
【SONY】夏の夜はα7SⅢとともに
みなさんこんにちは。
9月に入り暑さもひと段落といきたいところですが、まだまだ残暑という言葉では言い表せないような気温が続いております。
みなさんも、どうぞ十分にご自愛ください。
さて筆者はというと、もっぱら夜に出歩く機会が多くなりました。
ジリジリと突き刺すような日差しもなく、日中に比べて気温も下がるため、幾分か過ごしやすくなります。
そのため、撮影をじっくりと楽しみたいという方にとってはおすすめの時間帯です。
そこで今回のブログでは夜のスナップを中心にご紹介していきます。
また、今回はご紹介する作例写真を時系列で並べていますので、スナップの臨場感を共に感じていただけたらと思います。
今回も最後までお付き合いいただけたら幸いです。
今回使用した機材
SONY (ソニー) α7SIII ボディ ILCE-7SM3 ILCE-7S
SONY (ソニー) FE 70-200mm F4 Macro G OSS II

【19:51】
東京の夜を切り取るナイトシューティングに繰り出しました。
夜の帳が降りた頃、やってきたのは丸の内です。
東京の経済の中心を形成しているこの街は、日中の人口と夜間の人口との差が大きく、就業人口に比べて定住人口が少ないという特徴があります。
今回はSONY α7SⅢとFE70-200mm F4 Macro G OSS IIを持って、東京の夜の街並みをスナップしてきました。
α7SⅢの特徴は、何といっても「高感度・暗所耐性」と「広いダイナミックレンジ」でしょう。
また、4K動画撮影にも対応しており、動画撮影を主とするユーザーからも支持されている機種です。
ここで簡単に、なぜこのカメラが「高感度・暗所性能」に優れているのかをご説明します。
α7S IIIの有効画素数は約1210万画素。
フルサイズセンサーを搭載したカメラの中でも比較的画素数を抑えた設計となっており、その分、1画素あたりの受光面積を大きく確保することができます。
1画素あたりの受光面積が大きくなることで、より多くの光を取り込みやすくなります。α7Sシリーズではこうした特徴を活かすことで、高感度撮影時のノイズを抑えながら、ディテールや色、階調を豊かに描写することができます。
そこでα7Sシリーズでは、あえて画素数を抑えることで、1画素あたりの受光面積を大きく確保しています。
画素数を抑えることで画素ピッチが広がり、1画素あたりが受け取れる光の量をより多く確保することができます。
その結果、高感度撮影時におけるノイズを抑えながら、ディテールや色表現を損なうことなく、豊かな階調を持つ描写を実現しているのです。
・・・


ここで少し余談ではありますが、α7S IIIの常用ISO感度の上限であるISO 102400で撮影した作例を載せておきます。
室内の照明を消し、ごくわずかな光量のライトを側面から当てた環境下でプリズムを撮影しています。
ノイズは目立ちますが、プリズム自体のディテールはしっかりと残り、立体感も失われていません。
また、ISO 500で撮影した写真と比べると色のコントラストは多少落ちているものの、偽色も大きく目立たず、極端な高感度域でありながら色彩もしっかりと残っていることが分かります。
さらにAFの低照度性能も向上しており、低照度限界はα7S IIのEV-4からα7S IIIではEV-6へと進化しています。肉眼では被写体を捉えづらいような低照度環境下でも、AFによる撮影を可能としています。
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1/500s, f4, ISO12800
【20:33】
丸の内の仲通りは洗練された街並みで、ハイセンスなショップが建ち並んでいます。
ショップがクローズした時間帯でも、通りに面したショーウィンドウには、ライティングされたマネキンが姿を見せています。
今回使用したFE70-200mm F4 Macro G OSS IIは、前世代のレンズに比べ小型・軽量化(全長が約26mm短縮、質量は約46g軽い約794g【三脚座を除く】)が図られています。
そのため、望遠ズームでありながらスナップ撮影にも持ち出しやすくなりました。
その他にも「最大撮影倍率0.5倍のハーフマクロ撮影」「Gレンズならではの高い描写性能とボケ味」「高速で高精度のAF」といった特徴があります。
ISO 12800という高感度での撮影ですが、ジャガード生地の質感や色のコントラストまでしっかりと描き出されています。
また、光を受けた手とコートの奥に沈むもう一方の手、それぞれの明暗差も印象的です。

