【Nikon】ZとVM~冬への移ろい~
日を追うごとに日の入りが早くなり、寒さが身に堪える季節になりました。
こたつに入ってみかんを剥いてとのんびり過ごしたいところですが、放っておくと家にこもりきりになる未来が容易に想像できてしまう筆者。
寒いのは苦手ですが、歩けばそのうち暖まると自分を鼓舞し、愛機と共に葛西臨海公園へ向かいます。
時刻は15時頃。
しかしこの時期は日の入りが早く、体感的には17時頃の夕方に感じてしまう様な薄暗さ。
冬の空気感もあって少々寂しい感覚を覚えていたところ、通りがかったベンチに子供の右足の靴だけがぽつんと残っていました。
家族の忘れ物と言えばそれまでなのですが、ちょっと前にはここから子供が何かに向かって走り出した様な、まるで物語の始まりみたいなふわっとした想像が頭に浮かびます。
お昼過ぎは晴れ間が見えていたのですが、今日は時間が経つにつれてどんどん雲が。
緑から黄色へ移り変わってゆく広葉樹の葉。やがては枝から落ちてゆくのを思うと、儚さに似た寂しさを感じてしまいます。
木々が並び立つ散歩道も、この天気では仄かに暗い雰囲気を纏っています。
平日というのもあって元々人が少なく、歩いていて人とすれ違うこともなく。
それが、公園に来てからずっと感じている何とも言えない寂しさをより大きく感じさせます。
先の散歩道を抜け、シャトルバスも通る舗装路へと来ました。
暫く歩いていると座って休める休憩所が。
ふと海の方へ目を向けると小さな晴れ間から夕焼けの赤が見えたため、遠くに見えるゲートブリッジと共に一枚。
先の写真に見えていた水路沿いに進むと、岩とコンクリートの隙間から伸びる植物が。
一件土など無さそうに見えますが、こんな環境でも生き続けようとする生命力は凄いと思ってしまいます。
工事が終わり、入れるようになったクリスタルビューと呼ばれる展望台。
大きな窓から望める東京湾ではなく、敢えて臨海公園を象徴する観覧車を撮影。
独特のボケとフォーカス面のクリアな描写は、それだけでこのレンズを買って良かったと思える画作りです。
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