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【HASSELBLAD】控えめの明るさのレンズこそ画質が良い

【HASSELBLAD】控えめの明るさのレンズこそ画質が良い

まだまだ寒さが厳しい今日この頃、筆者は気軽に持ち運べて画質も満足できる機材について再考いたしました。
使用するカメラは1億画素の解像度を持ち35mm判フルサイズセンサーの1.7倍の大きさを誇る「X2D 100C」。
AF-Cこそ付いていませんが風景、スナップ、花等、静物を撮るには十分すぎる程の画質と機能でグリップも握りやすい。
あとはレンズ選びが重要となってきますがここはE、V、Pシリーズのラインアップの中であれば携帯性と画質が両立したPシリーズが定番。
XCD 28mm F4PかXCD 45mm F4P、XCD 75mm F3.4Pにしようか、、、ふいにXCDシリーズ初期の世代の明るさが控えめのレンズの描写力はいかがなものか気になって持ち出すことにしました。
そのレンズは「HASSELBLAD XCD 90mm F3.2」、2017年発売のレンズで5000万画素の中判デジタル一眼カメラ、X1D-50Cの時代に発売されたレンズです。
35mm判換算71mm相当の中望遠レンズでポートレートの定番レンズになりますが、1億画素のX2D 100Cではどのような描写を見せてくれるのでしょうか。

枝と空
F3.2 1/2000 ISO64

ピントは中心部分の枝に合わせています。絞り開放から驚くほどシャープで枝や葉っぱの質感も見事に写し出しています。
アウトフォーカスになった細かい枝の部分はボケの傾向によっては二線ボケが現れる被写体ですが、前後ボケともにボケの表現も見事です。つぼみの固い質感もしっかり伝わってきますし、開放F3.2のレンズとはいえ中判デジタル一眼は被写界深度が浅くボケ味を活かした立体感もよく出ています。

丸太

F3.2 1/800 ISO64

丸太の皮が剥け、中の生木が見えるのが確認できます。X2D 100CはタッチパネルのAF対応で背面モニターとEVFのどちらでも覗きながら
任意の場所に簡単にピント合わせることができ、手軽な操作で建築用に使う丸太の写真も仕事の資料用としても簡単におさえられます。
皮の剝がれ具合や中の木についた木の屑の様子が鮮明に分かり、乾燥している感じも伝わってきます。
ホワイトバランスはオートで露出補正のみかけていますが、筆者の肉眼で見た色をそのまま出してくれておりHNCS(ハッセルブラッド・ナチュラルカラー・ソリューション)の実力に驚きます。

草と玉ボケ

F3.2 1/125 ISO100

絞り開放での玉ボケの様子を見てみました。F3.2と単焦点レンズとしては控えめな明るさにはなりますが中判センサーの大きさにより被写界深度も浅く、玉ボケの形も良好です。
手前と奥に細かい草木がある構図だとピントを背景に持っていかれる時がありますがX2D 100Cの倍率1.0倍、576万ドットの高精細なEVFはMFがしやすく切り替え時に、狙ったポイントにピントが合っているかが視覚的に分かるフォーカスインジケーターが付いているので、
一定のコントラストさえあれば1億画素と高解像なカメラでも安心してフォーカシングが可能です。

逆光と木

F8 1/2000 ISO64

画面中心部分に太陽を入れて真逆光の状態でフレアやゴーストの様子を確認してみました。XCD 90mm f3.2は驚異的な逆光耐性でこの写真の他にも逆光や斜光の場所を見つけてはカメラを色々な角度に傾けてなんとかゴーストが出ないか意地悪なくらいに試しましたが、通常撮影する分にはフレアやゴーストが目立つことはありませんでした。
90mm f3.2と堅実なスペックかつ無理に明るさを追求していないためか、レンズの構成枚数や貼り合わせ面も少なく、レンズ内反射が少ないおかげかと思います。

空と曲線

F3.2 1/1600 ISO 64

X2D 100Cの測光システムは中央部重点、中央スポット、スポット測光というラインナップですが、デフォルトでは中央部重点測光となっています。
筆者はハッセルに限らず、どのメーカーでも基本的には平均測光を使っているので、中央部重点は、よほど輝度差がある場合にしか使用しませんが、青空と建物の影になっている部分と明るさに差があるシーンでもハッセルブラッドの優れた測光システムは肉眼で見た時の明るさに丁度良く調整をしてくれます。
100%等倍で拡大するとシャドウ部分が詳細に確認できたりハイライトが当たっている部分のディティールが見えたりと16bitの階調の良さを感じ取ることができました。柵の近くに生えている草はノートPCの画面で見てもディティールがつまっていることが感じられ、拡大すると肉眼では見えていなかった部分が現れ、撮影後の鑑賞にも楽しみが広がります。