【20:50】
丸の内一帯には、明治期に西洋の建築技術を取り入れた赤煉瓦造りの近代的なオフィスビルが建ち並んでいました。
この地区はその壮観な景観から「一丁倫敦」と呼ばれるようになり、日本経済の中心として、そして近代日本建築の礎を築く舞台となっていきました。
その面影は現在にも受け継がれ、周囲に高層ビルが建ち並ぶ中でも、威風堂々とした佇まいを見せています。

【20:53】
この時間になると、帰路につく人々の姿が多くなり始めました。
いかにこの街の夜間人口が少ないのかが分かります。

【21:16】
有楽町へと足を進めてきました。
先ほどの丸の内とは異なり、庶民的な飲み屋街が姿を現します。
そうした中でも、旧東京都庁舎の跡地に建てられた東京国際フォーラムは、この街を象徴する建築のひとつでしょう。
建築家ラファエル・ヴィニオリが設計した建物は、鉄骨が描く曲線と広大なガラス空間が特徴的で、船を思わせるダイナミックな造形でも知られています。
昼間の自然光が差し込む姿にも美しさがありますが、夜には鉄骨がライトアップされ、その曲線美がより一層際立ちます。
広いダイナミックレンジを持つα7SⅢは、こうした繊細な光のグラデーションの表現にも見事に応えてくれます。
有効画素数は1210万画素ですが、WEBページ上などで閲覧するには十分な解像感があり、明部から暗部へと移り変わる光を丁寧に捉えた、階調豊かな描写が印象的です。

【21:30】
FE 70-200mm F4 Macro G OSS IIは、ズーム全域で最大撮影倍率0.5倍、最短撮影距離0.26m~0.42mというハーフマクロ性能も備えています。
また、テレコンバーター(SONY (ソニー) 2x Teleconverter SEL20TC)を装着することで、最大撮影倍率1.0倍の撮影も可能になります。
望遠域を活かして被写体との距離を確保できるため、近づきにくい位置にある被写体の接写や、順光時に自身の影が写り込むリスクを抑えながら撮影できる点も魅力です。
さらにGレンズならではの柔らかくきれいなボケ表現によって、被写体の立体感を高められることも大きなポイントです。

【21:39】
ストリートスナップでも用いられる、ノーファインダーでの撮影を行なってみました。
シャッタースピードが1/20。被写体ブレが起きていますが、帰路を急ぐ人々の足取りを臨場感豊かに捉えることができました。

【21:43】
こうした鏡面仕上げのモニュメントは、今回使用したカメラシステムの得意とする被写体ではないでしょうか。
レンズにはEDガラス3枚とスーパーEDガラス1枚を配置し、色収差や色にじみを抑えながら、被写体をシャープに写し出します。
モニュメントの滑らかな鏡面反射と、内側に見えるざらついた素地。その質感の違いが見事に描き分けられ、豊かな階調と相まって、モニュメントが持つ神秘的な雰囲気まで丁寧に表現されています。

【22:03】
そうこうしている間に日本橋に着きました。
日本の道路の起点となる「日本国道路元標」が設置されているこの橋には、欄干中央の左右に2体ずつ、計4体の麒麟像が建っています。
この麒麟像には二つの意味が込められており、一つは「東京の繁栄」、もう一つは「この橋から日本中へ羽ばたいていけるように」という願いです。
中国では麒麟は吉兆や繁栄を象徴する神獣とされ、本来はない翼を加えることで、さらなる飛躍への願いが込められたといわれています。
某小説の舞台にもなったこの麒麟像ですが、ここを行き交う人々は、この橋に何を想い、何を感じ取るのでしょうか。

