【Leica】初夏の薔薇巡り
5月中旬、都内でも薔薇の花が見頃を迎えました。
各名所での入場制限も解除されたこともあり、数年ぶりに東京都北区の「旧古河庭園」へ。
鮮やかな色と香りで楽しませてくれる薔薇はシックな洋館がよく似合います。
今回は「Summicron M50mm F2.0 フード組込 (6bit)」を使用しました。
古い設計を受け継ぐレンズですが、さすがは現行レンズ。ピントを画面隅に置いてもシャープに捕らえます。そしてボケは柔らかく、超高画素センサーで切り取っても甘さを一切感じさせません。
強い日差しが差し込むと花はより鮮やかに。
これまでのライカ機は独特な測光方式から落ち着いた雰囲気に切り取る傾向が強かったのですが、センサー自体で測光するようになったM11は、その場の鮮やかさを忠実に捉えるようになりました。
ライブビューによるピント合わせにもだいぶ慣れてきましたので、接写リングを使用する機会も増えてきました。
レンズが持つ最短距離を超えた使い方では、現行レンズとは思えない柔らかさが得られるので、オールドレンズをもう1本買い足したかのような感覚で撮影を楽しむことができます。しかもボケに破綻は感じられず、ソフトフィルターを効果をかけた様な仕上がりになるのがお気に入りです。
旧古河庭園見学の後は、飛鳥山方面に歩きそこから都電で荒川車庫前駅へ。
荒川車庫前駅周辺の線路伝いには薔薇の花壇が続いており、旧古河庭園とセットで廻るのが定番化しています。
色とりどりの花に加え、都電もカラーバリエーションが豊富。さらにカラフルな広告ラッピングもあり、賑やかな配色が楽しめました。
荒川車庫前駅の隣駅は荒川遊園地前駅。先日約4年間に渡る改修工事を経てリニューアルしたあらかわ遊園の最寄駅です。
当面の間は事前整理券が必要とのことでしたが、平日の午後ということもあり予約なしで入場することができました。
遊園地のシンボルでもある観覧車。以前はその古さから怖さもありましたが、建て替えられた観覧車はエアコンや観光案内用タブレットが搭載されとても快適に。高さも8mほど高くなり見晴らしも良くなりました。
あらかわ遊園といえば、小さな動物園「どうぶつ広場」も有名です。
リニューアルされてものどかな雰囲気はそのまま。くつろぐカピバラからもその様子が伝わります。
鉄道好きとして外せないのが園内に静態保存されていた都電6000型車両。運転台下についた前照灯が一つだったことから一球さんの愛称で親しまれていました。
以前は外から眺めるだけの一球さんでしたが、リニューアルを経て喫茶スペースとして開放されていました。
早速、オススメのコーヒーを購入して車内へ。
床板やカウンターテーブルなど一部が真新しいものに交換されていましたが、木製の窓枠や緑色のロングシートを50mmレンズで切り取ると昔と変わらない部分を見つけることができました。
そして驚いたのが、つり革の一部がドーナツみたいなパン(購入して食べることができます)になっていたこと。うっかり掴まないようご注意ください。
薔薇の花を巡ったら、古い洋館から電車へとレトロ繋がりの散策になりました。こういう被写体には少しオールドテイストのレンズが似合います。