
お出かけするとき、カメラバッグに入れるレンズ。私はこれまで特別な縛りがない限り便利さ重視でズームレンズをよく持ち歩いていました。画角を変えられる安心感があるし、出先での対応力を考えるとつい手が伸びてしまう定番の選択だったからです。
でも、心のどこかでずっと「マクロレンズの世界を体験してみたい」という気持ちがありました。
そこで今回は、いつもの安心感を家に置いて、高画素機である「α7RV」に銘玉と呼ばれる「FE 90mm F2.8 Macro G OSS」だけを装着して、マクロ一本縛りでお出かけしてみることにしました。
■ 花びらの「ここ」にピントが合ったときの嬉しさ


外に出て道端の紫陽花に目が留まりました。いつもならズームでちょうどいい画角に調整して撮影して終わりですが、今日は自分の足でじりじりと花に近づいていきます。
α7RVの描写力とマクロレンズの解像力が合わさると、植物の細かな質感まで本当にきれいに写ります。ただ枠に収めるのとは違う、自分でピント位置をコントロールして写真を創っている感覚がとても新鮮でした。なにより、仕上がった写真を見たときに「自分の思った通りの色」がしっかり再現されていたのが嬉しかったです。
■ 「こんなに寄れるのに、引いてもきれいに写る」というメリット



実際に使ってみて一番の驚きだったのは、離れて撮ってもとてもきれいに写るということでした。
一歩、二歩と後ろに下がって、スナップや風景を切り取ってみる。すると、画面の隅々まで一切にじみがなくて、すっきりとヌケの良いクリアな写真が撮れました。近距離の歪みを抑える設計だからこそ、遠くを撮っても画質が破綻しないのだと思います。
■ 外だけじゃない、室内でも大活躍する万能さ


雑貨や、時計の文字盤、あるいは何気ないインテリアの細部など、「ここ」と決めた場所に気持ちよくピントが合ってくれます。
90mmという焦点距離は室内だと少し狭く感じるかなと思っていましたが、マクロレンズのおかげで最短撮影距離を気にする必要がありません。「寄りたいのにこれ以上近づくとピントが合わない」というストレスが一切ないので、部屋の明かりだけでも雰囲気のある綺麗なカットが次々と決まりました。外だけでなく、室内でもこれだけ万能で、これだけ活躍してくれるのは大きな発見でした。
■ お気に入りの写真たち



よく持ち歩いていたズームレンズを置いて、90mmマクロ一本だけで過ごした一日。
最初は不便かもしれないと思っていましたが、フタを開けてみれば「一枚の写真と、被写体と、じっくり向き合う」という、写真本来の楽しさを味わわせてくれる時間になりました。近づけば微細な世界を見せてくれて、離れれば日常を端正に切り取ってくれる。α7RVの相棒として、このレンズはこれからもよく持ち出すお気に入りの一本になりそうです。