【22:36】
日本橋から30分ほど歩き、隅田川に架かる永代橋までやってきました。
青くライトアップされた永代橋と紫に彩られた東京スカイツリー。その色彩のコントラストが、夏の夜に涼しげな印象を与えてくれます。
ダイナミックレンジの広さから得られる豊かな光の表情は、東京の夜景を見事に写し出しています。
α7SⅢでは、新たに「可視光+IRセンサー」が搭載されました。
これによって、異なる光源が混在するような条件下でも安定した色再現が可能となり、より正確なホワイトバランスが得られるようになりました。
1/13s, f4, ISO3200
【22:49】
さて撮影はさらに進み、東京の下町、月島まで移動してきました。
この地域は東京湾の埋立地ですが、昔からの地割が色濃く残っており、こうした細い路地が点在している面白い街です。
現在では「もんじゃ焼き」で有名になりましたが、かつては工場や倉庫が並ぶ工業地帯として発展し、工場で働く人々の住宅や長屋が建ち並ぶ下町となりました。
縦構図にすることで路地の奥行きを強調し、前後のボケを重ねることで、視線が中央の看板へと自然に導かれるよう構成しました。
さらに望遠レンズの圧縮効果とGレンズの滑らかなボケを合わせることで、没入感のある写真に仕上がりました。

【23:13】
最後は晴海にやってきました。
埋立開発が進み、高層マンションが次々と建てられているこの地区では人口の流入が著しく、特にファミリーの増加に伴い、学校の新設も進んでいるそうです。
街は衰退と再生を繰り返しながら巨大化する生き物です。
もしかしたら、あと何十年もするとこの場所も街の一部としてのみ込まれていってしまうのかもしれません。そう思うと、非常に複雑な気持ちになりました。
さて、最後までご覧いただきありがとうございました。
こうして歩いてみると、過去から現在へと繋がる街の断片を写し出すことができたかと思います。
また、「東京」と一括りにするのがもったいないほど、それぞれの街に異なる個性があることを改めて感じました。
今回はα7SⅢとFE70-200mm F4 Macro G OSS IIを持って、東京の夜の街並みをスナップしてきました。
全体で3時間半ほど歩き回りましたが、持っていて疲れることもなく、快適に撮影が楽しめました。
α7SⅢはα7SⅡより大きさ・重量ともに増加しましたが、グリップがさらに深くなっており、右手全体でしっかりと包み込むことができます。
そのため、フロントヘビーになりやすいレンズを装着した際にも、さほど重さを感じることなく持ち歩くことができました。
また、バッテリーもより大容量のNP-FZ100へと変更されたことで、長時間の撮影でも安心して持ち出せるようになりました。
α7Sシリーズは前述したように、画素数を抑えることによって、「高感度・暗所耐性」と「広いダイナミックレンジ」を獲得し、光を効率的に捉えるセンサーを搭載してきました。
α7SⅢではそうした基軸を継承しながら、新たに裏面照射型センサーを搭載。さらなる集光性能の向上によって、まさに「光を操る」という表現が似合うカメラへと進化しています。
夏の夜に浮かぶ街の光を追いながら歩くナイトスナップ。α7S IIIだからこそ楽しめる、東京の夜の表情を存分に味わうことができました。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
この記事が皆様の好奇心を刺激し、そしてご購入を検討する際の一助となれば幸いです。
それではまたお会いしましょう。
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P.S.

【23:23】
帰路に就く際、街中ではなかなか見かけなくなった公衆電話に目が留まりました。
緊急時や災害時など、通信環境が逼迫した際には、こうした公衆電話が何かと重宝します。
それにしても、公衆電話の使い方が分からない子供たちのために、学校で使い方を教える機会が設けられていると聞き、世代間のギャップを感じてしまう今日この頃です。



