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【Nikon】Z f、Sマウントニッコールと晩秋

【Nikon】Z f、Sマウントニッコールと晩秋

 

先日満を持して発売となった新型ミラーレスカメラ「Nikon Z f」。

おかげ様で大変ご好評をいただき、いまも多くのお客様にご予約をいただいております。

 

Z fの魅力といえば、オールラウンド的な機能もさることながら、なんといってもそのルックスです。

ヘリテージデザインとも呼ばれるそのフィルムカメラライクな外観は、

古くからのフィルムカメラユーザーから、リバイバルトレンドに敏感な若い方まで、

多くの方がグっとくるようなデザインに仕上がっているのではないでしょうか。

 

今回は、そんなZ fを試用する機会に恵まれたのですが、

せっかくZ fを使うなら、ぜひやってみたいと思っていた組み合わせを試すことに…。

どのような組み合わせかといいますと…以前、私は下記のような記事を執筆しておりまして

【私のお気に入り】復刻版・Nikon ニコニコニュース!!

Z fのクラシカルな外観に、絶対「ニコンSマウント」のレンズが似合うだろうな…と考えていました。

今回は、以前ご紹介した黒鏡筒のレンズではなく、

比較的リーズナブルなレンズの多いシルバー鏡筒のレンズで構成、ご紹介したいと思います。

 

 

まず全体のご紹介です。

今回ご用意したレンズは、ボディに装着されている「NIKKOR-H.C (S) 50mm F2」のほか、

画像左から順番に、「W-NIKKOR (S) 35mm F2.5」、「W-NIKKOR (S) 28mm F3.5」、「NIKKOR-P (S) 85mm F2」

以上の合計4本となります。

マウントアダプターには、フォクトレンダー製の「マウントアダプター ライカMレンズ/ニコンZボディ用(VM-Z クローズフォーカスアダプター) 」と、

Amedeo Muscelli(アメデオムシェリ)製 「マウントアダプター ニコンS/ライカM用」を重ねて装着しています。

 

ニコンSマウントのレンズは、おおむね、ライカMマウントのレンズと比較すると価格帯が比較的リーズナブルなものが多く、

上記のレンズたちについてもその例に漏れません。ニコンSマウントで初めて買うレンズとして、どれもおすすめです。

ただし、注意点として、同じSマウント内でも、ピント用ヘリコイドをレンズに内蔵している「外爪」と、

ヘリコイドを内蔵していないため、本来ボディ側に内蔵されたヘリコイドでピント合わせを行う「内爪」が存在しており、

この仕様により、内爪、外爪どちらのレンズも対応できるマウントアダプターはあまり存在しないことが、現代のカメラで使用するうえで、ネックとなっております。

マウントアダプターを使用すること自体が、ボディとレンズ双方にとって本来想定している使用の仕方ではないため、

ご自身の責任の範囲内で、よく調べてからお使いいただければと思います。

 

 

・「W-NIKKOR (S) 28mm F3.5」

以前執筆した記事でも、黒鏡筒のものをご紹介しました。

オルソメター型を採用するレンズで、使用している印象としては歪みが少なく、非常に扱いやすい広角レンズです。

上記の作例ではいずれも開放で撮影していますが、歪曲が極めて少ない一方、周辺減光が目立ちます。

これがスナップ撮影をした際のアクセントになって面白く、個人的に好きなポイントの一つです。

Sマウントレンズについては35mm未満の広角レンズの選択肢が少なく、この28mmを除くと、

大変希少でもっぱらプレミア価格な「NIKKOR.O (S) 21mm F4」か、同じく少々希少かつ、ヘリコイドがレンズ鏡筒外部に存在しないため、

ニコンSシリーズのボディ本体に内蔵されたギアがないとピント合わせができない「W-NIKKOR (S) 25mm F4」などしかありません。

そのため、中古市場において、多くのSマウントユーザーの現実的な選択肢の筆頭が、この28mmと言えます。

 

・「W-NIKKOR (S) 35mm F2.5」

 

ニコンSマウントでは、35mmの選択肢はいくつかあり、前回はW-NIKKOR (S) 35mm F1.8をご紹介しました。

W-NIKKOR (S) 35mm F1.8は開放では大変やわらかい描写をしており、これはこれで大変楽しいのですが

今回使用しているW-NIKKOR (S) 35mm F2.5は、開放から比較的芯のあるような描写をする印象です。

また、開放F値のさらに暗いW-NIKKOR (S) 35mm F3.5は、テッサー型のレンズ構成で、開放から硬調でシャープな印象である一方、

変形ガウスタイプの本レンズ、W-NIKKOR (S) 35mm F2.5は、開放では適度な立体感と、いい塩梅の柔らかさが魅力的です。

 

