本日ご紹介するMapTimesで使用した機材こちら。
Leica (ライカ) M10 モノクローム
Leica (ライカ) ズミクロン M50mm F2 3rd
Leica (ライカ) ズマロン L35mm F3.5 前期(Mマウントで使用する際にはML変換リングが別途必要になります。)
ライカのカメラに興味のある人なら一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
モノクロ専用機ライカMモノクロームという名前を。
その名前の通りモノクロ写真しか撮れないという特殊なカメラです。代わりに全ての情報を明暗のみで記録することができ、
その階調表現・グラデーション表現は単純にカラー画像をモノクロに変換したそれとは一線を画しています。
さらに解像感は有効画素以上に鮮明なのではないかとも言われます。
それはカラーフィルターを排除したアドバンテージとも言えるでしょう。
2012年にライカMモノクローム、2015年にライカMモノクローム(typ246)が登場し、続く3代目のM型モノクロ専用機となるのが今回ご紹介致しますライカM10モノクローム。
画素数は約2400万画素から4000万画素を超える新開発のCMOSセンサーへ変わりました。ライカM10ベースの薄型ボディで機能面はライカM10-Pを踏襲しています。
そんな”尖った”カメラと贅沢なリラックスタイムを共にしてきましたのでご紹介させていただきます。
また私は普段RAW現像処理を行うのですが、今回はこのカメラ自身がどのようなチューニングをするのか体感してみたかったので、
RAW +JPEG同時記録を致しました。そちらも併せてご紹介させていただきます。
なおカメラのJPEG設定は下記の1パターンとなり、様々な組み合わせを検証するものではないことをご了承ください。
JPEG記録画素数 L-JPG[40MP]
コントラスト 標準
シャープネス 標準
トーニング Off
Leica (ライカ) ズミクロン M50mm F2 3rd
センサーだけで描写が決まるわけでは勿論ありませんが、4000万画素を超える情報量がこの立体感にひと役買っている事は間違いなさそうです。
繊細に満ち満ちている感覚を背面モニターに映し出された時点で感じました。
この写真はRAW現像済みです。
Leica (ライカ) ズミクロン M50mm F2 3rd
色情報が無くなるだけで整然性が増し、不自然な世界なのにスッと目に馴染むのが不思議です。こういった場面ではどうしても成り行きでシャッターを切ることが多くなりますが、出来る限り構図内での分布が整いやすいタイミングを狙うように心がけています。ただし、あくまで周囲の状況を判断し、通行の妨げや危険を伴うような無理な位置取りはしないよう細心の注意を払っています。
軽装な人が増え暖かくなってきたのが感じ取れます。
Leica (ライカ) ズマロン L35mm F3.5 前期
ここからの比較写真は一貫して写真右側がraw現像後の写真、左側がJPEG撮って出しの写真となります。
紫陽花の葉が生き生きとしていました。もうすぐ紫陽花の季節がやってくる。ふと目線を落とした道端で季節の移り変わりを感じます。
コントラストの塩梅は随分好みが別れる部分だと思いますが、
私は比較的はっきりとした印象を出したいので、
JPEGデータと比較してもとシャドウ側が締まっているのがお
分かりいただけるかと思います。
Leica (ライカ) ズマロン L35mm F3.5 前期
なんて事のない駅のベンチですら雰囲気が出てしまうのが驚きです。
こちらはズマロン L35mm F3.5 前期、絞り開放で撮影しました。
Leica (ライカ) ズマロン L35mm F3.5 前期
春になると様々なところで花が咲いていたり、置かれていたりするのでついついたくさん撮りたくなってしまいます。お散歩スナップとはとても相性の良い季節です。
アンダー気味でシャープネスを高めにRAW現像したくなるのが私
の好み、癖なのかもしれません。第一印象は確かにシャープで気持ちが良いのです
が、JPEGの少し”眠たい”
印象の写真はどこか自然に馴染む優しさみたいなものを感じます
。
Leica (ライカ) ズマロン L35mm F3.5 前期
JPEGの方はまるでフイルムで撮ったかのような趣さえ感じます。
だんだんとJPEGの方が心地よく感じてきました。
写りがゆるいわけでもなくきちんと解像しているのも伝わってきま
す。
Leica (ライカ) ズマロン L35mm F3.5 前期
決して壮大な景色を撮っているわけではないですが、
ベンチ座面のハイライト部分から手前足下のシャドウ部分までに階
調の広さを、
背もたれ付近のガードレールそのグラデーションには美しさすら感
じます。
Leica (ライカ) ズマロン L35mm F3.5 前期
鉢植えに収まりきらないほどのパワー・
力強さを表現するのなら、RAW現像後のようなコントラストとシャ
ープネスが強めな写真も良いと感じます。
Leica (ライカ) ズマロン L35mm F3.5 前期
こういった場面ではRAWデータの情報量、
調整幅が強みを発揮します。
Leica (ライカ) ズマロン L35mm F3.5 前期
目で見た印象からしてゴリっと重たい雰囲気を感じるものに対して
は、今回のJPEG設定だと少し優しすぎるのかも知れません。
それにしてもすごい年季の入り方です。
至る所で再開発が進む中このような力強さや歴史を感じられるもの
がまだ残っていると、写欲を掻き立てられます。
Leica (ライカ) ズマロン L35mm F3.5 前期
今回の設定においてJPEGに関しては全般的にシャドウが持ち上げられていて、いわゆる”眠たい”表現になっているように感じました。故にRAW現像時には少しわざとらしいくらいにコントラストが高くなってしまったのかもれません。
不思議なことに時間が経って改めて見返してみると、JPEGデータの優しく且つきちんと解像感も感じられる写真が心地よく、これがライカのすごいところの1つなのかも知れない、そんな風に感じました。
反面、1枚1枚どんな印象にしたいのか、何を見せたいのかというのは変わると思いますので、そういった部分を最大限引き出すにはRAW現像は重要だとも感じました。
ひとくちにお散歩スナップといっても、様々なことが試せて様々な発見があり、また勉強になり本当にカメラ・写真というのは楽しいなと日々感じています。
それでは本日も素敵なカメラライフをお送りください。
最後までご覧いただきありがとうございました。


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