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【HASSELBLAD】XCDレンズが解き放つ、1億画素カメラの真のポテンシャル④

【HASSELBLAD】XCDレンズが解き放つ、1億画素カメラの真のポテンシャル④

デジタル時代に中判カメラの魅力を再定義したハッセルブラッド。
その独自の世界観を支えるのが、Xシステムのミラーレスカメラ用に設計されたXCDレンズです。
卓越した光学性能、レンズシャッターによる全速ストロボ同調、そしてコンパクトな設計。これらは、中判の豊かな階調や空気感を、より身近なものにしてくれます。
このレンズは、プロの現場からハイアマチュアのクリエイティブな挑戦まで、幅広い写真家を魅了し続けています。
この記事では、そんなXCDレンズの魅力と特徴を深掘りしていきましょう。

今回ご紹介するレンズはXCD75mm F3.4 Pです。発売は2024年11月と、XCDレンズの中でもかなり新しいレンズとなります。

35mm判換算で59mm相当。少し狭めの標準レンズ、もしくはちょっと短い中望遠レンズといった焦点距離です。
「ポータブル」を意味するXCD 「P」シリーズの名を冠したレンズらしく、質量は約398g。全長も約76mmと、とても小型軽量に仕上がっています。
近い焦点距離のレンズラインナップとして、XCD80mm F1.9と既に生産完了したXCD65mm F2.8がありますが、XCD80mmの質量が約1044g、XCD65mmが約727g。XCD75mm F3.4 Pのコンパクトさが際立ちます。

価格も現在、新品で31万円台と、XCDレンズ群の中では比較的お求めやすいお値段。広角系レンズと合わせての1本など、レンズシステムを構築するうえで選択肢に挙げておきたいレンズです。

では、肝心の写りはどうか?見ていきましょう。
今回はX2D 100Cに装着して撮影を行いました。

撮影は9月下旬。まだまだ夏を思わせるような強い日差しでしたが、吹く風は涼しさも含んだ優しいもの。撮影にはうってつけの1日でした。

F3.4 1/1600秒 ISO100

まずは絞り開放で、この時期でも活き活きと(?)咲くヒマワリを。花との距離は、1mに満たないくらい。
F3.4と抑えめの開放値ですが、中央部分(これも花だったと)の細かな花粉まで細密に写っているのに対し、その奥の黄色い花弁は柔らかくボケています。
奥に伸びる柵もなだらかにボケていき自然な印象です。

F3.4 1/500秒 ISO100

ポートレート撮影のつもりで。
このレンズでポートレート撮影した場合、距離にもよりますが絞り開放でも背景はかなり形を残すようです。
それでいて、解像力は高いので合焦面が浮き上がるような印象に。
アップの撮影‎より、ちょっと引きで風景とともに撮る感じが向いているかもしれません。

F3.4 1/640秒 ISO64

F8 1/250秒 ISO64

F8まで絞り込んでの撮影。ジェットコースターの人々の笑顔やゴンドラの窓の汚れまで確認できます。
かなり強い日差しだったので、肉眼では光って白っぽく見えていたのですが、XCDレンズはきちんと色彩を表現してくれました。

F4 1/1600秒 ISO64

ローアングルで背面液晶画面をチルトさせての撮影。
35mm判換算59mm相当でも、濃い青空のもとでは周辺減光が見られます。
でもそれがドラマチックな雰囲気を醸し出し、現実感を薄れさせるような効果を。

F4.8 1/250秒 ISO64

金属のサビたところや壁の感じなど色味を忠実に再現しています。

F8 1/200秒 ISO100

絞り優先オートでの撮影ですが、中央部重点の測光が石畳の反射を拾い実際よりアンダー目の露出になりました。
それがかえって雰囲気ある描写に。

F4 1/200秒 ISO200

同じ石畳を2階のバルコニーから。

F5.6 1/250秒 ISO200

前ボケも乱れず自然な感じになるので、こうした切り取り方でもうるさくなりません。

F4.8 1/40秒 ISO200

F5.6 1/13秒 ISO200

だいぶ日も暮れてきました。ハッセルブラッドのナチュラルカラーソリューション(HNCS)は、そんな空気感も変に味付けすることなく、見たままに近い色味で再現してくれます。

F8 1/2秒 ISO800

なるべく絞って撮影したかったのですが、さすがに低感度では撮影困難に。ISOを800まで上げました。
時折風も吹くなか、ちょっと台に添えたら1/2秒でもここまで撮ることが出来ました。

35mm判換算59mm相当という画角は、標準レンズとしても中望遠レンズとしても使えるものでした。
さらに小型軽量なことが、その自由度をさらに高めている気がします。
今回の撮影の間、ずっとストラップを手首に巻き付け片手で持ち歩いていたのですが、全くと言っていいほど苦になりませんでした。
そして、エントリーモデルというには余りある描写性能。
中判レンズらしい解像力、ハッセルブラッドらしい色彩再現力。

このレンズ1本で、街に繰り出すもよし、ポートレート撮影を楽しむもよし。
はたまた広角レンズとの組み合わせで旅に出るのもよいかも…
万能レンズとしてバッグに入れておきたい1本です。

F3.4 1/20秒ISO800

・・・

今回はXCD75mm F3.4 Pを紹介いたしました。
単なる道具を超え、写真家の創造性を刺激するXCDレンズ。
その卓越した描写力は、中判カメラでしか味わえない唯一無二の表現をもたらしてくれます。
「写真を通して、何を伝えたいか?」
この問いへの答えを、XCDレンズはきっと見つける手助けをしてくれるはずです。ぜひ、あなたもこのレンズを手に、新たな物語を紡いでみてください。

[ Category:etc. | 掲載日時:25年09月28日 18時30分 ]

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