正宮での撮影は禁止されているので、鳥居の手前でカメラをバッグにしまいます。出し入れしやすいコンパクトなカメラはこういう時便利です。
使用機材:Leica M10-P +SUMMICRON M35mm F2 ASPH.(第4世代) 1/250秒 / F2 / ISO 100
外宮を参拝した後は、バスに乗り内宮を目指します。
外宮にも内宮にも沢山の菊の花が飾られていました。訪れたのが11月初旬ということもあり、このようなイベントに当たると少し得した気分になります。
使用機材:Leica M10-P +SUMMICRON M35mm F2 ASPH.(第4世代) 1/3000秒 / F2 / ISO 100
内宮にはすぐ脇を流れる五十鈴川に専用の御手洗場があります。他の神社同様、手水舎もありますが、丁度色づき始めた紅葉が綺麗だったので川の水で洗いました。水面に紅葉が写し出される綺麗な流れに心も清められる気がします。
使用機材:Leica M10-P +SUMMICRON M35mm F2 ASPH.(第4世代) 1/30秒 / F2 / ISO 100
外宮同様、多くの神様が祀られた広い敷地には、自然豊かな清々しい空気に包まれており、胸一杯にその空気を吸い込みたい気分になります。マスクをしなくてはならないのが本当に残念です。
使用機材:Leica M10-P +SUMMICRON M35mm F2 ASPH.(第4世代) 1/250秒 / F2 / ISO 100
風日祈宮へ向かう途中、小さな橋を渡りました。内宮といえば入口にある宇治橋が有名ですが、こちらの方が人混みも少なく、周囲の緑がより身近に感じられます。
使用機材:Leica M10-P +SUMMICRON M35mm F2 ASPH.(第4世代) 1/1000秒 / F2 / ISO 100
内宮正殿には皇室の御祖先にもあたるの天照大御神が祀られており、伊勢神宮は約2000年の歴史を持つとも言われています。20年ごとに建て替えらている社からはまだ新しさも感じられますが、周囲の巨木がその歴史を物語っています。
建て替えの度に多くの木材を使用することから木の育成はもちろん、使用後の古材の有効活用にも注力しており、本ブログ表紙写真の鳥居(内宮入口にある宇治橋前の大鳥居)も旧正殿の棟持柱が再利用されているとのことです。
使用機材:Leica M10-P +SUMMICRON M35mm F2 ASPH.(第4世代) 1/3000秒 / F4 / ISO 100
お参りの後は、内宮前に栄える「おはらい町」に向かいました。五十鈴川沿いに続くノスタルジックな雰囲気の商店街で、伊勢参りの歴史を感じることができます。 実際、伊勢参りの歴史は古く、街道が整備され治安が良くなりはじめた江戸時代からブームになったと言われています。当時は江戸から片道15日もかかったそうですが、今は新幹線を使えば3時間半の時代。便利な世の中になったものです。
使用機材:Leica M10-P +SUMMICRON M35mm F2 ASPH.(第4世代) 1/1500秒 / F2 / ISO 100
伊勢の名物と言えば柔らかい伊勢うどんが有名ですが、甘党の私が目指すのはここ。
子供の頃お土産で赤福をもらった際、ベテランのお姉さんが作ると餡のくぼみが2本、指の細い若い娘さんが作るとくぼみが3本になると教えてもらったことがあります。冷静に考えれば大量生産の機械化の時代にそんな商品のバラツキがあるはずもなく、都市伝説みたいなものと分かるのですが、小さかった私は信じてしまい、1度も見たことのない3本のくぼみを楽しみにしていました。久しぶりに赤福を食べたら、ふと昔の事を思い出し懐かしい気分になりました。
ライカを所有して約半年、実稼働はまだ数回ですが少しづつ機材に慣れ始めたことで最近、次のものが欲しくなる悪い病気が出始めていましたが今回、35mm1本で撮り続けて感じたのは本レンズの使いやすさでした。使い込むことによって、より満足度が増してくるのがライカの魅力。もっと深い魅力が感じられるよう、一途に頑張ろうと思います。