世間的にはポッキーの日とかプリッツの日とか言われておりますが、楽器業界では「11月11日はベースの日(1が4個で弦が4本並んでるように見えるから)」。昨年の11/11にも「ZON」のベースを撮影したブログをアップしましたが、今年もやってみようと思います。
というわけで「楽器シリーズ Vol.12」は最近お気に入りの相棒「ZEMAITIS(ゼマイティス)」のベースを、これまた最近お気に入りの相棒SONYの「Cyber-shot DSC-RX0M2」にシューティンググリップ「GP-VPT2BT」を付けて撮影してみました。
ZEMAITISというブランドはイギリスで1955年から作られ始めたトニー・ゼマイティスという元家具職人の方が始めたブランドになります。トニー氏は2002年にお亡くなりになってしまいましたが、ブランドの権利は日本の神田商会が受け継ぎ、現在もブランドとしては継続しています。
今は「ゼマイティス」と言われますが、一昔前は「ゼマティス」と言われており、私はそちらのほうがなじみがあります。
使用しているアーティストですと海外ではローリング・ストーンズのロニー・ウッドやキース・リチャーズ、さらにはジミ・ヘンドリックス、日本では布袋寅泰氏やGLAYのHISASHI氏などが有名ではないないでしょうか。
自分が持っているモデルは「B22 MT MC 2JJ」というモデルで2008年製になり、権利が日本になってからのモデルになります。自分の勝手なイメージでZEMAITISは斜めから撮影するのが一番カッコいいと思ってますがいかがでしょうか。「Cyber-shot DSC-RX0M2」は小型で軽量の為、角度をちょっと変えて撮影するのにも本当に簡単で便利です。
現在、トニー・ゼマイティス氏が製作したモデルはプレミアがついてとても高い値段で取引されております。自分も過去に一本所有していましたが今は売ってしまいました。ちょっと惜しいことをしたと後悔しております。

ZEMAITISには「メタルフロント(ジュラルミンの鉄板がボディに貼ってあり彫金が施されたモデル)」と「パールフロント(白蝶貝やアバロン貝が敷き詰められたモデル)」と「スーペリア(黒いボディに貝でインレイが入ったモデル)」の3種類のラインが有名です。
これは「メタルフロント」がベースでトニー氏がご存命の時からタッグを組んでいたイギリスのエングレイバー(彫金師)ダニー・オブライエン氏の「リーフ・スクロール」というデザインが全面に彫金されています。
通常ZEMAITISのメタルフロントはボディ全面を覆う形なのですが、これはブリッジとテールピース部分は木部に直で止めらているタイプになります。フリーやフェイセズなどで活躍した山内テツ氏のオリジナルZEMAITISを参考にされているのかと思います。彫金は全て手彫りされており、掘りの深い箇所などはとても表情が豊かで、見てるだけで美味しいお酒が飲めます(お酒弱いですが)。
現在販売されているZEMAITISは全てレーザー彫金かプレスらしいので、どうしてもプリントっぽく見えてしまいます。是非、神田商会にはこの手彫りを復活してほしいなと密かに思っています。

ピックアップはSeymourDuncan社のJAZZベーススタイルの物が2基スラント(傾斜)されて搭載されており、フロントピックアップの上には「GUITAR MAKER A.C.ZEMAITIS SINCE 1955」のロゴがしっかりと彫金されております。

ボディとネックは「ホンジュラス・マホガニー」の3ピース構造。これもトニー氏の伝統的な製法に準じて作られております。しかも樹齢600年、自然乾燥50年という聞いたこともないような良質な木材が採用されているので木材の目の詰まりなどはビックリするぐらい細かく、ネックは反ったことがありません。バックのコントロールパネルまでしっかりと彫金が施されています。

指板はとヘッドの突板はローズウッドでヘッドも彫金されたトラスロッドカバーとエンブレムが付けられエンブレムはZemaitisの頭文字の「Z」を縦に伸ばしたようなスタイルです。

トニー氏の話ではメタルフロントやパールフロントは当時テレビがモノクロだったため、それでもテレビ映えするように作られたとのことです。「ということはモノクロで撮ったらもっとカッコイイのでは?」と思い、RX0M2に搭載されているピクチャーエフェクトの「リッチトーンモノクロ」でも1枚撮影してみました。
どうでしょうか?まるで絵画のようではないですか。自分的には最高にカッコいいと思います。ZEMAITISはモノクロでこそ映えるのかもしれません。
自分はベースを弾くときは基本5弦が多いので4弦のベースはそんなに所有してないのですが、1960年代にイギリスで流行したブリティッシュロック風のフレーズを弾くときなどはこのベースはとても重宝します。
一家に1台「Cyber-shot DSC-RX0M2」。この小さなボディに内蔵しているレンズは、写りに定評のあるCarl Zeissレンズ!「Tessar T* 24mm F4」の魅力をぜひ動画はもちろん、静止画でも存分にお愉しみ頂けると思います。