待ち焦がれた桜を、今年は動画で残してみることにしました。
新調したジンバル、快晴、満開、意気込みは充分。
あれだけ開花を焦らしておいて、咲いた途端に桜吹雪、あっという間に葉桜。
毎年短くなっているように感じるソメイヨシノを信頼できる相棒と一緒に。
【SONY ILCE-7RM3 + SIGMA Art 30mm F1.4(EF) + SIGMA MC-11(EF/FE)】
【SONY ILCE-7RM3 + Leica Hektor 73mm F1.9】
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どうしてもジンバルのフォローフォーカスを使ってみたくて、DJI RSC2と、それに対応する Focusモーターを買いました。
結果は上々。静止している画が好きなのであまりカメラ側が動く事は出来ませんでしたが、
いつもは止まっているピントが吸い寄せられるように変わっていく様は大きな感動を生みます。
あくまで個人的な話ですが、私が持つソメイヨシノの記憶色は実際見るよりもずいぶんと青白いことに気がつきました。
それはくしゃみの合間、涙越しに眺めているからだと、冗談半分、でも半分は真面目にそう思っています。
SONY ILCE-7RM3 + Leica Hektor 73mm F1.9
SONY ILCE-7RM3 + SIGMA Art 30mm F1.4(EF) + SIGMA MC-11(EF/FE)
SONY ILCE-7RM3 + SIGMA Art 30mm F1.4(EF) + SIGMA MC-11(EF/FE)
いつも撮っている桜の写真を見返すより記憶が思い起こされる、そう、ちょうどこれくらいの色。
カラ類の囀り、滲み揺れる花、まだ少し寒い風、桜の匂い…を感じているのはたぶん桜餅を食べているから。
ちょっとやりすぎかしら、と思うくらいには私の色に引き付けたつもりでしたが、
いざ動画として完成したものを眺めてみると、そこまで大きな違和感を感じないのが不思議で、面白くて。
私の記憶の中ではこれくらい、桜はきらめいています。
SONY ILCE-7RM3 + Leica Hektor 73mm F1.9
SONY ILCE-7RM3 + Leica Hektor 73mm F1.9
SONY ILCE-7RM3 + Leica Hektor 73mm F1.9
一方、殆どカメラ任せで撮ったままの写真たち。
RAW現像で出来るだけ本来の色を無くしてしまわないように仕上げました。
安心する柔らかい色と、誇張しすぎない滑らかなハイライトの滲みは御年90歳になるオールドレンズの価値そのもの。
少し重たいピントヘリコイドに力を籠めれば、ライブビューで覗く視界は万華鏡のように揺らぎます。
そうと分かれば今度はこのレンズの動画にも挑戦したいところ。
フォローフォーカスの機構を導入したということもあり、次の季節への期待感が大きく高まります。
目指すは、涙越しの夏。
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SONY ILCE-7RM3 + SIGMA Art 30mm F1.4(EF) + SIGMA MC-11(EF/FE)
夕暮れの桜。
足りないくらいが丁度いいという気持ちと、まだまだ見足りないという気持ち。
ちょうどそこを折半してくれるのが、何かに残すという行為だと私は結論付けます。
過ぎ去る時間をほんの一掬い。
これからの毎日にきらめきを。