清水の舞台から飛び降りる気持ちで通称「ヨンニッパ」を手に入れてから数ヵ月、今手元にあるのは…
『Nikon AF-S NIKKOR 300mm F2.8G ED VR II』、通称「サンニッパ」です。
なぜ憧れのヨンニッパを手放してサンニッパ(勿論こちらも憧れのレンズ)に衣替えしたのか、
その訳を本記事ではお話していこうと思います。
単刀直入に申し上げると、「重い」
「ヨンニッパ」とNikon D4sの組み合わせで撮影したカワセミの写真ですが、フルサイズセンサー特有の大きなボケと余裕のある解像力が実感できます。
しかし、ヨンニッパを担いで撮影に出かけたのは近所でのカワセミ撮影のみ!
写りには一点の曇り無く満足していたのですが、その重さに怖気づき撮影機会がほとんどありませんでした。
スポーツ撮影、主にラグビーを撮影することの多い筆者は、
リュックに機材を詰め、電車でスタジアムに向かうことが多く機材の重量は大切な要因の一つになっています。
ヨンニッパを収納するためのリュックも用意しましたがリュックだけで3kgと、ひ弱な筆者にはとても背負えるものではなかったのです。
「サンニッパ」の場合、カメラボディをNikon D500に切り替え焦点距離を稼ぐことで軽量化と動体撮影への最適化を同時に図ることができます。
普段使いのリュックにぴったりと収まるのでファッショナブルに撮影に出かけることも可能です。
撮影後はクタクタなので編集は帰宅してから行う筆者は、カメラとレンズ、一脚と最低限度の物しか持ち歩かないため「サンニッパ」への移行は非常に合理的だったのです。
早速大学野球の撮影に向かいましたが、D500との相性は抜群でオートフォーカスの食いつきも素晴らしい。
この写真はホームランの瞬間を連射したものの1コマですが、すべてのコマでピントを外すことなく捉えることができていました。
客席における35mm換算450mmの焦点距離は、プレス席で400mmを使うカメラマンと似た構図で撮影することができるため非常に便利です。
写真、特にスポーツ写真は撮影を重ねた分だけ成長できるものだと筆者は考えています。
競技のルール、選手の癖、撮影可能エリアなど、通うことでしか知ることのできない情報がスタジアムには溢れているからです。
正直に申し上げると大学野球を撮影したのはこの時が初めて、
それまでは機材の重さの前に地団駄を踏み、春季リーグの撮影機会を逃していました。
機材の軽量化により念願の撮影を果たせただけでなく、大学野球の面白さを知ることもできたのです。
機材が重くて撮影に行くことを躊躇っている方は多いと思います。
スペックや値段に囚われず、自分が撮影に連れていこうと思える機材を持つ、
当たり前のことのようで意外と意識しづらいことなのかもしれません。
機材の『軽量化』という名の衣替え
悩んでいる方の背中を後押しできれば幸いです。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。