・「NIKKOR-H.C (S) 50mm F2」

35mmと同じく、50mmにもいくつかの選択肢があります。

いちばん市場で多く見かけるのは、ゾナータイプの NIKKOR-S (S) 50mm F1.4でしょうか。こちらは開放ではかなりやわらかい描写のレンズです。

また、同じ 50mm F1.4でも、ガウスタイプを採用したNIKKOR-S (S) 50mm F1.4 (オリンピック)あるいは

50mm F1.4 (S3リミテッド)もあり、前回使用したレンズはこちらでした。

また、もっと希少なレンズでは、NIKKOR-N (S) 50mm F1.1 なんていうものや、

F1.1ほどではないですが、あまり見かけないMicro-NIKKOR (S) 50mm F3.5なんてものもあります。

そんな中であえてNIKKOR-H.C (S) 50mm F2を選ぶ理由は何ぞやと問われると、

個人的には、価格帯もさほど高級ではなく、開放から柔らかすぎず、適度に立体感のある描写で使いやすいから、と考えています。

また、上記の作例であるように、虹色のフレアも出しやすいので、いわゆるオールドレンズ然とした写りも楽しみやすいのではないかなと思います。

 

・「NIKKOR-P (S) 85mm F2」

このレンズは、前回の記事では黒鏡筒のモデルを使用しました。

非常に個人的な感覚なのですが、やはり黒鏡筒より白鏡筒のほうが、開放で撮影した際にハイライト部でフレアが巻く印象を感じます。

ただ明確に根拠がないので、じっくりと比較して撮影してみたいところです。コーティングの違いなのでしょうか?気になります。

Sマウントの85mmといえば、言わずと知れたこのF2か、比較的希少なNIKKOR-S (S) 85mm F1.5があります。

後者は実は触ったことがありません…。どんな写りをするのか、とても気になっています。

さて、F2の描写ですが、前述したハイライト部の柔らかさ、なんとも言えない透明感が魅力的だと感じます。

背景が抜けている写真や、アウトフォーカス部に点光源が多くある撮影などにお勧めです。

これからのイルミネーションの季節にも、とても合っていると思います。

 

・「Z f」と使ってみて

もともと、ニコンZマウントでは、レンズ情報を手動設定する機能や、

それをもとにボディ内手振れ補正を効かせることができ、オールドレンズとの組み合わせにお勧めしやすかったのですが、

Z fはそのルックスも相まって、マウントアダプターを介した撮影をする場合の、かなり有力な選択肢になるのではないかと感じています。

個人的な見解も混じりますが、ニコンZマウントのカメラは、ハイライトからシャドーに至るまでの色づくりがかなり素直な感じがして、

ニコンの味付けが入っていながらも、なんだか見たままに忠実な画を出力してくれる印象があり、オートホワイトバランスも一定の信頼がおけると感じます。

また、EVFも、スペック上ドット数が他社と比較してきわめて高いといったことはないのですが、

接眼レンズに至るまでの光学系がとてもよくできている為、スペック以上に見やすいと感じます。

そして、Z fの特徴といえる物理ダイヤルで構成された軍幹部は、ビジュアル面での格好良さもさることながら、

特にフィルムカメラなどを頻繁に触る方にとって、直感的な操作のアクセスに寄与していると感じました。

上記をまとめると、気合が入った余所行きの写真を撮るぞ!という心持で臨むというよりかは、

どちらかというとラフに、カジュアルに写真を撮りたいシーンにおいて、唯一無二の性能を発揮できるのではないか、というのが私の感想です。

 

以前、高精細な写真を撮ることが自分の写真の本懐だと考えていたことがありました。

いまもたまに、そのようなどこまでも情報量のある写真を撮りたい気持ちになることも、もちろんあります。

素晴らしいスペックの機材たちを追いかける一方で、すこし追いかけることに疲れ立ち止まったとき、

往年の美しいカメラやレンズたちがふと目に留まり、彼らを少しでも使いたいという気持ちがあふれるようになりました。

Z fは、その人の個性ととも、日常の断面を記録するのに、うってつけのカメラだと考えます。

多くのご予約をいただいている為、ご用意にはお時間を頂戴しておりますが、

この記事が、ニコンユーザー、もしくはこれからニコンユーザーとなる方にとって、ご参考の一助となれば幸いです。

 

 

■今回ご紹介したカメラ↓

 


■Z fに組み合わせている新品アクセサリー↓

 


■今回ご紹介した中古商品↓


[ Category:Nikon | 掲載日時:23年12月05日 18時00分 ]

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