青空と人

F3.2 1/1250 ISO 64

「XCD 90mm F3.2」は35mm判換算で71mm相当のレンズでこのような奥行きのあるシーンでも手前の木々にピントを合わせると真ん中から奥の方がアウトフォーカスになりつつも手前はしっかり解像しているので、リアルさが増して立体感があるスナップ撮影をすることができます。
13時少し前の時間帯の淡い青空の色となびくような白い雲が、2月の寒い季節でもどこかほっとするような雰囲気を感じることができました。

池と鴨

F3.2 1/1600 ISO 64

鴨
ふと池に目を向けると鴨の親子でしょうか、水面をスイスイ泳いでいたのでとっさに撮りました。手前に真っすぐと空に向かって長く生えている草があり、AFだとピントがそちらにひっぱられてしまうためMFで狙ってみたところ3枚撮影したうちの2枚はしっかりと鴨のディティールが分かるレベルでピントを合わせることができました。メーカーによっては鳥や動物認識モードが付いているカメラもありますが、ハッセルブラッドのような中判デジタル一眼でも、見やすいファインダーとピント操作に慣れれば動きがゆっくりとして水平に動くような被写体であればMFでも撮影が可能なことが体感できました。

椿

F3.2  1/160 ISO 64

X2D 100Cのタッチパネルの設定では背面モニターとEVFそれぞれでタッチした時に反応するAFポイントを指定することができます。
右利きの筆者の場合、ファインダーをのぞきながら右手でグリップを握るため左手の親指で背面モニターを触ることになりますが、画面の左下をタッチで反応する設定にしていました。更に、タッチパネルの感度も高めに設定すると、ジョグダイヤルがないX2D 100Cでもファインダーをのぞきながら好きな部分に滑らかにピントを合わせることができ、とても使いやすかったです。
また、レンズシャッターの音は小さいながらも耳心地が良くシャッターフィールも良好で、フォーカルプレーンシャッターよりもシャッターショックが小さいです。X2D 100Cの5軸7段の手振れ補正機能と組み合わさって、1億画素の中判デジタル一眼カメラでも35mm判フルサイズカメラのように気軽に高画質に写真を撮ることができます。
青空と木
子供達
いかがでしたでしょうか。
「XCD 90mm F3.2」は重さ619g、長さ95mmと中判デジタル一眼カメラ用のレンズとして重さや長さに配慮した堅実な設計となっており
レンズの解像度やコントラストを表すMTF曲線を見ても開放F3.2とF8のグラフがほぼ変わらない程、優秀なレンズです。
また、ボケ味に関しても素直で整っておりポートレートでもスナップでも被写体を選ばず使える1本です。
発売されたのは5000万画素のX1D 50Cの時代のレンズですが、1億画素のX2D 100Cでも十分に画質を発揮することができコストパフォーマンスも抜群です。AFは現行レンズの方が早さや静かさに置いては一歩譲りますが静物中心の撮影ならMFでも筆者は特に問題がないと思いました。

X2D 100Cのグリップは重さを感じさせず、握った瞬間に撮る気持ちになるクオリティの高い造りになっており、初めて中判デジタル一眼カメラを選ぶ方にもおすすめしたいモデルです。
ハッセルブラッドの色作りの特徴であるHNCSは人間の見た目に近い画作りをカメラ内で仕上げてくれ、JPEG撮って出しでも満足がいく仕上がりにしてくれます。
16bitの階調はシャドウからハイライトまでしっかり写し撮ってくれ、日常使いから旅行まで思い出を人間の肉眼以上に高精細に鮮明に記録してくれます。
開放絞り値の明るさを抑えたレンズとして今回はXCD 90mm F3.2で冬のお散歩をしてみました。また新たに深堀りをしてみたいレンズを探す楽しみができました。

▼今回撮影に使用した機材はこちら



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[ Category:etc. | 掲載日時:26年02月14日 17時00分 ]

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