4月に入り寒さが和らいで、本格的に春の訪れを感じます。
3月の下旬が寒かったので、ついこないだまで桜の蕾が固まっていましたが、ようやく綻んで来ました。
今回はそんな春の訪れを感じさせる花々で、気候だけでなく、目からも春を感じていただきたいと思います。
まずは初春の花、梅。
まだまだ寒く春も遠いように感じる時期に、華やかに咲いて、これからの暖かい季節を想起させる、言わば春の始まりを告げる花。
梅は沢山の種類があり、白い花を咲かすものもあれば、鮮やかな紅色の花を咲かすものもあります。
バリエーションが豊富で、見ていて飽きない花です。
そんな梅を撮るのに使用した機材はILCE-7CM2とSEL135F18GM。
梅は低木の種類が多く、花も柵などでへだたれていない限り、すぐ近くで花を見ることができます。
なので、今回は距離を調整できるズームレンズでなく、ボケを重視して単焦点レンズを選びました。
また、SEL135F18GMが約950gと重量があるので、総重量を考えコンパクトなILCE-7CM2を選びました。
ILCE-7Cよりグリップがしっかりしているので、安定して持つことができましたが、バランスはフロントヘビーな印象を受けました。
私は花を撮る時に必ず行う設定があります。
それは必ずクリエイティブルックでコントラストをさげることです。
コントラストを下げることで明暗差がなくなり、ふんわりとした柔らかな印象になります。
コントラストを下げてしまうと、少しメリハリがなくなってしまうので、彩度をあげて華やかさを強調しそれをカバーするとこのように撮影できます。
また、DROのレベルを上げても、暗部が持ち上がるのでコントラストが下がり、色鮮やかな印象になるので、DROのレベルを調節することもあります。
桜や梅などの色の淡いお花は、お好みで、ホワイトバランスでマゼンダを足してあげると、可愛らしさを演出することもできます。
あと、好きな梅の写真が木のシルエットの写真です。
梅は特徴的なシルエットをしているので、モノクロでコントラスト高く撮影するととてもかっこいい写真が撮れます。
梅の次に春の訪れを教えてくれる花が菜の花。
菜の花は見るより先に、食べることでも季節を感じることができますが、やはり黄色の1面の菜の花畑を見ると、春を感じてワクワクします。
菜の花は梅や桜と異なり、鮮やかな色合いをしているので、コントラストをかなり下げることが多いです。
また、花畑で見ることが多いお花ですので、花畑ならではの前ボケを生かした撮影ができるのも撮影していて楽しいポイントです。
茎や葉の緑、花の黄色、空の青と合わせると、非常に春らしい爽やかな色合いです。
広角で花畑一面を撮影しても画になるので、様々な撮影ができる、撮っていて楽しい花です。
そしてやはり春といえば桜です。
今年は例年の開花より遅れており、昨年と比べると約2週間も遅い開花となりました。
いつもは卒業式の頃に花開いていましたが、今年は入学式の時期に美しく咲いてくれそうです。
3月の下旬に撮影に行きました。
桜の写真にて使用した機材はILCE-7M4とSEL70300G。
梅や菜の花は近くで撮影できるので、SEL135F18GMで撮影しましたが、桜は高所に咲くので、望遠のレンズが必要になります。
今回は重量のあるレンズに合わせて、しっかりとホールドできるILCE-7M4を選びました。
持ったバランスが良く、撮りまわしの良さを感じました。
桜は蕾の状態で、少しも開花していない木がほとんどでした。
ですが、やはり少しは春を感じているようで、2~3本開花し始めている木を発見することができました。
やはり桜といえばソメイヨシノ。
花の色があわく、ピンクで表現されることが多いですが、白に近い色をしています。
桜はピンクのイメージなので、ホワイトバランスでマゼンダを足しています。
この時は開花している桜が少なかったのでなかなか難しかったですが、満開に近い状態では、綺麗な花を探して、その花を望遠で切り取ると、名所に行かなくても桜の撮影を楽しめます。
また、桜は撮影時期が限られている、と感じる方も多いと思いますが、桜はソメイヨシノだけでなく、様々な種類があります。
有名なのは河津桜。
早咲きの桜で2月初旬から見頃を迎えます。
また遅咲きの桜も沢山の品種があり、首都圏であれば八重桜が4月中旬から見頃を迎えます。
桜というと、どうしてもソメイヨシノをイメージし、旬が短く感じられます。
ですが、様々な種類の桜を合わせると、実は長く楽しめる季節の花です。
暖かく、お出かけに行きやすい気候になりましたので、カメラ片手にお花見に行ってはいかがでしょうか。